太田正一
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太田 正一(おおた しょういち、1945年 - 2018年3月24日[1])は、日本の詩人、ロシア文学者。 筆名にキキ。
略歴
[編集]宮城県出身。早稲田大学大学院修了。第7次「早稲田文学」再開とともに小説・詩を発表。静岡大学、慶應義塾大学、宇都宮大学、明治学院大学その他で、ロシア語・ロシア文学・ロシア文化論を講じた。ロシアの作家ミハイル・プリーシヴィンの半世紀にわたる「日記」(「プリーシヴィンの日記」成文社)を翻訳していた。さいたま市在住。
受賞歴
[編集]- 第10回小野梓記念賞(詩『頭痛天体』)
- 第2回木村彰一賞(訳書『ロシアの自然誌』『森のしずく』)
主な著書
[編集]詩集
[編集]- 『惑星監獄の夢』(埴輪) 1968
- 『頭痛天体交響楽』 (キキ名義、珠真書房) 1974
- 長編詩三部作 「頭痛天体」「壁の中」「ヒラヌヤ・ガルバの詩」
エッセイ
[編集]翻訳
[編集]- 『十三年目の殺人』(パトリシア・J・マクドナルド、勁文社) 1984
- 『赤い流刑地』(アンソニー・オルコット、勁文社) 1986
- 『マンティス - MI5 コンピュータートラップ』(ピーター・フォックス、芸文社) 1986
- 『クレムリンの子どもたち』(ワレンチーナ・クラスコーワ、成文社) 1998
- 『落日礼讃 - ロシアの言葉をめぐる十章』(ヴェチェスラフ・カザケーヴィチ、群像社) 2004
- 『おかしな人間の夢』(ドストエフスキー、論創社) 2006
- 『はだしで大地を』(アレクサンドル・ヤーシン、群像社) 2016
ミハイル・プリーシヴィン
[編集]- 『ロシアの自然誌 - 森の詩人の生物気候学』(ミハイル・プリーシヴィン、パピルス) 1991
- 『森のしずく』(ミハイル・プリーシヴィン、パピルス) 1993
- 『巡礼ロシア - その聖なる異端のふところへ』(ミハイル・プリーシヴィン、平凡社) 1994
- 『森と水と日の照る夜 - セーヴェル民俗紀行』(ミハイル・プリーシヴィン、成文社) 1996
- 『裸の春 - 1938年のヴォルガ紀行』(ミハイル・プリーシヴィン、群像社) 2006
- プリーシヴィンの日記 - 1914年1月1日~(成文社・HP)
- プリーシヴィンの日記 - 1915年1月1日~(成文社・HP)
- プリーシヴィンの日記 - 1916年1月11日~(成文社・HP)
- プリーシヴィンの日記 - 1917年2月24日~(成文社・HP)
- プリーシヴィンの日記 - 1918年1月1日~(成文社・HP)
- プリーシヴィンの日記 - 1919年1月1日~(成文社・HP)
- プリーシヴィンの日記 - 1920年1月1日~(成文社・HP)
マーミン=シビリャーク
[編集]- 『森の物語 - マーミン=シビリャーク童話作品集』(マーミン=シビリャーク、リャビンカ-カリンカ) 2004
- 『春の奔流 - ウラル年代記①』(マーミン=シビリャーク、群像社) 2005
- 『森 - ウラル年代記②』(マーミン=シビリャーク、群像社) 2013
- 『オホーニャの眉 - ウラル年代記③』(マーミン=シビリャーク、群像社) 2014
共訳
[編集]- 『ガンツ / キュヘリガールテン』(ニコライ・ゴーゴリ、河出書房新社、ゴーゴリ全集1) 1977
- 『書簡』(ニコライ・ゴーゴリ、河出書房新社、ゴーゴリ全集7) 1977
- 『ゴーゴリ ネーフスキイ大通り / 狂人日記 / イワン・イワーノヴィチとイワン・ニキーフォロヴィチが喧嘩した話』(ニコライ・ゴーゴリ、学習研究社、世界文学全集35) 1978
- 『チェーホフ 小犬を連れた奥さん』(アントン・チェーホフ、学習研究社、世界文学全集39) 1979
- 「変な間借人」(テッド・レイノルズ、集英社文庫、『気球に乗った異端者』所収) 1979
脚注
[編集]- ^ 太田正一さん死去: 朝日新聞
- ^ 『現代物故者事典2018~2020』(日外アソシエーツ、2021年)p.102