愛のおとずれ (カーチャ・エプシュタインの曲)
"Wunder gibt es immer wieder" | |
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ユーロビジョン・ソング・コンテスト1970エントリー曲 | |
国 | |
歌手 | |
言語 | |
作曲者 | |
作詞者 | |
指揮者 | クリスティアン・ブルーン |
結果 | |
決勝順位 | 3位 |
決勝ポイント | 12ポイント |
エントリー曲年表 | |
◄ "Primaballerina" (1969) | |
"Diese Welt" (1971) ► |
「愛のおとずれ」(あいのおとずれ、ドイツ語原題: Wunder gibt es immer wieder)は、カーチャ・エプシュタインの楽曲。
1970年発表、同年開催の第15回ユーロビジョン・ソング・コンテストで3位に入賞した。
概要
[編集]作詞はギュンター・ルーズ、作曲およびプロデューサーはクリスティアン・ブルーンによる。タイトルの日本語直訳は「奇蹟は繰り返し起こる」。1970年3月21日、オランダ・アムステルダムで行われた1970年・第15回ユーロビジョン・ソング・コンテスト(オランダ語: Eurovisiesongfestival 1970)に西ドイツ代表として出場。カーチャ・エプシュタインが歌唱し第3位に入賞する[1]。本作は西ドイツ本国のチャート(ドイツ語版)で11週ランクイン、最高位16位を記録するカーチャ・エプシュタイン最初の大ヒットになった[2] 。
ゆったりとした幸せなメロディーを持つ、肯定的な内容の曲である。歌詞の大意は「奇蹟は繰り返し起こる。奇蹟があなたと出逢うとき、あなたも奇蹟を見るに違いない」であり、カーチャは〝奇蹟は繰り返し起り、最終的には誰にでも起るため、愛されていないと不満や不平を言うことはない〟とコメントしている。
カーチャ・エプシュタインは同年に英語版("No more tears for me"[3])、フランス語版("Un miracle peut arriver"[4])、スペイン語版("Siempre hay algun milagro"[5])、イタリア語版("Nella strada del mio cuore"[6])、そして日本語版(「愛のおとずれ」)など各国語訳バージョンを録音・発表した[7]。本作は日本でのデビュー曲となり、同年4月25日に東芝音楽工業株式会社・LIBERTYレーベルからシングル盤が発売された[7]。本作シングル盤はオランダやベネズエラでも発売されている[7]。2005年にはアルバム(『Witkiewics』:EMI) に本作の再録音を収録した。
レコードでは変ホ長調(E♭)だが、ユーロビジョン・ソング・コンテストや音楽番組などではホ長調(E)で歌唱されている。
2007年には音楽バンドのモンローズが “Wer singt für Deutschland?”(ドイツ語版)[8]の予選で本作を唄った。本作は他にもギルド・ホーン、カレル・ゴット、デボラ・サソンによってカバーされている[2]。
タイトル “Wunder gibt es immer wieder ” は、ヤン・フェダーセンやレネー・マーテンスによって書籍のタイトルにも使用された[9][10]。
収録曲
[編集]1970年4月25日:日本発売盤・ドイツ語 / 7インチシングル盤規格品番:LR-2504[11]
- 愛のおとずれ Wunder gibt es immer wieder 3分31秒 (Ch. Bruhn, G. Loose)
- あなたを慕って Ich will ihn 3分21秒 (P. Moesser)[12]
音源発売状況
[編集]前述の通り、日本では1970年4月25日に東芝音楽工業株式会社・LIBERTYから日本デビュー盤として発売、同年には日本語版が発売された(規格品番:LR-2565 / 同一品番で "赤盤"[13] と "黒盤" が存在する)[14][15]。
日本人歌手では岡崎友紀が同年10月5日、デビューアルバム『花びらの涙』(規格品番:TP-7450)の1曲として日本語詞によるカバーを収録。日本語詞:片桐和子 / 編曲:川口真。この音源は2003年11月27日[16]、2013年11月13日[17]にそれぞれCD化されている[18]。
オリジナルであるカーチャ・エプシュタインの音源は、日本では2023年現在、未CD化[18]。
ドイツに於いて本作音源のCD化はEMIではなくBMG、後にAriolaがカタログを引き継ぎ発売している。
- 2010年にはリーダーズ・ダイジェスト協会レーベル[19]より本作タイトルを冠した3枚組ベスト盤『Wunder Gibt Es Immer Wieder - Meine Schönsten Lieder(愛のおとずれ - 私の最も美しい歌)』が発売された[20][21]。
備考
[編集]JASRACに於いては2024年現在、外国作品/出典:F (国際票) /作品コード 0Q1-9806-3 WUNDER GIBT ES IMMER WIEDER として登録[22]。
出版者は2023年現在 EMI PARTNERSHIP MUSIKVERLAG GMBH[23]が一部を管理していることが判明しているものの、出版・広告・配信については未管理である。かつて一時期 EDITION INTRO MEISEL GMBH も出版者として共に登録されていた時期があった。JASRAC作品データベースに於いて、EMI以外の出版者は “UNKNOWN PUBLISHER《不明な出版社》”[22] とされているため日本で本作を扱うにはJASRACのみならずドイツ本国へ詳細を問い合わせる必要があり、注意を要する[24]。
JASRACには2024年7月現在、アーティストとしてカーチャ・エプシュタインの他に岡崎友紀とWISE GUYSが登録されている。
JASRACに登録された幾つかの副題の一つに『VIELE MENSCHEN FRAGEN』と云うタイトルがあり、これは本作の歌詞の歌い出し部分であるが綴りが不正確である[25]。
日本でのサブ出版[26]は一時期(2016年頃〜2018年7月頃まで)日音 Synch事業部[22]が登録されていたが、後に本作に於けるサブ出版ではないことが判明したためJASRACデータベースから記述が削除された。故に2024年7月現時点で日本でのサブ出版はJASRACにて登録されていない状況となっている。
関連項目
[編集]- ユーロビジョン・ソング・コンテスト
- 1970年の音楽
- Schlager(ドイツ語版、英語版)
脚注
[編集]- ^ “Eurovision Amsterdam-1970 Final Participants” [ユーロビジョン・ソング・コンテスト1970 最終参加者] (英語). The official website of the Eurovision Song Contest. ユーロビジョン・ソング・コンテスト(欧州放送連合). 2018年4月27日閲覧。
- ^ a b Steffen Hung. “KATJA EBSTEIN - WUNDER GIBT ES IMMER WIEDER” (ドイツ語・英語). hitparade.ch. 2017年1月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月27日閲覧。
- ^ 対訳:「私にもう涙はない」
- ^ 対訳:「奇蹟は起り得る」
- ^ 対訳:「いつでも奇蹟はある」
- ^ 対訳:「私の心の道の中で」
- ^ a b c “Katja Ebstein – Wunder Gibt Es Immer Wieder / Ich Will Ihn” [カーチャ・エプシュタイン – 愛のおとずれ / あなたを慕って]. Discogsデータベース. Discogs. 2018年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月27日閲覧。
- ^ 英語版では“Germany in the Eurovision Song Contest 2007”へリンク。
- ^ (Deutsch) Wunder gibt es immer wieder. Das große Buch zum Eurovision Song Contest (= Aufbau-Taschenbuch. 7074). Berlin: Aufbau. (2010). ISBN 978-3-7466-7074-4
- ^ René Martens (2002) (Deutsch). Wunder gibt es immer wieder. Die Geschichte des FC St. Pauli. Göttingen: Verlag Die Werkstatt. ISBN 3-89533-375-1
- ^ “Katja Ebstein – Wunder Gibt Es Immer Wieder / Ich Will Ihn (ja)” [カーチャ・エプシュタイン – 愛のおとずれ / あなたを慕って 日本盤]. Discogsデータベース. Discogs. 2018年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月27日閲覧。
- ^ ピーター・モエサー
- ^ かつて東芝音楽工業(→東芝EMI→EMIミュージック・ジャパン→ユニバーサルミュージック・EMI Records Japan)が発売した静電気防止剤を混入した赤いカラーレコード
- ^ “カーチャ・エプシュタイン – 愛のおとずれ Wunder Gibt Es Immer Wieder / ウイチタ・ラインマン Der Draht In Der Sonne 赤盤 (Red Vinyl )”. Discogsデータベース. Discogs. 2018年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月27日閲覧。
- ^ “カーチャ・エプシュタイン – 愛のおとずれ Wunder Gibt Es Immer Wieder / ウイチタ・ラインマン Der Draht In Der Sonne 黒盤 (Black Vinyl)”. Discogsデータベース. Discogs. 2018年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月27日閲覧。
- ^ 岡崎友紀『花びらの涙』規格品番:TOCT-25231
- ^ 岡崎友紀『花びらの涙 + 雲と渚と青い海』規格品番:TYCN-60028/9
- ^ a b 音楽の森 music Forest データベース検索より
- ^ “The Reader’s Digest Store”. リーダーズ・ダイジェスト. 2018年4月27日閲覧。
- ^ Published By – Verlag Das Beste GMBH / Distributed By – Sony Music Entertainment Germany GMBH
- ^ “Katja Ebstein – Wunder Gibt Es Immer Wieder - Meine Schönsten Lieder (Readers Digest)” [カーチャ・エプシュタイン 愛のおとずれ - 私の最も美しい歌(リーダーズ・ダイジェスト)]. Discogsデータベース. Discogs. 2018年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月27日閲覧。
- ^ a b c JASRAC作品データベース検索サービス J-WID 検索結果
- ^ “MUSIKVERLAG” とは “Music Publishing《音楽出版》” のドイツ語表記。
- ^ つまり EMI PARTNERSHIP MUSIKVERLAG GMBH の他にもう1社が出版者として登録されている事が把握されてはいるものの、当該出版者の詳細をJASRACが把握できておらず、故に "不明な出版者" として暫定的にデータベースへ掲載されていると云う非常に稀なケースである。
- ^ 当該箇所は、正しくは "Vielen Menschen fragen: was ist Schuld daran?" である。この副題は歌い出しの歌詞からデータベース検索で本作へ辿り着けるようにするための措置とみられる。
- ^ 音楽出版者が全世界の地域について単独でその活動を行うことは難しいことから、特定地域の出版者と、その地域についての利用開発やプロモーションを任せる契約を結ぶことがある。この場合、作詞者・作曲者から直接権利を取得した音楽出版者はOP(Original Publisher)と呼称し、OPと契約を結び特定地域についての活動を任せられた音楽出版者はSP(Sub Publisher)と呼称する。
外部リンク
[編集]- “1970 - Germany "Wunder gibt es immer wieder"” (ドイツ語・英語). Diggiloo.net. 2018年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月27日閲覧。
- “Katja Ebstein – Wunder Gibt Es Immer Wieder / Ich Will Ihn”. Discogsデータベース. Discogs. 2018年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月27日閲覧。