コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

山根キク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
山根キク
生誕 1893年6月1日
山口県
死没 (1965-04-23) 1965年4月23日(71歳没)
東京都
出身校 旧制山口県修繕女学校・共立女子神学校卒業。
職業 ジャーナリスト政治家
テンプレートを表示

山根 キク(やまね きく、1893年6月1日 - 1965年4月23日)は、日本考古学歴史学女性ジャーナリスト、社会活動家、政治家。「竹内文書」から強く影響を受けており、キリストモーセの墓が日本にあると主張した。本名は山根 菊子(やまね きくこ)。

人物・生涯

[編集]

年譜

[編集]

著書

[編集]
  • 光りは東方より(1937年、日本と世界社)
  • 天津祝詞ノ太祝詞事新解(1942年、日本と世界社)
  • キリストは日本で死んでいる(1958年、平和世界社)
  • 日本に秘められてある世界の正史(1964年、平和世界社)

キリスト教の独自の日本化

[編集]

山根は「竹内文書」から強く影響を受けており、キリスト教に関してエキセントリックな個人的見解を発表した。キリストは処刑されておらず、死んだのは弟で、キリストは日本に来て、日本の女性と結婚し娘をもうけたと主張した。そして山野を歩き回っては、キリストの墓やモーセの墓を「発見」し、キリスト教を日本化しようとした。山根は『光りは東方より』で、「キリストの遺言状」を知っていると述べ、石川県押水町の通称・三ツ子塚という古墳をモーゼの墓であると主張した。[13]

モーゼの墓

[編集]

三ツ子塚には「聖者モーシェ大導位の霊位」という札が立てられ、山根の死後、宗教関係のグループなどが無断で立ち入るようになった。元々古墳にモーゼの伝説などなく、町の人々は困惑したが、押水町商工会はこれを町おこしとして利用しようと考え、1989年に「モーゼクラブ」を設立。町当局や教育委員会は歴史の偽造に加担することになり、宗教が絡むことから最初はかなり慎重な態度だったが、外部からの手ごたえが大きかったこともあり、町の予算1億5,000万円万を計上して古墳は整備された。町の関係者はこの古墳がモーゼの墓とは思っていなかったが、1993年に「伝説の森モーゼパーク」としてオープンした。[13]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h 『光りは東方より』序言
  2. ^ エステラ・フィンチについて
  3. ^ 山根キク山根一郎
  4. ^ 日本労働年鑑 大正9−15年』 - 国立国会図書館 『第5巻(大正13年版)』(大原社会問題研究所法政大学出版局、1968年)p.615
  5. ^ 『現代婦人運動史年表』(三井礼子編、三一書房、1974年)p.260
  6. ^ 日本婦人協会
  7. ^ 『日本女性運動資料集成 第1巻』 p.681-「婦人参政同盟略史」
  8. ^ 光りは東方より : 史実 キリスト、釈迦、モーゼ、モセスは日本に来住し,日本で死んでゐる - 国立国会図書館デジタルコレクション
  9. ^ 現在の新郷村
  10. ^ http://www.senkyo.janjan.jp/election/1946/99/008374/00008374_19676.html - ザ選挙
  11. ^ 日猶=日本・ユダヤ
  12. ^ 吉永 2010, pp. 388–389.
  13. ^ a b 中村(1999)

参考文献

[編集]
  • 『日本女性人名辞典(普及版)』日本図書センター 1998 ISBN 4-8205-7881-2
  • 『日本女性運動資料集成 第1巻〜第10巻』鈴木裕子編・解説 不二出版1993〜1998 第1巻p.681〜「婦人参政同盟略史」
  • 『現代婦人運動史年表』三井礼子編 三一書房1974
  • 『新聞集成 大正編年史 大正12年度版 中』(明治大正昭和新聞研究会 1985 p.1101)
  • 1923年(大正12年)5月14日東京日日新聞「婦人弁士の泣き演説 人気を呼んだ「性」の講演会」
  • 女性時代 創刊号 複刻版 表紙画:恩地孝四郎講談社、昭和57年複刻 日本の雑誌 昭和5年創刊
  • 『キリスト日本渡来記』国際映画八巻 仲木貞一(日大芸術学部教授) 1939 <三村前渇 書、129頁参照>
  • オール讀物近藤日出造 1957
  • 『野生の時代』佐野美津男 1975
  • 中村伸浩青木保(編)、1999、「新宗教と日本イメージ」、梶原景昭(編)『情報社会の文化1 情報化とアジア・イメージ』、東京大学出版社〈情報社会の文化〉 pp. 73-196
  • 吉永進一「近代日本における神智学思想の歴史(<特集>スピリチュアリティ)」『日本宗教学会宗教研究』第84巻第2号、日本宗教学会、2010年9月30日、579-601頁、NAID 110007701175 

外部リンク

[編集]