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年ノ神6号墳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
年ノ神6号墳
所属 年ノ神古墳群
所在地 兵庫県三木市島町(字年ノ神)
位置 北緯34度48分40.27秒 東経134度57分31.00秒 / 北緯34.8111861度 東経134.9586111度 / 34.8111861; 134.9586111座標: 北緯34度48分40.27秒 東経134度57分31.00秒 / 北緯34.8111861度 東経134.9586111度 / 34.8111861; 134.9586111
形状 方墳
規模 一辺10-13m
高さ0.85m
埋葬施設 割竹形木棺直葬
出土品 銅鏡・玉類・武器・農工具・短甲・韓式土器ほか
築造時期 5世紀中葉
史跡 なし
有形文化財 出土品(兵庫県指定文化財)
特記事項 墳丘は非現存
地図
年ノ神 6号墳の位置(兵庫県内)
年ノ神 6号墳
年ノ神
6号墳
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年ノ神6号墳(としのかみろくごうふん)は、兵庫県三木市島町にあった古墳。形状は方墳。年ノ神古墳群を構成した古墳の1つ。現在では墳丘は失われている。出土品は兵庫県指定重要文化財に指定されている。

概要

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兵庫県南部、加古川支流の美嚢川を見下ろす丘陵尾根の緩斜面上に築造された古墳である。尾根上に分布する中期-後期の年ノ神古墳群12基のうちでは西端に位置する。1994年平成6年)に山陽自動車道建設に伴う発掘調査が実施されている。

墳丘は尾根の東西を2本の溝で区切って構築されており、墳形は墳丘主軸を東西方向とする方形で、長辺13メートル・短辺10メートル・高さ0.85メートルを測る[1]。墳丘外表で葺石埴輪は認められていない[1]。埋葬施設は割竹形木棺直葬1基で、墳頂において墓壙内に木棺を据える。埋葬施設は調査時点で未盗掘であり、東頭位と推定される棺の内外から、銅鏡・玉類・武器・農工具・短甲・韓式土器などが良好な遺存状態で検出されている[1]。築造時期は古墳時代中期の5世紀中葉頃と推定される[1]

出土品は2004年(平成16年)に兵庫県指定重要文化財に指定されている。

遺跡歴

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  • 1994年平成6年)、山陽自動車道建設に伴う発掘調査(兵庫県教育委員会、2002年に報告)。
  • 2004年(平成16年)3月9日、兵庫県指定重要文化財に指定。

出土品

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三角板革綴短甲
兵庫県立考古博物館展示。

発掘調査で埋葬施設から検出された副葬品は次の通り[1]

棺内
  • 東半部
    • 四獣鏡 1
    • ヒスイ製勾玉 1
    • ガラス小玉 多数
    • 竪櫛 3
    • 三角板革綴短甲 1 - 内部に頸甲、肩甲。鉄板の連接に無関係の箇所に革綴があるほか、三角板の方向が通常とは逆の特異な構造である[2]
    • 形状不明漆製品痕跡
  • 西半部
    • 鉄刀 2
    • 鉄剣 1
    • 刀子 1
棺外
  • 中央部棺上
    • 袋状鉄斧 2
    • U字鋤先 1
  • 東側小口付近棺上
    • 鉇 1
    • 曲刃鎌 1
  • 南西側面
    • 鉄剣 1
    • 鉄鏃 57

文化財

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兵庫県指定文化財

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  • 重要文化財(有形文化財)
    • 年ノ神6号墳出土品 327点(考古資料) - 内訳は以下。兵庫県立考古博物館保管。2004年(平成16年)3月9日指定。
      • 銅鏡 1
      • 勾玉 1
      • 鉄剣 2
      • 鉄刀 2
      • 鉄鏃 57
      • 三角板革綴短甲 1
      • 頸甲 1
      • 肩甲 1
      • 刀子 1
      • 鉄斧 2
      • 鋤先 1
      • 曲刃鎌 1
      • ヤリガンナ 2
      • ガラス小玉 251
      • 須恵器 2
      • 韓式土器 1

関連施設

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脚注

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  1. ^ a b c d e 年ノ神6号墳(続古墳) 2002.
  2. ^ 年ノ神6号墳出土品(兵庫県立考古博物館)。

参考文献

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(記事執筆に使用した文献)

  • 長濱誠司「年ノ神6号墳」『続 日本古墳大辞典東京堂出版、2002年。ISBN 4490105991 

関連文献

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(記事執筆に使用していない関連文献)

  • 『年ノ神古墳群 -山陽自動車道建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告36-』兵庫県教育委員会〈兵庫県文化財調査報告第234冊〉、2002年。 

外部リンク

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