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新沖縄文学賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
新沖縄文学賞
(しんおきなわぶんがくしょう)
日本の旗 日本
主催沖縄タイムス社
初回1975年
最新回2017年
最新受賞者梓弓「カラハーイ」

新沖縄文学賞(しんおきなわぶんがくしょう)は、日本文学賞

概要

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沖縄タイムス社刊の季刊誌『新沖縄文学』創刊30号を記念し、沖縄から本格的な小説と新しい書き手の誕生を期待して、1975年に創設された[1][2]。沖縄タイムス社が主催している[3]。応募資格は、沖縄県内在住または出身者で、未発表原稿に限られる[4]。枚数規定は、400字詰め原稿用紙50 - 100枚[4]。第5回佳作入選の崎山多美は、第19回九州芸術祭文学賞の最優秀作に選ばれている[5]。第12回入賞の目取真俊は、第117回芥川龍之介賞を受賞している[6]。第39回受賞の佐藤モニカは、第45回九州芸術祭文学賞の最優秀作に選ばれている[7]

受賞作一覧

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回(年度) 応募総数 受賞者 受賞作
第1回(1975年度) 23編 受賞 該当作なし
佳作 又吉栄喜 「海は蒼く」
横山史朗 「伝説」
候補 宮里尚安 「常臥の館」
平山しげる 「じーふぁ」
新崎恭太郎 「怨霊島」
仲本朝彦 「内部に居る人が奇形な病人に見える理由」
第2回(1976年度) 19編 入賞 新崎恭太郎 「蘇鉄の村」
佳作 亀谷千鶴 「ガリナ川のほとり」
田中康慶 「エリーヌ」
候補 平山しげる 「宿借」
崎間良 「血脈への挽歌」
第3回(1977年度) 14編 受賞 該当作なし
佳作 庭鴨野 「村雨」
亀谷千鶴 「マグノリヤの城」
候補 又吉栄喜 「骨は土に埋もらず」
平山しげる 「某作家への手紙」
渡久地成公 「かくて夏は来ぬ」
屋嘉部久美子 「紫の旋律」
第4回(1978年度) 21編 受賞 該当作なし
佳作 下地博盛 「さざめく病葉たちの夏」
仲若直子 「壊れた時計」
候補 宮里尚安 「白いうねりの中で」
亀谷千鶴 「逃亡者」
第5回(1979年度) 19編 受賞 該当作なし
佳作 田場美津子 「砂糖黍」
崎山多美 「街の日に」
候補 渡久地成公 「遙なるわが望郷の旅路」
小橋玲 「夏の流れ」
下地博盛 「戻らざる他郷」
第6回(1980年度) 13編 受賞 該当作なし
佳作 池田誠利 「鴨の行方」
南安閑 「色は匂えと」
候補 たかゆきひと 「カプリチオを弾く弦が切れる時」
外間ちのり 「軌跡」
山久裕理 「起承転・結婚」
第7回(1981年度) 20編 受賞 該当作なし
佳作 吉沢庸希 「異国」
當山之順 「租界地帯」
候補 玉木一兵 「ドロロンドロロン」
江場秀志 「老婆の家」
瑞慶覧長和 「新糞尿譚」
第8回(1982年度) 24編 入賞 仲村渠ハツ 「母たち女たち」
佳作 江場秀志 「奇妙な果実」
小橋啓 「螢」
候補 香村佳男 「海鳴」
清原つる代 「母が逝った夏」
玉木一兵 「梅雨期」
第9回(1983年度) 24編 受賞 該当作なし
佳作 山里禎子 「フルートを吹く少年」
候補 山城達雄 「パラオの少年たち」
白石弥生 「三面鏡」
城原まり 「もう二度と帰らない」
崎山多美 「海辺の抄」
喜捨場直子 「センダン草を摘む女」
第10回(1984年度) 15編 入賞 吉田スエ子 「嘉間良(かまーら)心中」
入賞 山入端信子 「虚空夜叉」
候補 清原つる代 「片隅のビートルたち」
綾門礼 「波ノ上ブルース」
第11回(1985年度) 38編 入賞 喜舎場直子 「女綾織唄」
佳作 目取真俊 「雛(ひな)」
候補 竹本真雄 「少年の河」
真久田正 「果報の島」
平田健太郎 「夾竹桃」
びん・おさむ 「忌籠り」
第12回(1986年度) 24編 入賞 白石弥生 「若夏の来訪者」
入賞 目取真俊 「平和通りと名付けられた街を歩いて」
候補 玉城政嗣 「ギブリ」
上原昇 「琉米センター通り」
久手堅倫子 「命ぬジーファー」
世持二巌 「終わらぬ夏」
第13回(1987年度) 29編 入賞 照井裕 「フルサトのダイエー」
佳作 平田健太郎 「蜉蝣の日」
候補 香村安紀 「ントの場合」
仲原りつ子 「骨肉」
尚橋弘明 「太陽の島の風」
喜納堅二 「流離」
第14回(1988年度) 29編 入賞 玉城まさし 「砂漠にて」
佳作 水無月慧子 「出航前夜祭」
候補 星野葉子 「ふるさと」
久手堅倫子 「命(ぬち)ぬジーファー」
月之浜太郎 「生まり島」
喜納堅二 「無名塾てんまつ」
第15回(1989年度) 23編 入賞 徳田友子 「新城マツの天使」
佳作 山城達雄 「遠来の客」
候補 香村安紀 「ントの場合」
久手堅倫子 「心張り」
清原つる代 「柩」
後田多八生 「蒸発」
第16回(1990年度) 19編 入賞 後田多八生 「あなたが捨てた島」
候補 南かつ枝 「黄楊の櫛を差した女」
玉代勢章 「濁流」
崎山麻夫 「遭遇」
清原つる代 「鯨の入江」
松元憲雄 「影法師たちの夏」
第17回(1991年度) 14編 受賞 該当作なし
佳作 うらしま黎 「闇のかなたへ」
我如古驟二 「耳切(ち)り坊主(ぼうじ)の唄」
候補 崎山麻夫 「姉貴の結婚」
山城達雄 「ベラウの花」
第18回(1992年度) 19編 受賞 玉木一兵 「母の死化粧」
候補 うらしま黎 「墓」
真喜志興亜 「パラソルを持つ婦人」
清原つる代 「缶カラ道」
崎山麻夫 「一言」
第19回(1993年度) 19編 受賞 清原つる代 「蝉ハイツ」
佳作 金城尚子 「コーラルアイランドの夏」
候補 しまむら恒 「太陽の時代―じゃなもいの半生―」
又吉弘子 「杜」
花城奈穂 「南島妖鳥記」
第20回(1994年度) 25編 受賞 知念節子 「最後の夏」
佳作 前田よし子 「風の色」
候補 新田雅一 「温室栽培のエキゾティックな赤い場所」
山城達雄 「ベラウの花」
崎山麻夫 「スモール」
加勢俊夫 「分娩台」
第21回(1994年度) 11編 受賞 該当作なし
佳作 崎山麻夫 「桜」
加勢俊夫 「ジグソー・パズル」
候補 真久田正 「アンジェラの伝説」
第22回(1994年度) 16編 受賞 崎山麻夫 「闇の向こうへ」
受賞 加勢俊夫 「ロイ洋服店」
候補 真久田正 「玉響(たまゆら)の庵」
波照間修一 「キング・ワズ・ヌード」
嘉陽春子 「窓」
第23回(1997年度) 11編 受賞 該当作なし
佳作 国吉高史 「憧れ」
大城新栄 「洗骨」
候補 河合民子 「果実(フルーツ)」
玉村由奈 「ホタルの海」
第24回(1998年度) 11編 受賞 山城達雄 「窪森(くぶむい)」
候補 真久田正 「燈台のある風景」
竹本真雄 「優しくぞ降りそそぐ」
島しおり 「長い廊下」
第25回(1999年度) 16編 受賞 竹本真雄 「燠火(おきび)」
佳作 鈴木次郎 「島の眺め」
候補 真久田正 「海の引き」
上原利彦 「あの時、曾祖母(まぎーおばー)は…」
鈴木次郎 「少女たち、そして少年たち」
第26回(2000年度) 21編 受賞 該当作なし
佳作 美里敏則 「ツル婆さんの場合」
花輪真衣 「墓」
候補 松原栄 「黄砂の街…在外公館日記抄」
具志恒輝 「シージンアガルー(琉球双六)」
島宏史 「悲しみの井戸」
第27回(2001年度) 27編 受賞 真久田正 「鱬〈魚艮〉(ざん)」
佳作 伊礼和子 「訣別」
候補 田畑毛成 「不幸の種」
福井雅 「かたぶい」
香川浩彦 「雨」
木笹扶子 「一陽来復」
第28回(2002年度) 21編 受賞 金城静枝 「千年蒼茫」
佳作 河合民子 「清明の頃」
候補 松原栄 「大人たち」
木笹扶子 「水時計」
樹乃タルオ 「セカレーリヤ」
第29回(2003年度) 18編 受賞 玉代㔟章 「母、狂う」
佳作 比嘉野枝 「迷路」
候補 新里哲 「瑞運丸」
松原栄 「サービス ステーション」
立花かつや 「蒼天、見えざる果て」
第30回(2004年度) 33編 受賞 赫星十四三 「アイスバー・ガール」
佳作 樹乃タルオ 「淵(クムイ)」
候補 松原栄 「帰国」
あづまや東次 「ニュウ・ジャズ・タウン」
もりおみずき 「落在」
大澤広一 「この夏の続き」
第31回(2005年度) 23編 受賞 月之浜太郎 「梅干駅から枇杷駅まで――ゆいレールに乗って」
佳作 もりおみずき 「郵便馬車の馭者だった」
候補 松原栄 「リュウキュウ ヨハネ」
立花かつや 「ちんなん」
安谷屋長英 「呪縛」
第32回(2006年度) 20編 受賞 上原利彦 「黄金色の痣」
候補 香深空哉人 「アポカリプス・オキナワ」
松原栄 「戸籍」
立花かつや 「丁字路」
美澤あり 「オモロ体験」
第33回(2007年度) 27編 受賞 国梓としひで 「爆音、轟く」
受賞 松原栄 「無言電話」
候補 立花かつや 「エイプリルフール」
森田保 「ボタン」
平安名尚 「福木は残った」
あづまや東次 「ガジュマルに抱かれて」
第34回(2008年度) 28編 受賞 森田たもつ 「蓬莱の彼方」
受賞 美里敏則 「ペダルを踏み込んで」
候補 津見熊伍 「言乃葉節」
南ふう 「朽葉」
政利也 「ホワイトマーケット」
第35回(2009年度) 19編 受賞 大嶺邦雄 「ハル道のスージグァにはいって」
受賞 富山陽子 「フラミンゴのピンクの羽」
候補 又吉康隆 「盛吉」
比嘉野枝 「故郷(シマ)からの客」
南ふう 「Rey'S マンション」
第36回(2010年度) 24編 受賞 崎浜慎 「始まり」
佳作 ヨシハラ小町 「カナ」
第37回(2011年度) 28編 受賞 伊波雅子 「オムツ党、走る」
佳作 當山清政 「メランコリア」
候補 比嘉野枝 「通夜の来訪者」
岡楽真 「注文は一輪の花」
伊波祥子 「アキラという風に乗る」
第38回(2012年度) 20編 受賞 伊礼英貴 「期間工ブルース」
佳作 平岡禎之 「家族になる時間」
候補 赤兎時雨 「うるまにゆれる」
野原誠喜 「仲村渠正嗣を尋ねて」
上江洲正枝 「赤翡翠(あかしょうびん)」
第39回(2013年度) 33編 受賞 佐藤モニカ 「ミツコさん」
佳作 橋本真樹 「サンタは雪降る南の島に住まう」
候補 松田良孝 「里帰り」
香深空哉人 「ムーンリバーの女」
闘王琉 「ラヂオ・ソング」
第40回(2014年度) 13編 受賞 松田良孝 「インターフォン」
佳作 儀保佑輔 「断絶の音楽」
候補 闘王琉 「スピリット・オブ・ラヂオ」
國吉優紀 「家族になろう」
野原誠喜 「マナティー君の像」
第41回(2015年度) 21編 受賞 長嶺幸子 「父の手作りの小箱」
受賞 黒ひょう 「バッドデイ」
候補 西原太郎 「知念村の旅」
梓弓 「山羊と幽霊」
南城めぐみ 「はがき」
第42回(2016年度) 24編 受賞 梓弓 「カラハーイ」
候補 弁ヶ嶽登 「油喰坊主と運玉義留」
城耕悠 「開かずの扉」
儀保佑輔 「オンステージ」
中川陽介 「娘ジントーヨー」
第43回(2017年度) 33編 受賞 儀保佑輔 「Summer vacation」
佳作 仲間小桜 「アダンの茂みを抜けて」
候補 名嘉真加那 「橋に蹲(うずくま)る」
野原誠喜 「ゆがふ7号」
比嘉野乃花 「ひまわり」
第44回(2018年度) 24編 受賞 高浪千裕 「涼風布工房」
受賞 中川陽介 「唐船ドーイ」
候補 多嘉良美佐子 「三十六年目のラブレター」
岸本勝次 「ドラゴン」
南城めぐみ 「ナンテンの真っ赤な実」
第45回(2019年度) 22編 受賞 しましまかと 「テラロッサ」
候補 島石浩司 「昭和十四年の旅」
芳賀郁 「ウートートー」
十音琉 「ソウドウ」
北原岳 「セカンド・ライフ」
第46回(2020年度) 33編 受賞 なかみや梁 「ばばこの蜜蜂」
第47回(2021年度) 24編 受賞 ゆしわら・くまち 「ラビリンス-グシク界隈」
受賞 円井定規 「春に乗り遅れて、半額シールを貼られる」
第48回(2022年度) 19編 受賞 星のひかり 「私のお父さん」
受賞 芳賀郁 「まぶいちゃん」

脚注

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出典

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関連項目

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