夫米
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夫米(ぶまい)とは、江戸時代大名・旗本等の領地・知行所において夫役の代りとして納める米のことである。金銭で収めるものを夫金(ぶきん)と呼ぶ。
概要
[編集]地方凡例録に、以下の通り記載されている。
これが、制度の起源であるが、何時頃からの制度であるかの詳細は不明である。
なお、納付比率は各藩によって異なり、百石に対して一斗四升(0.14%)ほどから二斗五升(0.25%)までまちまちであった。
また、天領においては、同様の制度として、六尺給米があり、私領が天領になる場合、六尺給米より額が少なければ六尺給米を納めさせて夫米を止めた。
夫金
[編集]「夫金」は米の代りに「永」(「両」の千分の一である貨幣単位)で収めることを言った。これは、臨時に徴収が必要なときに、石高百石に付き、金三両を取り立てる法である。寛永3年(1626年)、徳川家光上洛の時、百石につき三両を拠出することとされてから、以後行われるようになった(農政座右、地方凡例録)。
参考文献
[編集]- 佐藤常雄「夫米」(『国史大辞典』(吉川弘文館、1993年))