大前光市
大前 光市(おおまえ こういち、1979年9月27日[1] - )は、日本のプロダンサー[1]。かかしのダンサーとして、片足が義足というハンディキャップを生かした独自の創作ダンスを演じている[2]。所属事務所は、一般社団法人 障がい者スポーツ・アート・ミュージック振興協会(HANSAM ハンサム)。
2016年に開催されたリオデジャネイロパラリンピックの閉会式において、東京パラリンピックへの引き継ぎセレモニーでダンスを演じた[1][3]。
略歴
[編集]中学時代に卒業生を送る会の演劇で主役を務め、舞台に興味を抱く[2]。
ダンスの道を志したのは、岐阜県立益田高等学校(現・益田清風高等学校)在学中で、アルバイトで費用を賄いつつ高山市のダンス教室へ通った[2]。大阪芸術大学へ進学し、バレエを専攻する[3]。大阪芸術大学を卒業後、国内有数のバレエ団の入団オーディションの最終選考直前に飲酒運転の車に後ろから撥ねられ、左脚のひざから下を失う[2][3][5]。4ヶ月の入院を経て、ダンスの練習を再開する[5]。前述のバレエ団の入団オーディションに挑むも3年連続で落ち、バレエ団からもプロにはなれないと宣告を受ける[5]。しかし、健常者の動きを追究するのではなく、別の方法を模索するようになり、様々な形状の義足で試行錯誤を繰り返した[5]。事故から6年が経ち、通常の義足よりも5センチメートルほど短い義足で踊った場合に、自然な動きが出て、これが評価されることになる[5]。
2016年のリオデジャネイロパラリンピック閉会式では、約2分間ソロで演技し、4回連続のバク転を披露した[5]。
2017年の第68回NHK紅白歌合戦では平井堅が歌う『ノンフィクション』とのコラボレーションを展開した[6]。
出典
[編集]- ^ a b c “大前光市ダンス&トークショー「POSSIBLE!!~常識を超えていけ~」 ちらし” (PDF). 品川区. 2018年2月20日閲覧。
- ^ a b c d 石塚誠 (2016年9月23日). “義足のプロダンサー 夢をあきらめないで リオ・パラリンピックでダンス披露 大前さん、下呂に凱旋”. 毎日新聞地方版 2018年2月20日閲覧。
- ^ a b c 永持裕紀 (2016年9月23日). “義足のダンサーがバク転を成し遂げるまで リオから凱旋”. 朝日新聞 2018年2月20日閲覧。
- ^ 小柳津心介 (2016年9月20日). “義足ダンスを大舞台で 下呂のプロダンサー・大前さん”. 中日新聞 2018年2月20日閲覧。
- ^ a b c d e f 道下寛子 (2016年11月29日). “なにわ人模様 プロダンサー 大前光市さん”. 毎日新聞地方版 2018年2月20日閲覧。
- ^ 平吉賢治 (2017年12月31日). “平井堅、本番では更にディープに 深みのある歌の世界観で魅了 義足のダンサー・大前光市との熱演コラボ”. MusicVoice. 2022年6月19日閲覧。
外部リンク
[編集]- 義足のダンサー大前光市|所属事務所HANSAMのページ
- 大前光市 (oomaetaichou) - Facebook
- 義足のダンサー|大人からはじめるHAPPYバレエ! - Ameba Blog