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天福地福

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

天福地福(てんぷくちふく、てんぶくちぶく)は、日本の民話昔話)。「隣の爺型」昔話に分類される[1]

概要

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昔話としては「正直ものが得をし、欲張りが損をする」というパターンではあるが、隣の爺は、負け惜しみが強いのと、壺の蛇を正直爺の家に投げるのも「騙されたと思ったから」で、特に欲張りではない。

ストーリー

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典型例

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アニメーションテレビ番組『まんが日本昔ばなし』で紹介されたストーリーでは、以下のような内容である。

見栄っ張りな爺と正直な爺が、隣同士に住んでいた。

新年になり、正直な爺は「天から福を授かる夢をみた[2]」と、隣の爺に話す。見栄っ張りな爺は悔しくて「地から福を授かる夢を見た」と嘘を言う。

ある日、正直な爺が畑仕事をしていると、畑の中から小判の入ったが出てくる。正直な爺は、「これは隣の爺さんの言った「地から福」に違いない、だからこれは隣の爺さんのものだ」と言って、小判をの入った壺を隣の爺に渡す。

しかし、隣の爺がその壺を開けると小判ではなく、がでてきた。隣の爺は騙されたと思い、正直な爺の家の屋根に登って、壺から出てきた蛇を天窓から放りなげる。すると蛇は小判に戻り、正直な爺は、「天から福じゃ」と喜び、たいそうな長者になる。

分布・類話

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東北・北陸地方に分布するが、隣の爺が特に罰を受けない(蛇に驚く程度で済む)のが、「隣の爺型」の民話では珍しい[3]

脚注

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  1. ^ 「日本昔話百選」(稲田浩二・稲田和子)など。
  2. ^ 正月二日の夜に見る夢は正夢になるという伝承がある。
  3. ^ サラ文庫まんが日本昔ばなし第3巻-第014話(発刊日:1976年6月25日)/二見書房まんが日本昔ばなし第15巻-第60話(発刊日:2006年9月19日)