有佐王
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有佐王(うさおう、生没年不詳)は、平安時代前期の皇族。官位は従四位上・大舎人頭。
経歴
[編集]系譜は明らかでないが、桓武天皇から仁明天皇までのいずれかの天皇の孫と考えられる。
清和朝の貞観10年(868年)二世王の蔭位により無位から従四位下に直叙される。その後、大舎人頭に任ぜられると清和朝半ばから宇多朝にかけて20年以上の長きに亘ってこれを務める。この間、元慶元年(877年)従四位上に昇叙されるとともに、越後権守・加賀権守などの地方官も兼帯した。また、貞観17年(875年)には雨乞いのために伊勢大神宮に派遣されて奉幣を行っている[1]。
官歴
[編集]注記のないものは『日本三代実録』による。
- 貞観10年(868年) 正月7日:従四位下(直叙)
- 貞観17年(875年) 6月9日:見大舎人頭
- 元慶元年(877年) 11月21日:従四位上
- 元慶2年(878年) 4月2日:次侍従
- 仁和3年(887年) 2月17日:兼越後権守
- 寛平5年(893年) 正月:加賀権守[2]