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工藤梨穂

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

工藤 梨穂(くどう りほ、1995年 - )は日本映画監督福岡県出身[1]

概要

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高校在学中から映画製作を志し、京都造形大学(現・京都芸術大学)映画学科に進学。当時教壇に立っていた青山真治などの薫陶を受けた[2]。在学中から短編製作を開始[3]、卒業制作として監督した『オーファンズ・ブルース』(2018年)が第40回ぴあフィルムフェスティバル「PFFアワード2018」でグランプリなど2冠に輝き、なら国際映画祭など国内の様々な映画祭で受賞[3]。一般劇場での上映ののち海外でも招待上映されるなど高い注目を集めた[4]

翌年、PFFスカラシップ作品として支援を得て製作された『裸足で鳴らしてみせろ』(2021年)で商業映画デビューを果たす[5][6][7]。同作は第36回高崎映画祭で新進監督グランプリや最優秀新進俳優賞を受賞したほか、インドネシアの映画祭でも作品賞を受賞した[8][9]

2024年には、『オーガスト・マイ・ヘヴン』が黒沢清などと並んで第74回ベルリン国際映画祭ベルリナーレ・スペシャル部門に正式招待されることが発表された[10]

作品

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  • 『サイケデリック・ノリコ』(2015) - 監督・脚本
  • 『サマー・オブ・ラブを踊って』(2016) - 監督・脚本
  • 『オーファンズ・ブルース』(2018) - 監督・脚本
  • 『裸足で鳴らしてみせろ』(2021) - 監督・脚本
  • 『OZU 〜小津安二郎が描いた物語〜/第5話 東京の女』(2023) - 監督[11]
  • 『オーガスト・マイ・ヘヴン』(2024) - 監督・脚本

主な受賞・招待上映

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オーファンズ・ブルース (2018)

  • なら国際映画祭2018 NARA-wave学生映画部門 観客賞
  • 第19回TAMA NEW WAVE ベスト女優賞
  • 横濱インディペンデント・フィルム・フェスティバル2018 Cinefil賞
  • 京都デジタルアミューズメントアワード松竹賞
  • スペインFILMADRID2019正式出品
  • くまもと復興映画祭 正式招待

裸足で鳴らしてみせろ (2021)

  • 第36回高崎映画祭 新進監督グランプリ、最優秀新進俳優賞
  • 2022 Jogja-NETPAC Asian Film Festival(インドネシア) NETPAC award
  • 第51回ロッテルダム国際映画祭 正式招待[12]

『オーガスト・マイ・ヘヴン』(2024)

脚注

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  1. ^ 工藤梨穂(インタビュー)「「PFFアワード入選監督に聞きました!―なぜ私は映画をつくるのか?―」第1回:工藤梨穂監督」『PFF(ぴあフィルムフェスティバル)公式サイト』、一般社団法人PFF、2021年2月8日https://pff.jp/jp/news/2021/02/interview_RihoKudo.html2024年1月26日閲覧 
  2. ^ 工藤梨穂(インタビュアー:立野由利子)「「これが自分の遺作になるかも」と思いながら映画を撮っていた|Fáni vol.3 映画監督・工藤梨穂さんインタビュー」『note』、note株式会社、2021年4月9日https://note.com/na_bana/n/naec289a35f922024年1月26日閲覧 
  3. ^ a b 工藤梨穂(インタビュー)「【工藤梨穂監督インタビュー】『オーファンズ・ブルース』記憶と希望の光を巡る冒険」『Cinemarche』、Cinemarche、2019年5月27日https://cinemarche.net/interview/kudoriho/2024年1月26日閲覧 
  4. ^ “(評・映画)「オーファンズ・ブルース」 新人監督の途方もない才気”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2019年5月31日). https://www.asahi.com/articles/DA3S14038246.html 2024年1月26日閲覧。 
  5. ^ Connection, Nippon (2022年5月26日). “Guest in Focus: Riho KUDO” (英語). NIPPON CONNECTION BLOG. 2024年1月26日閲覧。
  6. ^ 映画『裸足で鳴らしてみせろ』 公式サイト”. 映画『裸足で鳴らしてみせろ』 公式サイト. 2024年1月26日閲覧。
  7. ^ 裸足で鳴らしてみせろ”. D STUDIO. 京都芸術大学 映画学科 (2022年9月12日). 2024年1月26日閲覧。
  8. ^ 裸足で鳴らしてみせろ”. PFF(ぴあフィルムフェスティバル)公式サイト. 作品データベース. 一般社団法人PFF. 2024年1月26日閲覧。
  9. ^ “(評・映画)「裸足で鳴らしてみせろ」 痛々しくも美しい2人旅”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2022年8月5日). https://www.asahi.com/articles/DA3S15379685.html 2024年1月26日閲覧。 
  10. ^ “黒沢清の「Chime」、工藤梨穂の「オーガスト・マイ・ヘヴン」がベルリン映画祭正式招待”. 映画ナタリー (Natasha Inc.). (2024年1月26日). https://natalie.mu/eiga/news/558578 2024年1月26日閲覧。 
  11. ^ TV OZU 〜小津安二郎が描いた物語〜/第5話 東京の女”. allcinema. 株式会社スティングレイ. 2024年1月26日閲覧。
  12. ^ 工藤梨穂監督『裸足で鳴らしてみせろ』がロッテルダム映画祭へ!”. KUA BLOG. 京都芸術大学映画学科 (2021年11月5日). 2024年1月26日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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