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多峰主山

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
多峰主山
標高 271 m
所在地 埼玉県飯能市
位置 北緯35度52分05.33秒 東経139度17分52.59秒 / 北緯35.8681472度 東経139.2979417度 / 35.8681472; 139.2979417座標: 北緯35度52分05.33秒 東経139度17分52.59秒 / 北緯35.8681472度 東経139.2979417度 / 35.8681472; 139.2979417
山系 奥武蔵
Japan Saitama
プロジェクト 山
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多峰主山(とうのすやま。「多峯主山」とも)は、埼玉県飯能市の山。標高271m。奥武蔵山系の東側に位置する。

概要

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多峰主山は天覧山の西側に位置し、天覧山とセットで歩かれることが多い山である。標高も低く、登山道も整備されており、年間8万人から9万人もの人が訪れるハイキングコースとしても人気が高い。2016年2月には飯能市により、頂上の南側中腹にトイレも設置された[1]

標高の割には眺望がよく、天覧山(197m)に続く丘陵や飯能市街、周囲の龍崖山(246m)や日和田山(305m)、さらに西武ドーム球場、さいたま新都心東京スカイツリーなど都心部、遠くは筑波山と天気が良ければ関東平野を一望できる。奥多摩奥武蔵秩父の山々も一望でき、富士山も見ることができる。

登山道としては、東側の天覧山や南側の入間川吾妻峡に降りるルートが一般的だが、西南側の久須美坂、東坂を経由して、天覚山(445.5m)、大高山(493m)、子の権現(640m)、さらには伊豆ヶ岳と、飯能アルプスと呼ばれる奥武蔵の山々へと続く登山道もあり、縦走登山やトレイルランニングなどで走られることもある。

東側から頂上への直登ルートでは、頂上のすぐ下に岩場と鎖場もあり若干危険である。東側からの登山道でも、頂上付近では雨乞い池を経由する南側からのルートに迂回する方が初心者には安全である。

文化・歴史

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山頂には1万2000個もの経文を書いた石が埋められていると言われる経塚がある。

南側の山頂直下には、飯能の国衆中山氏の一族で、江戸幕府寺社奉行老中を勤めた大名・黒田直邦の墓がある。また直径20mほどの雨乞い池があり、かつては雨乞いが行われていた。鼻をつまみ息を止めて池を7周すると、池の中に変異が現れるという伝承もある[2]

南側への登山道には、中腹に御嶽八幡神社がある。

東南方向への坂は「見返り坂」と呼ばれ、源義経の母・常盤御前が、あまりの景色の良さに振り返りながら上ったとされる。常盤が丘と呼ばれる丘には、常盤御前の墓と伝えられる、宝篋印塔が存在している。

見返り坂の付近では、牧野富太郎博士により新種のササが発見され、当地の名前をとって「ハンノウザサ(飯能笹)」と名付けられた。1941年に自生地は埼玉県指定天然記念物になり、現在も保護されている。現在、ハンノウザサはアズマザサ(Sasaella ramosa)と同一種とされている。アズマザサ属は、ササ属とメダケ属との雑種の属と言われ、ハンノウザサの雌親は周辺に自生していないミヤコザサであるという研究成果もある[3]

飯能が舞台の『ヤマノススメ』では、富士山の登山に失敗したあおいが、天覧山で偶然会った親友のひなたと一緒に多峰主山へ登り、再び山への熱意を取り戻すきっかけになる登山をしている[4]

付近の施設

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付近の山川

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  • 雨乞池
  • 天覧山(てんらんざん、標高197m)
  • 天覚山(てんかくざん、標高445m)
  • 入間川
  • 吾妻峡
  • 飯能河原

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ 『日本経済新聞』、2015年12月1日朝刊 「多峯主山の中腹、2月にトイレ」の記事より
  2. ^ 1980年3月 埼玉県製作、雨乞い池の説明板より
  3. ^ 「森林講演会 飯能の希少な植物たち」 小澤正幸 2015年1月18日より
  4. ^ 『ヤマノススメ セカンドシーズン』 新12合目「Dear My Friend」より

関連項目

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外部リンク

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