小林正 (仏文学者)
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小林 正(こばやし ただし、1911年8月21日 - 1975年3月30日)は、日本のフランス文学・比較文学者。東京大学名誉教授。
人物・来歴
[編集]満州・旅順生まれ。東京帝国大学文学部仏文科卒、1942年東京外国語学校教授、1954年東京大学仏文科助教授。スタンダールが専門で、1962年「『赤と黒』成立過程の研究」で文学博士。
1963年教授、また比較文学講座でも授業を担当し、文学部の西洋近代語近代文学専攻の創設に尽力した。1972年定年退官し名誉教授、同年より成城大学教授。
日本比較文学会理事、東京日仏会館常務理事などを歴任。レジオン・ドヌール勲章を授与された。
著書
[編集]- 『自我を索めて』(進路社) 1947
- 『スタンダールとその恋人たち』(今日社) 1949
- 『比較文学入門』(東京大学出版部) 1951
- 『悪妻と賢妻 フランス三つの恋物語』(朝日新聞社、朝日文化手帖) 1954
- 『テーブル式フランス語便覧』(評論社) 1957
- 『初級フランス文撰』(第三書房) 1960
- 『テーブル式基礎フランス語便覧』(評論社) 1961
- 『フランス語の話し方』(大修館書店) 1962
- 『「赤と黒」成立過程の研究』(白水社) 1962
- 『話されるフランス語 入門文法篇』(第三書房) 1962
- 『続・話されるフランス語』(第三書房) 1962
- 『フランス語のすすめ』(講談社現代新書) 1964
共著
[編集]- 『話されるフランス語 練習問題篇』(田島宏共著、第三書房) 1963
翻訳
[編集]- 『愛の哲学』(アンドレ・モーロワ、穂高書房) 1946
- 『眠り姫』(シャルル・ペロー、新少國民社) 1946
- 『美女と野獣』(ボーモン夫人、穂高書房) 1948
- 『小妖女』(ジョルジュ・サンド、新少国民社) 1948
- 『パリ』(ノエル・ヌウエット、鈴木力衛共訳、東大協組出版部) 1950
- 『炉辺の戯れ』(クレビョン・フィス、白水社) 1950
- 『近代ヨーロッパ・アメリカ文学史』(ポール・ヴァン・チーゲム、評論社) 1950
- 『英国史』(アンドレ・モーロア、水野成夫共訳、酣燈社) 1950、のち新潮文庫
- 『ふらんす童話集 世界童話全集』(河出書房) 1951
- 『愛の妖精』(ジョルジュ・サンド、三笠書房) 1953、のち角川文庫
- 『人獣裁判』(ヴェルコール、白水社) 1953
- 『六つの声』(ヴェルコール、白水社) 1954
- 『赤い百合』上・下(アナトール・フランス、岩波文庫) 1954
- 『女性は弱き性か 二人の女性の対話』(アレグラ・サンダー、紀伊国屋書店) 1956
- 「愉快なタルタラン」(アルフォンス・ドーデ、創元社、『世界少年少女文学全集 第2部第14巻 ユーモア文学集』収録) 1957
- 「トラングル氏の冒険」(シャンフルーリ、創元社、『世界少年少女文学全集 第2部第14巻 ユーモア文学集』収録) 1957
- 『十五少年漂流記』(ベルヌ、講談社、少年少女世界名作全集) 1960
- 『フランス短篇名作集』(編、学生社) 1961
- 『テレーズ・ラカン』(エミール・ゾラ、岩波文庫) 1966
スタンダール
[編集]- 『いたりあ物語』(スタンダール、河出書房) 1941
- 『赤と白』(スタンダール、三笠書房) 1949、のち改題『リュシャン・ルーヴェン』(三笠書房) 1953
- 『チェンチ一族』(スタンダール、三笠書房) 1950
- 『カストロの尼』(スタンダール、三笠書房) 1950、のち角川文庫
- 『赤と緑』(スタンダール、山田爵共訳、河出文庫) 1955
- 『赤と黒』上・下(スタンダール、新潮文庫) 1958
- 『パルムの僧院』(スタンダール、筑摩書房、世界文学全集16) 1970
- 『パルムの僧院』(スタンダール、集英社、世界文学全集8) 1970