春水堂
台中市内の本店 | |
本社所在地 |
台湾 台中市西区忠誠里大墩19街9号[1] |
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設立 | 1983年5月20日[2] |
業種 | 飲食業 |
代表者 | 劉漢介(代表取締役・創業者)[1] |
資本金 | 5800万元[1] |
外部リンク | https://chunshuitang.com.tw/ |
春水堂人文茶館 | |
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各種表記 | |
繁体字: | 春水堂人文茶館 |
拼音: | Chūnshuǐtáng Rénwén Cháguǎn |
通用拼音: | Chunshuěitáng Rénwún Cháguǎn |
注音符号: | ㄔㄨㄣ ㄕㄨㄟˇ ㄊㄤˊㄖㄣˊ ㄨㄣˊ ㄔㄚˊ ㄍㄨㄢˇ |
発音: | チュンシュイタン レンウェン チャーグァン |
台湾語白話字: | Chhun-chúi-tn̂g Jîn-bûn Tê-koán |
日本語漢音読み: | しゅんすいどうじんぶん |
日本語慣用読み: | ちゅんすいたんじんぶん |
英文: | Chun Shui Tang |
春水堂人文茶館(チュンスイタンじんぶんちゃかん, 略称:春水堂)は、春水堂實業股份有限公司(チュンスイタンじつぎょうこふんゆうげんこうし、英語:Chun Shui Tang Co, Ltd.)が運営する台湾の喫茶店チェーン。タピオカミルクティーを看板商品としており、タピオカミルクティー発祥の店を謳っている[3]。
店名は、古来の詩や歌でお茶にとって最適な水であるとされた"春水"(春頃に雪や氷が解けて流れる水)と、賓客をもてなす場所を表す"堂"を組み合わせたもので、「最高のお茶と快適な環境でお客様を楽しませる」という意味合いが込められている[一次資料 1][2][4]。
歴史
[編集]1983年5月20日、創業者の劉漢介が台中市の四維街に前身となる「陽羡茶行」("茶行"は茶屋の意[一次資料 2])をオープンする[2][5]。劉漢介は幼少の頃より父親の影響で茶に対する関心が高く、当時の台湾で茶を飲む文化が廃れつつあったことに不満を抱いていた[6]。そこで彼は日本の大阪で見たシェイカーでカクテルを作る姿やアイスコーヒーに着想を受け、シェイカーを使ったアイスティーを独自に開発し、「泡沫紅茶」として提供。それまで熱い飲み物とされていた茶のイメージを覆したドリンクとして好評を博した[一次資料 2][7]。1987年には店の名前を現在の「春水堂」に改名し[2]、タピオカミルクティーの提供を始める。タピオカミルクティーは当時の店長であった林秀慧が元々店員に振る舞うために考案したドリンクだったが、常連客に提供し始めたことから、半年足らずで同店を代表する人気メニューとなった[6][一次資料 2][8]。
海外では2013年に東京・代官山に1号店がオープン[9]。2018年には台湾国内での展開数が50店舗を達成した他[10]、香港にて1号店をオープンしている[11]。
国立台湾美術館の店舗 | タピオカミルクティー |
ロゴマーク
[編集]春水堂のロゴマークは、蓮の花が根を生やす様を図案化したものが採用されている。これは、「蓮は泥より出でて泥に染まらず」[注釈 1]という中国の成句になぞらえ、世間の流行に左右されない姿勢を表すと同時に、世界中にアイスティーの文化が根付いていく様を表している[2][4]。
メニュー
[編集]メニューは上述のタピオカミルクティーをはじめとするドリンクの他、麺類などの料理も提供している[一次資料 1]。日本の店舗においてはこれら以外にも軽食やスイーツが提供されている[一次資料 3]。
日本での展開
[編集]本社所在地 |
日本 〒107-0061 東京都港区北青山1丁目2番3号 2階[一次資料 4] |
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設立 | 2013年6月[一次資料 4] |
業種 | 飲食業 |
代表者 |
グループCEO 関谷 有三[一次資料 4] 代表取締役 木川 瑞季[一次資料 4] |
資本金 | 5000万円[一次資料 4] |
外部リンク | https://www.chunshuitang.jp |
日本では株式会社オアシスティーラウンジによって運営されており[一次資料 5]、東京・埼玉・神奈川・京都・大阪・兵庫・広島・福岡の8地域(2020年現在)で展開されている[一次資料 6]。
この他、CSR活動の一環として社内組織「タピオカミルクティー協会」が設立されており、同組織はディスカッションや街の清掃活動といったイベントを行っている[一次資料 7]。
姉妹店舗
[編集]TP TEA(ティーピーティー)
[編集]2005年[13]に誕生したテイクアウト専門ブランド。店名は「Taiwan Professional Tea」の略で[13]、台湾国内では「茶湯會」の名前で260店舗以上が展開されている[14]。2016年より海外展開が開始され、中国、香港、日本、シンガポール、アメリカ、カナダの5か国1地域に出店している[一次資料 8][15]。日本では上記オアシスティーラウンジのグループ会社であった株式会社オアシスティースタンドによって運営され[16]、東京・神奈川・大阪・福岡の4地域に展開していたが[17]、2021年5月末をもって全店舗の営業を終了し、日本から撤退している[18][19]。
秋山堂(チョウシャンタン)
[編集]国立台湾美術館内にオープンした系列店[20]で、同美術館にある春水堂の店舗(國美店)と隣接している[21]。店名は春水堂の"春"と対比させる形で、「春があれば秋もある」という趣向から付けられている[22]。茶の原点への回帰を目的にした店舗であり、中国茶芸のレッスンを開催している[20]。
社内制度
[編集]春水堂では店舗で提供するドリンクの品質を保つために「調茶師」(日本では「お茶マイスター」という呼称が用いられている[一次資料 9])という独自の資格制度を設けており、認定試験に合格した有資格者のみにドリンクを提供させている[6][23]。調茶師は春水堂の社内において末端に位置する役職であり、そこから組長、副店長、店長、マネージャー、エリアマネージャーへと昇格する仕組みになっている[6]。また、従業員を育成する制度として「師弟制」を設けており、新人の従業員1人に対し教育係を1人付け、教育係が技術指導や心理面でのサポートを行う仕組みになっている[6][24]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c 春水堂實業股份有限公司:86330228:台灣公司資料
- ^ a b c d e 経済部、台湾経済研究院, 台灣商業服務業優良品牌專刊: Taiwan Superior Commercial Service Brands台灣服務優良品牌協會 2014年11月1日 p. 30-31
- ^ “誰是珍奶始祖?春水堂、翰林茶館爭10年答案掲曉”. 東森財經新聞 (2019年7月31日). 2020年4月5日閲覧。
- ^ a b 春水堂人文茶館Citywalk城市通、2020年5月4日閲覧。
- ^ 春水堂人文茶館_春水堂實業股份有限公司104人力銀行、2022年6月26日閲覧。
- ^ a b c d e “第140回 春水堂創業者 劉漢介氏”. ワイズコンサルティング (2018年3月16日). 2020年4月18日閲覧。
- ^ “台中》探訪春水堂總店 新冷茶時代 壺泡韻味為基底”. 新紀元 (2011年6月30日). 2020年4月18日閲覧。
- ^ “台中の春水堂(チュンスイタン)で 元祖タピオカミルクティーを味わう”. IN THE LIFE (2020年3月2日). 2020年4月18日閲覧。
- ^ “台湾発カフェチェーン「春水堂」、代官山に国内1号店”. シブヤ経済新聞 (2013年7月25日). 2020年4月18日閲覧。
- ^ “春水堂旗下茶湯會放眼國際 三年内IPO”. 中時電子報 (2018年7月17日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “春水堂於觀塘APM開人文茶館 2,800呎堂食店 台式牛肉麵+珍珠奶茶|區區搵食”. 新假期周刊 (2019年8月7日). 2020年4月18日閲覧。
- ^ 愛蓮説漢語網
- ^ a b “日本初上陸! タピオカミルクティー発祥の店・春水堂の台湾ティースタンド 『TP TEA』ニュウマン新宿エキナカに7月20日(金)オープン”. atpress (2018年7月3日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “台湾で人気の「茶湯會」! 台中限定とろーりタピオカホットサンドも”. LINEトラベルjp (2018年7月26日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “台湾発ティースタンド、東京・新宿に1号店 さらなる海外進出に意欲”. 中央社フォーカス台湾 (2018年7月19日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ 事業内容|オアシスティースタンド株式会社オアシスライフスタイルグループ
- ^ “店舗一覧”. TP TEA Japan. 2021年2月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月20日閲覧。
- ^ “TP TEA日本公式サイト”. TP TEA Japan. 2021年8月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月20日閲覧。
- ^ 【閉店】TP TEA 全店開店閉店.com、2022年2月20日閲覧。
- ^ a b “台中の美術館の中にある雅な茶館「秋山堂」で台湾茶の流儀を覚える”. CREA Traveler (2016年3月13日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “秋山堂(台中市)[チョーサンタン]”. 台北ナビ (2013年4月22日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “本場台湾で中国茶芸体験ができる!台中「秋山堂」”. LINEトラベルjp (2018年7月26日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “春水堂福利活動多 徵人才薪27-32K”. 1111產經新聞 (2016年5月12日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ 《當珍珠遇見茶》春水堂36道百年經營的思考遠流博識網、2020年5月5日閲覧。
会社サイトを含む一次資料
[編集]- ^ a b 春水堂台湾公式サイト
- ^ a b c “【タピオカミルクティー誕生】お茶文化の救世主現る!”. 春水堂 広報(note) (2019年6月2日). 2020年4月18日閲覧。
- ^ フード春水堂日本公式サイト
- ^ a b c d e 会社概要|株式会社オアシスティーラウンジ
- ^ 事業内容|オアシスティーラウンジ株式会社オアシスライフスタイルグループ
- ^ 店舗一覧春水堂日本公式サイト
- ^ “タピオカミルクティー協会”. 春水堂広報(note) (2019年6月7日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ 門市據點TP TEA台湾公式サイト
- ^ “「お茶マイスター」が守る春水堂の品質”. 春水堂広報(note) (2019年6月5日). 2020年5月5日閲覧。
外部リンク
[編集]- 台湾
- 春水堂
- 公式サイト
- 春水堂 Chun Shui Tang (ChunShui1983) - Facebook
- 春水堂人文茶館 (@chunshuitang.tw) - Instagram
- TP TEA
- 公式サイト
- 茶湯會 TP TEA (tptea2005) - Facebook
- 秋山堂
- 日本
- 春水堂
- 公式サイト
- 春水堂(チュンスイタン) 台湾カフェ (@chunshuitang) - X(旧Twitter)
- 春水堂 Chun Shui Tang(Japan) (chunshuitang.japan) - Facebook
- 【公式】春水堂|チュンスイタン (@chunshuitang) - Instagram
- TP TEA
- 公式サイト[リンク切れ]
- TP TEA Japan (@tptea_jp) - X(旧Twitter)[リンク切れ]
- TP TEA Japan (tptea.jp) - Facebook[リンク切れ]
- TP TEA Japan (@tptea.jp) - Instagram[リンク切れ]
- 香港
- 香港公式サイト Global Link Retail Management 總部
- 春水堂 Chun Shui Tang HK (chunshuitanghk) - Facebook
- 春水堂 Chun Shui Tang HK (@chunshuitanghk) - Instagram