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数学記号の表 (導入年別)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

次の表は数学で使われている多くの特殊記号を導入された年の順に並べたものである。

記号 名前 最初の使用年 最初の使用者
+ 加号 1360年頃(加号に似たラテン語のetの省略) ニコル・オレーム
マイナス記号 1489年頃(マイナス記号の最初の登場、プラス記号の紙上に最初の登場) ヨハネス・ヴィトマン
根号(平方根を表す) 1525年頃(冪根の上に線はなかった) クリストッフ・ルドルフ
(…) 括弧(計算順序のまとめとして) 1544年頃(手書きのメモにおいて) Michael Stifel
1556年 ニコロ・タルタリア
= 等号 1557年 ロバート・レコード
× 乗法記号 1618年 ウィリアム・オートレッド
± プラスマイナス記号 1628年
比例記号
n 根号(n乗根を表す) 1629年 Albert Girard
< 不等号(超過と未満) 1631年 トーマス・ハリオット
>
xy 肩付き記法(べき乗を表す) 1636年(肩付き数字にローマ数字を用いる) James Hume
1637年(現在と同じ表記法) ルネ・デカルト
√ ̅ 根号(平方根を表す) 1637年(冪根の上に線あり) ルネ・デカルト
% パーセント記号 1650年ごろ 不明
÷ 除算記号 1659年 Johann Rahn
無限記号 1655年 ジョン・ウォリス
不等号(以上と以下) 1670年 (不等号の下ではなく上に横線を加えて)
1734年(不等号の下に二重の横線を加えて) ピエール・ブーゲ
d 微分記号 1675年 ゴットフリート・ライプニッツ
積分記号
: コロン除法を意味する) 1684年(1633年に始まる分数を表すコロンの使用から派生)
· 中黒乗法を意味する) 1698年(並んだ数字を分けるための最初期の中黒の使用から派生したものであろう)
スラッシュsolidusとも) 1718年 (12世紀アラブ人により考案された水平の分数線から派生) Thomas Twining
不等号(等しくないことを表す) 不明 レオンハルト・オイラー
総和記号 1755年
比例記号 1768年 William Emerson
偏微分記号(curly dもしくはヤコビのデルタとも) 1770年 ニコラ・ド・コンドルセ
x プライム記号微分を意味する) 1748年 レオンハルト・オイラー
恒等記号(合同関係を表す) 1801年(紙上で最初に登場した年。これより前にもガウスの個人的なメモでは使われていた) カール・フリードリヒ・ガウス
[x] 整数部(床関数とも) 1808年
総乗記号 1812年
! 階乗 1808年 クリスチャン・クランプ
部分集合記号(subset, supersetとも) 1817年 Joseph Gergonne
1890年 Ernst Schröder
|…| 絶対値表記 1841年 カール・ワイエルシュトラス
行列の行列式 アーサー・ケイリー
‖…‖ 行列記法 1843年[1]
ナブラ記号ベクトル微分を表す) 1846年(以前はハミルトンにより多目的の演算記号として使われていた) ウィリアム・ローワン・ハミルトン
積集合 1888年 ジュゼッペ・ペアノ
和集合
部分集合であることを表す) 1894年
存在記号 1897年
アレフ数(超限基数を表す) 1893年 ゲオルク・カントール
{…} 括弧集合表記で使われる) 1895年
黒板太字大文字N(自然数集合を表す) ジュゼッペ・ペアノ
· 中黒ドット積を表す) 1902年 ウィラード・ギブズ
× 乗法記号クロス積を表す)
論理和 (OR) 1906年 バートランド・ラッセル
(…) 行列表記 1909年[1] Maxime Bôcher
[…] 1909年[1] Gerhard Kowalewski
線積分記号 1917年 アルノルト・ゾンマーフェルト
黒板太字大文字Z(整数集合) 1930年 エトムント・ランダウ
黒板太字大文字Q(有理数集合) 1895年 ジュゼッペ・ペアノ
全称記号 1935年 ゲルハルト・ゲンツェン
空集合記号 1939年 アンドレ・ヴェイユ / ニコラ・ブルバキ[2]
黒板太字大文字C(複素数集合) 1939年 Nathan Jacobson
関数表記に用いる) 1936年 (特定の要素の像を表す) Øystein Ore
1940年(現在の表記 f : XY Witold Hurewicz
証明終了記号(墓石記号とも) 1950年[3] ポール・ハルモス
x x以下最大の整数(床関数 1962[4] ケネス・アイバーソン
x x以上最小の整数(天井関数

脚注

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  1. ^ a b c Earliest Uses of Symbols for Matrices and Vectors”. jeff560.tripod.com. 18 December 2016閲覧。
  2. ^ Weil, André (1992), The Apprenticeship of a Mathematician, Springer, p. 114, ISBN 9783764326500, https://books.google.com/books?id=73REHmJ9JNUC&pg=PA114 .
  3. ^ Halmos, Paul (1950). Measure Theory. New York: Van Nostrand. pp. vi. "The symbol ∎ is used throughout the entire book in place of such phrases as "Q.E.D." or "This completes the proof of the theorem" to signal the end of a proof." 
  4. ^ Kenneth E. Iverson (1962), A Programming Language, Wiley, http://www.jsoftware.com/papers/APL.htm 20 April 2016閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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