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嬰ト長調

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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嬰ト長調(えいトちょうちょう、英語: G-sharp majorドイツ語: Gis-Dur)は、嬰ト(G♯) 音を主音とする理論的な調である[1]

G♯、A♯、B♯、C♯、D♯、E♯、Fdouble sharp音で構成され、調号はダブルシャープ1個、シャープ6個である。

一般に、異名同音調で表記が簡単な「変イ長調」を使用する。 しかし、19平均律31平均律のようにG♯とA♭の音高が異なる場合は「嬰ト長調」がそのまま使われることもある。

臨時記号によって表記された嬰ト長調の例。ヨハン・ゼバスティアン・バッハ平均律クラヴィーア曲集から前奏曲とフーガ嬰ハ長調BWV 848の一部

この調が曲中で一時的に使われるときは、一般的に臨時記号を用いて具現されるが、まれに調号の形で現れることもある。例として、ジョン・フォウルズの《世界の鎮魂歌 World Requiem 》の末端に「嬰ト長調」の調号が使用された[2]

関係調
同主調 (Im) 嬰ト短調
平行調 (VIm) 嬰ホ短調(理論的)

異名同音調 : ヘ短調

属調 (V) 嬰ニ長調(理論的)

異名同音調: 変ホ長調

下属調 (IV) 嬰ハ長調
異名同音調 変イ長調

嬰ト長調のスケールは次のとおり。

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\relative c'' { \clef treble \key gis \major \time 7/4 gis4 ais bis cis dis eis fisis gis fisis eis dis cis bis ais gis2 \clef bass \key gis \major } }

脚注

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  1. ^ Thomas Busby (1840). “G-sharp major”. A Dictionary of Three Thousand Musical Terms. revised by J. A. Hamilton. London: D'Almaine. p. 55 
  2. ^ "John Foulds: A World Requiem (1921), Wise Music Classical

外部リンク

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  • ウィキメディア・コモンズには、嬰ト長調に関するカテゴリがあります。