我が心のジョージア
「我が心のジョージア」(わがこころのジョージア、Georgia on My Mind)は、ポピュラー音楽の著名なスタンダード・ナンバーの一つである。アメリカ合衆国の南部にあるジョージア州の州歌ともなっている。
解説
[編集]ホーギー・カーマイケル作曲、ステュアート・ゴレル(Stuart Gorrell)作詞。曲名のジョージアとは、カーマイケルの姉妹のジョージアのために歌詞が書かれたとする説がある[1]が、1965年発表の彼の2番目の自伝で、サックス奏者のフランキー・トラムバウアーからアメリカ南部のジョージア州をイメージした 「Gorgia」という曲の注文から作られたことが述べられ、州名を指していると広く認められている。1930年9月15日に、ホーギー・カーマイケル楽団でレコード録音がなされるが、「One Night in Havana」というレコードの最後のほうであった。
1931年に、フランキー・トラムバウアーのレコードがヒットし、ジャズ、ブルースのスタンダードナンバーとして、定着するまでになった。有名無名を問わず、多くの歌手・楽団がカヴァーすることとなった。特に1960年のレイ・チャールズによるカヴァーが広く知られる。1979年には、ジョージア州歌となった。1996年7月19日、ジョージア州の州都アトランタで行われた第26回アトランタ・オリンピック開会式では、レイ・チャールズ自身が出演して歌唱した。
また、1968年にビートルズが発表した作品「バック・イン・ザ・U.S.S.R.」では、本曲の題名が織り込まれた。これは、南コーカサスにあり当時はソビエト連邦の構成国だったグルジア・ソビエト社会主義共和国の英語名がジョージア州と同じ 「Georgia」であることに引っ掛けたジョークである[注釈 1]。
BMI調べによる「20世紀にアメリカのテレビやラジオで最もオンエアされた100曲」の第10位にランクされた[2]。
カヴァー
[編集]- レイ・チャールズ - 1960年のシングル。
- ジェームス・ブラウン
- ビリー・ホリデー
- ウィリー・ネルソン - ビルボードのカントリー・チャートの1位を記録。
- ルー・ロウルズ - 1964年のアルバム『Tobacco Road』に収録[3]。
- ジャッキー・ウィルソン - 1965年のアルバム『Spotlight On Jackie Wilson』に収録[4]。
- スペンサー・デイヴィス・グループ - 1966年のアルバム『The Second Album』に収録。
- ジェフ&マリア・マルダー - 1970年のアルバム『Pottery Pie』に収録。
- ルイ・アームストロング
- グレン・ミラー
- エラ・フィッツジェラルド
- ザ・バンド - 1977年のアルバム『Islands』に収録。
- フランキー・トラムバウアー
- マイケル・ブーブレ
- マイケル・ボルトン
- アニー・レノックス - 2014年のアルバム『ノスタルジア』に収録。
- ディーン・マーティン
- 上田正樹 - 『上田正樹 ベスト・セレクション』に収録。
- 尾崎紀世彦 - 『GOLDEN☆BEST 尾崎紀世彦』に収録。
- 山崎まさよし - 『Concert at SUNTORY HALL』に収録。
- 和田アキ子
- 高岩遼(SANABAGUN.) - アルバム『Son of a Gun』収録曲の「里」に挿入。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “Georgia On My Mind by Ray Charles in Georgia”. Song Places. 01 April 2022閲覧。
- ^ “BMI Announces Top 100 Songs of the Century”. BMI.com (1999年12月13日). 2021年12月21日閲覧。
- ^ Lou Rawls - Tobacco Road (Vinyl, LP, Album) at Discogs
- ^ Jackie Wilson - Spotlight On Jackie Wilson (Vinyl, LP, Album) at Discogs