嶋田神社
嶋田神社 | |
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本殿 | |
所在地 | 奈良県奈良市八島町325 |
位置 | 北緯34度38分51.20秒 東経135度50分44.33秒 / 北緯34.6475556度 東経135.8456472度座標: 北緯34度38分51.20秒 東経135度50分44.33秒 / 北緯34.6475556度 東経135.8456472度 |
主祭神 | 神八井耳命・崇道天皇(早良親王) |
社格等 | 式内小社・旧村社・神饌幣帛料供進社 |
本殿の様式 | 一間社春日造 |
例祭 | 10月10日 |
地図 |
嶋田神社(しまだじんじゃ)は、奈良県奈良市八島町にある神社。式内小社、旧社格は村社、神饌幣帛料供進社[1]。
歴史
[編集]祭神の神八井耳命は神武天皇の皇子[2]。その裔の仲臣子上は成務天皇の時代、尾張国島田の悪神征伐に功があり、島田姓を賜ったとの記録があるため、それにまつわる社名とみられている[2][3][4]。平安末期より春日大社との関係が深くなり、当社と同じく式内社の赤穂神社、御前原石立命神社、天乃石吸神社と共に春日山中に勧請され、春日大社境内末社の紀伊神社[脚注 1]四柱として祀られている[2][5]。
当初の所在地は八島陵西の丘にあった、とする研究がある[2][6]。室町期には八島陵の北、字クラノカヰトにあったとの記録が残り[7][8]、現在八島陵北西に字「蔵六垣内」が残る[9]。江戸期には崇道天皇社と共に八島陵内に鎮座していたとされる[3][2][7]。1874年(明治8年)の春日大社の記録によると、当時の社殿は桁行69.7cm、梁行45.5cmの小さなものであったという[10]。
1885年(明治18年)頃、当社と崇道天皇社が鎮座していたとされる現八島陵の地を、早良親王の御陵として整備することが決まり、1886年(明治19年)、崇道天皇社の御神体と社殿を下付され、現在の所在地[脚注 2]に二神合祀の形で移築された[10]。
祭神
[編集]本殿
[編集]- 神八井耳命
- 崇道天皇(早良親王)
境内社
[編集]境内
[編集]本殿
[編集]本殿は古式の春日造で、桁行2.53m、梁行1.92m[11]。剣巴文の金具が用いられ、大きな向拝を前方に持つ[11]。春日大社の式年造替に従い払い下げられた旧本殿(いわゆる「春日移し」)であったとされ、宝永6年(1709年)春日大社本社本殿第三殿[脚注 3]として建立されたものが、享保12年(1727年)頃に崇道天皇社本殿として現八島陵の位置に移築、1886年、崇道天皇社と嶋田神社の合祀に伴い、嶋田神社本殿として現在の位置に移築されたとみられている[12][2][13]。本殿の歴史については異論もあり、元和2年(1615年)の移築とする説[脚注 4][2][11][14]、慶長18年正遷宮時の春日旧殿とする説[15]などがある。1982年(昭和57年)3月1日、奈良市指定文化財に指定された。
灯篭
[編集]崇道天皇社と合祀されたことにより、同社より移された「崇道天皇」「崇道天王」「八嶋天王」などと刻まれたものが多く伝わる。
- 本殿前方石灯籠 - 四角円柱形、『崇道天皇社 奉寄進常夜灯 宝永七年(1710年)十二月吉日』と刻まれる[10]。
- 拝殿前石灯籠 - 四角形、『崇道天王社御宝前 諸願成就 宝暦四甲戌歳(1754年)正月吉日』と刻まれる[10]。
- もっとも古い石灯籠 - 総高195cm、四角形、『奉寄進八嶋天王御宝前 寛永十七年(1640年)庚辰十一月吉日』と刻まれる[11]。
その他
[編集]他に境内社3社、拝殿、神饌所などがある[10]。
ギャラリー
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拝殿
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境内から本殿
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本殿近景
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神饌所
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狛犬
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狛犬
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境内社 天照大神社
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境内社 春日神社
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境内社 金神
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 奈良県史 5 神社, p. 38.
- ^ a b c d e f g 角川 日本地名大辞典 奈良, p. 541.
- ^ a b 奈良県史 5 神社, p. 290.
- ^ 新撰姓氏録
- ^ 春日大明神垂跡小社記
- ^ 式内社の研究
- ^ a b 平凡社 寺院神社大辞典, p. 439.
- ^ 『多聞院日記』元亀元年(1570年7月5日条)
- ^ 奈良盆地歴史地理データベース.
- ^ a b c d e 奈良市史 社寺編, p. 531.
- ^ a b c d 奈良市史 社寺編, p. 532.
- ^ 嶋田神社現地案内板、奈良市教育委員会の設置による。
- ^ 春日大社建築史論
- ^ 平凡社 寺院神社大辞典, p. 440.
- ^ 式内社調査報告
参考文献
[編集]- 池田源太、宮坂敏和、奈良県史編集委員会 編『奈良県史 5 神社』名著出版、1989年。ISBN 462601335X。
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 竹内理三 編『角川日本地名大辞典 29 奈良県』角川書店、1990年。ISBN 4040012909。
- 『大和・紀伊寺院神社大辞典』平凡社、1990年。ISBN 4582134025。
- “奈良盆地歴史地理データベース 小字データベース”. 奈良女子大学. 2016年5月14日閲覧。
- 奈良市史編集審議会 編『奈良市史 社寺編』吉川弘文館、1985年。ISBN 4642015493。