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天ノ川駅

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天の川駅から転送)
通称「天ノ川駅」(2009年5月)

天ノ川駅(あまのがわえき)は、かつて北海道檜山郡上ノ国町にあった鉄道駅を模した構造物モニュメント)である[1]

概要

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湯ノ岱駅と当構造物を往復する無料シャトルバス

地元の任意団体「北海道夢れいる倶楽部」[2]によって北海道旅客鉄道(JR北海道)の江差線湯ノ岱駅 - 宮越駅間、五稜郭駅から64キロメートル地点の線路沿いに設置された。設置の目的は、江差線の存続・振興と、上ノ国町の街づくりの一環とされ[1]、北海道から線路脇の土地を借り受けて[1]1995年(平成7年)7月7日に設けられた[1][3]。1994年、付近を流れる天の川の氾濫で江差線が不通となったことで、廃線が危惧されたことが設置のきっかけとなった[1]

正式な駅ではなく、設置者である北海道夢れいる倶楽部も「通称 天ノ川駅」と呼称している[4]列車は一度も停車したことはないが[1]、JRによって駅の手前から列車が徐行するなどのサービスが実施されていた[1]

2013年(平成25年)8月9日 - 18日にかけて、駅前に臨時バス停留所が設置され、無料シャトルバスが運行されていた[5][6]

2014年(平成26年)5月12日、江差線が廃止された[1]。江差線64キロポストは、当構造物の「プラットホーム」前に設置されていた。

2015年6月、設置後20年を経過するのを1つの区切りに、夢れいる倶楽部は本施設を2015年度中に撤去することを発表した[1]。記念行事として7月5日、「天ノ川駅」で「さようなら天ノ川駅ファイナルイベント」などが開催された[1]

構造

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江差側に向かって進行方向左手に1面1線のプラットホーム状の土盛りが施されており、その上にJR北海道の駅と同様の様式の駅名標を模した看板("あまのがわ"看板[4])が設置され、「駅」としての体裁を備えていた。

設置当初より危険防止のため指定日以外は立入禁止であり、看板も取り外されていたが、2014年5月12日の江差線廃止により立入禁止が解除された[4]

画像集

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周辺

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脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j 江差線廃止区間の「幻の駅」撤去へ…7月5日にさよならイベント レスポンス 2015年6月24日(水)7時15分配信
  2. ^ 江差線廃線後は旧・渡島鶴岡駅を拠点に体験施設「道南トロッコ鉄道」を運営している。
  3. ^ 幻の「天ノ川駅」、思い出は星のごとく 廃線前にひと目 - 朝日新聞デジタル、2014年5月15日閲覧
  4. ^ a b c 江差線天の川モニュメント(通称 天ノ川駅)公式ページ”. 2013年4月29日閲覧。
  5. ^ 幻の駅「天ノ川」へ、無料シャトルバス運行へ【上ノ国】 - 函館新聞、2013年8月5日、2013年8月6日閲覧
  6. ^ 臨時列車「えさし号」接続 天の川シャトルバスの運行 - 江差線天の川モニュメント(通称 天ノ川駅)公式ページ。2013年8月6日閲覧

関連項目

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  • 町おこし
  • ヨロン駅
  • テツぼん - 鉄道漫画の一つで、第18巻(函館編)の中で江差方面廃線前の観光施設(駅風モニュメント)が登場していた。青函トンネル工事に従事していた男性と当時交際していた女性のラブロマンスも描かれた。

外部リンク

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座標: 北緯41度44分57秒 東経140度12分12.3秒 / 北緯41.74917度 東経140.203417度 / 41.74917; 140.203417