大前粟生
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大前 粟生(おおまえ あお、1992年11月28日 - )は、日本の小説家。男性。兵庫県生まれ[1]。同志社大学文学部卒業[2]。
経歴・人物
[編集]2016年、短編小説「彼女をバスタブにいれて燃やす」が『GRANTA JAPAN with 早稲田文学』公募プロジェクトで最優秀作に選出されデビュー。「ユキの異常な体質 または僕はどれほどお金がほしいか」で第二回ブックショートアワード受賞。「文鳥」でat home AWARD大賞受賞。舞台「ちょっと舌が長いだけで、トム・ハンクスにはかなわない」(象牙の空港)では劇作を担当した。また短歌も詠んでおり、歌集『柴犬二匹でサイクロン』を上梓している。2021年、『おもろい以外いらんねん』で第38回織田作之助賞最終候補。同作は『アメトーーク』にて加納(Aマッソ)に紹介された。同年、『岩とからあげをまちがえる』が日本タイトルだけ大賞を受賞。京都市に在住していたが[3]、2022年より東京在住。
作品リスト
[編集]単行本
[編集]- 『回転草』(書肆侃侃房、2018年6月)
- 『私と鰐と妹の部屋』(書肆侃侃房、2019年3月)
- 「ビーム」「ムキムキ」など53篇の短編集
- 『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』(河出書房新社、2020年3月/河出文庫、2023年1月)
- ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(初出:『文藝』2019年冬季号)
- たのしいことに水と気づく(書き下ろし)
- バスタオルの映像(初出:『早稲田文学増刊号 「笑い」はどこから来るのか?』)
- だいじょうぶのあいさつ(初出:『アーギュメンツ』#3)
- 「断崖」より改題
- 『岩とからあげをまちがえる』(ちいさいミシマ社、2020年12月)
- 100篇の書き下ろし短編集
- 『おもろい以外いらんねん』(河出書房新社、2021年1月)
- 初出:『文藝』2020年冬季号
- 『ハルには はねがはえてるから』(亜紀書房、2021年6月)
- 宮崎夏次系との共作絵本
- 『きみだからさびしい』(文藝春秋、2022年2月)
- 『まるみちゃんとうさぎくん』(ポプラ社、2022年3月)絵:板垣巴留
- 『柴犬二匹でサイクロン』(書肆侃侃房、2022年4月)短歌集
- とびひざげり(初出:『ねむらない樹』vol.7)
- パフェの降臨(書き下ろし)
- こちらの歌(書き下ろし)
- 夏(書き下ろし)
- 喫煙・仏具(書き下ろし)
- 犬ざんまい(書き下ろし)
- 裸足の家(書き下ろし)
- 鴨川(書き下ろし)
- 生活(書き下ろし)
- 『死んでいる私と、私みたいな人たちの声』(河出書房新社、2022年7月)
- 窓子(初出:『文藝』2021年秋季号)
- 窓子と私は覚えている(書き下ろし)
- 『チワワ・シンドローム』(文藝春秋、2024年1月)
- 初出:『別冊文藝春秋』2023年5月号・7月号・9月号
- 『ピン芸人、高崎犬彦』(2024年3月、太田出版)
- 初出:『Quick Japan』Vol.163–168
- 『かもめジムの恋愛』(小学館、2024年9月)
電子書籍
[編集]アンソロジー収録
[編集]- 「呪い21選──特大荷物スペースつき座席」 - 『kaze no tanbun 移動図書館の子供たち』(柏書房、2020年12月)
- 「なあ、ブラザー」 - 『覚醒するシスターフッド』(河出書房新社、2021年2月)
- 「まぶしさと悪意」 - 『嘘があふれた世界で』(新潮文庫nex、2024年2月)
- 初出:『小説新潮』2023年3月号
- 「かっこいい孤独」 - 『友だち関係で悩んだときに役立つ本を紹介します。』(河出書房新社、2024年4月)
寄稿・収録
[編集]- 小説
- 「ごめんね、校舎」 - 『ヒドゥン・オーサーズ』(惑星と口笛ブックス、2017年5月)
- 「転がるビニール袋」 - 『ほんのひとさじ』vol.9 (書肆侃侃房、2018年7月)
- 「ドレスセーバー」 - 『新潮』2018年12月号(新潮社、2018年11月)
- 「ファイア」 - 『新潮』2019年4月号(新潮社、2019年3月)
- 「サボテンのなまえ」 - 『飛ぶ教室』第57号(2019年春)(光村図書出版、2019年4月)
- 「中身のない人間」 - 『ほんのひとさじ』vol.14 (書肆侃侃房、2020年6月)
- 「かたつむりの殻のぬいぐるみ」 - 『すばる』2021年10月号(集英社、2021年9月)
- 「ギリシャリクガメ」 - 『ランバーロール』04(タバブックス、2021年9月)
- 「坂本さんは絵本を持っていた」 - 『小説すばる』2022年1月号(集英社、2021年12月)
- 「石荻沙也加のこと」 - 『小説宝石』2022年6月号(光文社、2022年5月)
- 「サウナとシャツさん、ふつうの男」 - 『別冊文藝春秋』2022年9月号(文藝春秋、2022年8月)
- 「おまえの分まで」 - 『小説宝石』2022年11月号(光文社、2022年10月)
- 「人生の岐路」 - 『小説宝石』2023年8月号(光文社、2023年7月)
- 「パラパラ」 - 『ことばと』vol.7(書肆侃侃房、2023年10月)
- 「7人の7年の恋とガチャ」 - 『小説幻冬』2024年2月号から連載中
- 「マリッジ・アンド・ゴースト・ストーリー」 - 『小説推理』2024年5月号から連載中
- 「物語じゃないただの傷」 - 『文藝』2024年冬季号
- エッセイ・書評・その他
- 「拷問の夢を見ている」 - 『たべるのがおそい』vol.5(書肆侃侃房、2018年4月)
- 「人形」 - 『文学界』2018年10月号(文藝春秋、2018年9月)
- 「V6」 - 『小説すばる』2018年10月号(集英社、2018年9月)
- 「やさしいの話」 - 『群像』2019年7月号(講談社、2019年6月)
- 「私と繋がる」 - 『小説 野性時代』2020年3月号(KADOKAWA、2020年2月)
- 「日々の時間のこと」 - 『短歌ムック ねむらない樹 vol.5』(書肆侃侃房、2020年8月)
- 「90年代生まれが起こす文学の地殻変動」アンケート回答 - 『文藝』2020年冬季号(河出書房新社、2020年10月)
- 「死んだら星になりてえ」 - 『すばる』2020年12月号(集英社、2020年11月)
- 「ぬいぐるみといると消えていられる」 - 『ユリイカ』2021年1月号(青土社、2020年12月)
- 「拝啓ともだち」 - 『飛ぶ教室』第64号(2021年冬)(光村図書出版、2021年1月)
- 「モノのこと」 - 『文藝』2021年冬季号(河出書房新社、2021年10月)
- 「存在のためにもがく小説」(最果タヒ『パパララレレルル』書評) - 『すばる』2022年3月号(集英社、2022年2月)
- 「東京という言葉はフィクション」 - 『小説新潮』2022年7月号(新潮社、2022年6月)
- 「グラデーションする「私」ら」 - 『文學界』2023年9月号(文藝春秋、2023年8月)
- 「ちゃんと話を聞いて、言葉を探すこと」(文庫解説) - 星野智幸『だまされ屋さん』(中公文庫、2023年12月)
- 「橋と摩天楼と発火」 - 『文藝』2023年冬季号(河出書房新社、2023年11月)
- 「〝思考〟〝思考〟」 - 『文藝』2024年春季号(河出書房新社、2024年1月)
- 「書くことと散歩」 - 『ユリイカ』2024年6月号(青土社、2024年5月)
- 「余白からのプレゼント」(奥田亜希子『ポップ・ラッキー・ポトラッチ』書評) - 『すばる』2024年8月号(集英社、2024年7月)
- 「身体を記す でも、だけどの身体」 - 『文學界』2024年9月号(文藝春秋、2024年8月)
- 対談
- 「そもそも恋愛って何?」(花田菜々子との対談) - 花田菜々子『モヤ対談』(小学館、2023年11月)
- 初出:『STORY BOX』2022年6月号
- 「対談 高瀬隼子×大前粟生 怖くてあたたかい小説の世界」 - 『別冊文藝春秋』2024年5月号(文藝春秋、2024年4月)
- 「鼎談 町屋良平×大前粟生×金子玲介 デビュー前夜の仲間たち」 - 『文學界』2024年10月号(文藝春秋、2024年9月)
脚注
[編集]- ^ 『回転草』書肆侃侃房、2018年6月 著者紹介より。
- ^ 『おもろい以外いらんねん :大前 粟生|河出書房新社』 。
- ^ 『GRANTA JAPAN with 早稲田文学 03』早川書房、2016年2月 140頁より。
外部リンク
[編集]- 大前粟生 (@okomeinusame) - X(旧Twitter)
- 大前粟生 - Tumblr
- 大前粟生さんインタビュー
- スペシャルインタビュー 大前粟生「小説を書き始めて、子どもに戻る?」