島村老茶舗
島村老茶舗店舗兼主屋 | |
---|---|
情報 | |
用途 | 商店 |
構造形式 |
店舗 木造切妻造桟瓦葺き 主屋 木造入母屋造 |
建築面積 | 99 m² [1] |
状態 | 現存 |
階数 |
店舗 2階建 主屋 平屋建 |
竣工 |
主屋 1854年 店舗 1926年 |
所在地 |
〒363-0015 埼玉県桶川市寿二丁目1-5 |
座標 | 北緯36度0分3秒 東経139度33分57.3秒 / 北緯36.00083度 東経139.565917度座標: 北緯36度0分3秒 東経139度33分57.3秒 / 北緯36.00083度 東経139.565917度 |
文化財 | 登録有形文化財 |
指定・登録等日 | 2020年4月3日[1] |
島村老茶舗(しまむらろうちゃほ)は、埼玉県桶川市に所在する商家である。桶川宿の旧中山道沿いで茶の販売を行っており、創業は1854年(嘉永7年)。同年に完成したと推測される主屋[2]と、1926年(大正15年)に完成した中山道に面する店舗は、2020年(令和2年)に国の登録有形文化財に登録された。2021年現在も、「丸木島村老茶舗」の現役店舗として使用されている。
歴史
[編集]紅花商人[注釈 1]の木嶋屋源右衛門の次男として1827年(文政10年)に生まれた七兵衛は、1854年(嘉永7年)に独立し、家屋と土蔵を構えて商売を始めた。屋号は「丸木」といい、家業の紅花に加えて茶と紙も扱った。1926年には、街道沿いに木造2階建ての店舗を新築した。2018年には旧中山道拡幅のため、5m奥まった位置に移す曳家が行われた[4]。2020年4月3日には、「島村老茶舗店舗兼主屋」として国登録有形文化財に登録された[1]。桶川宿の旧中山道沿いに残る登録有形文化財は、島村家住宅土蔵(2000年登録)、武村旅館(2002年登録)、小林家住宅主屋(2004年登録)に次いで4軒目である[4]。
建築
[編集]店舗は木造2階建の切妻造で、屋根は桟瓦葺。内部は建設当初の姿をよくとどめており、欅材の大黒柱は六寸五分の太さがある。2階の客間には床の間と脇床があり、床柱には紅葉材が使われている[4]。通りに面する窓は、外側のガラス障子との内側に障子を設けた二重の作り。完成当時は2階の窓に鉄製の格子が取り付けられていたが、1943年の金属類回収令により、木製のものに付け替えられた。店舗は現在でも通常営業しており、店内での商品購入は可能であるが、見学を目的とした一般公開は原則として行っていない[4]。
店舗の奥には木造平屋建て入母屋造の主屋が続いている。建築年代は嘉永7年と伝えられるが、棟札が残っていないため正確な建築時期は不明である。屋根裏には和釘が使われ、床柱には杉の絞り丸太が使われるなど、貴重な材料と当時の建築技術を見ることができる[4]。