コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

愛にイナズマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
愛にイナズマ
Masked Hearts
監督 石井裕也
脚本 石井裕也
製作 北島直明
永井拓郎
中島裕作
製作総指揮 飯沼伸之
出演者 松岡茉優
窪田正孝
池松壮亮
若葉竜也
仲野太賀
趣里
高良健吾
MEGUMI
三浦貴大
鶴見辰吾(声の出演)
北村有起哉
中野英雄
益岡徹
佐藤浩市
音楽 渡邊崇
主題歌 エレファントカシマシ
「ココロのままに」
撮影 鍋島淳裕J.S.C.
編集 早野亮
制作会社 RIKIプロジェクト
製作会社 「愛にイナズマ」製作委員会
配給 東京テアトル
公開 日本の旗 2023年10月27日
上映時間 140分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

愛にイナズマ』(あいにイナズマ)は、2023年10月27日に公開された日本映画[1]。監督・脚本は石井裕也、主演は松岡茉優窪田正孝。松岡と窪田は石井監督作品初参加となる[2][3]。 母はなぜ失踪したのか。父や兄たちはなぜ真実を語らないのか。映画監督になった末っ子の妹が自分の中のモヤモヤを晴らすために、家族の映画「消えた女」を撮ろうと決心する。

あらすじ

[編集]

ある映画製作会社で「消えた女」というプロジェクトが進行していた。監督は若手の折村花子。20年以上前に失踪した彼女の母親をテーマにした彼女自身の家族の物語。助監督の荒川は経験は長いが花子の考え、やり方が理解できない。「理由はなんだ、意味不明」と頭から否定し、業界の常識・しきたりを押しつけ、さらにセクハラしてくることに花子は悩んでいた。

バーで花子は舘正夫と出会う。空気が読めないが、正直で正義感が強い。花子が兄役としてスカウトした落合という俳優は、実は正夫の親友・ルームメイトであること、正夫もかつて俳優志望であったことがわかる。おたがい似たところがあると感じたふたりは思わずキスをし、記憶をなくすまで飲んだ。

花子と荒川の対立を問題視したプロデューサーの原は監督を荒川にかえた。花子の降板によって落合は仕事を失い、自分には才能がないと思い込んで首を吊ってしまった。葬式帰りの夜、正夫は花子に、夢のために使ってくださいと全財産の70万円を差し出す。花子は金に困っていたが、自分の夢はどうなったんだ!受け取れない!と断った。

「消えた女」をあきらめきれない花子は正夫とともに久しぶりに実家に帰った。父の治にカメラを向け、お母さんはなぜいなくなったの?と問い詰めるがうまくいかない。実は治は胃癌で余命1年と宣告されていた。大事な話があると呼び出された長男(誠一、ホテルの社長秘書)、次男(雄二、カトリックの神父)が帰ってきて久しぶりに家族四人がそろった。

父と誠一は真実を知っているらしい。幼かった雄二と花子はお母さんはガンになって外国に行った、としか聞いていない。父がついに、お母さんに電話してみようか、と言い出す。スマホのキーパッドを叩くと、美樹、という表示が出て着信音がきこえ、男性が出る。美樹は3年前に死にました。遺骨はフェリーから海に散骨しましたという。

母はガンになったとき交際している男性がおり、彼の元へ去ったらしい。次の日、父の先輩の則夫が経営する海鮮料理屋へみんなで行った。則夫の娘を自殺に追いやった男に父が制裁を加え傷害罪でつかまったこと、自暴自棄になって飲んで暴れる父に母が愛想をつかして家を出たこと、多額の損害賠償金を払ったことなどをはじめて知る。父を誇りに思う気持ち、家族を思いやる気持ちが生まれた。

1年後、誠一は社長にはじめて反抗する。映画監督である花子のことを侮辱したから。雄二は教会で、子どもたちを素直にもっとハグしたかったなーと語る父の幻覚を見る。誠一、雄二、花子は父の遺骨を海にまくためにフェリーに乗る。映画はまだ完成しないのか、とたずねる誠一に花子が、タイトル変えようかな「消えた女」じゃなくて「消えない男」に。消そうとしても消えないでしょあの人は、と答え、三人は号泣する。

キャスト

[編集]

スタッフ

[編集]

受賞歴

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ a b c 』と合わせての受賞。
  2. ^ せかいのおきく』『ファミリア 』『仕掛人・藤枝梅安 第二作』ほか、複数作品と合わせての受賞。
  3. ^ せかいのおきく』ほか、複数作品と合わせての受賞。

出典

[編集]
  1. ^ "愛にイナズマ:作品情報". 映画.com. エイガ・ドット・コム. 2023年5月26日閲覧
  2. ^ a b c d "松岡茉優×窪田正孝、石井裕也最新作「愛にイナズマ」に主演! 佐藤浩市、池松壮亮、若葉竜也も参戦". 映画.com. エイガ・ドット・コム. 25 April 2023. 2023年5月26日閲覧
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x "松岡茉優と窪田正孝が社会に反撃を仕掛ける 石井裕也監督『愛にイナズマ』今秋公開へ". リアルサウンド映画部. blueprint. 25 April 2023. 2023年5月26日閲覧
  4. ^ a b c d e f g h i 仲野太賀、父・中野英雄と親子共演 松岡茉優&窪田正孝W主演「愛にイナズマ」追加キャスト9人発表”. モデルプレス. ネットネイティブ (2023年6月28日). 2023年6月28日閲覧。
  5. ^ a b c "松岡茉優と窪田正孝がずぶ濡れで反撃を誓う『愛にイナズマ』特報映像 主題歌はエレカシ". Real Sound映画部. blueprint. 26 May 2023. 2023年5月26日閲覧
  6. ^ “2023年日本映画ベストテン”. ヨコハマ映画祭. (2023年12月2日). http://yokohama-eigasai.o.oo7.jp/45-2023/45_2023_best10.html 2023年12月2日閲覧。 
  7. ^ “第45回ヨコハマ映画祭 2023年日本映画個人賞”. ヨコハマ映画祭. (2023年12月2日). http://yokohama-eigasai.o.oo7.jp/45-2023/45_2023_shou.html 2023年12月2日閲覧。 
  8. ^ 松岡茉優、華やかなオールピンクドレスで会場魅了 ベストアクトレス賞に喜び語る”. ORICON NEWS (2023年12月11日). 2023年12月11日閲覧。
  9. ^ 【映画大賞】石井裕也監督、2作品で監督賞「俳優さんが評価されることが一番うれしい」”. 日刊スポーツ (2023年12月27日). 2023年12月27日閲覧。
  10. ^ 【映画大賞】松岡茉優2度目の主演女優賞「初めて初号試写で自分のことを許すことができた」”. 日刊スポーツ (2023年12月27日). 2023年12月27日閲覧。
  11. ^ 石井裕也監督13年ぶりブルーリボン賞監督賞受賞…今最も興味、関心があるテーマは「死」”. 日刊スポーツ (2024年1月24日). 2024年1月24日閲覧。
  12. ^ 佐藤浩市ブルーリボン賞助演男優賞受賞「おやじもなんだ」三国連太郎さんに続く個人賞3冠に感慨”. 日刊スポーツ (2024年1月24日). 2024年1月24日閲覧。
  13. ^ 2024年受賞者 Prize2024”. おおさかシネマフェスティバル実行委員会 (2024年2月3日). 2024年2月3日閲覧。
  14. ^ 第33回(2023年度)” (2024年7月8日). 2024年7月8日閲覧。


外部リンク

[編集]