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国鉄ミ10形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄ミ10形貨車
基本情報
車種 水運車(水槽車)
運用者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
所有者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
旧形式名 ミ110
改造所 小倉工場、若松工場
改造年 1920年大正9年) - 1941年(昭和16年)*
改造数 109*両
消滅 1963年(昭和38年)
主要諸元
車体色
軌間 1,067 mm
全長 6,661 mm
全幅 2,448 mm
全高 3,086 mm
荷重 13 t
実容積 14.1 m3
自重 7.1 t - 7.2 t
換算両数 積車 2.0
換算両数 空車 0.8
走り装置 シュー式
車輪径 860 mm
軸距 3,000 mm
最高速度 65 km/h
備考 *ミ110形への改造を含む
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国鉄ミ10形貨車(こくてつミ10がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)およびその前身である鉄道省等に在籍した水運車(水槽車)である。

概要

[編集]

1920年大正9年)から1927年(昭和2年)10月にかけてテセ50形を種車として13 t 積み水運車が製作された。形式名はミ110形と定められたが、1928年(昭和3年)5月の車両称号規程改正によりミ10形(ミ110 - ミ139、ミ800 - 839→ミ10 - ミ27、ミ29 - ミ75)に変更された。ミ110形は70両であったのにミ10形が65両である、またミ28は空番であるがこれらは関東大震災の影響と思われる。

形式名変更後も増備は続き1928年(昭和3年)から1941年(昭和16年)にかけてテセ50形、セムフ1形、セム1形、セム3140形を種車として44両(ミ76 - ミ119)が鷹取工場、若松工場にて製作された。合計119両が製作されたが旧形式に似た車番の車両が発生し紛らわしい結果となった。

塗色は、であり、寸法関係は種車により違いがあるが一例として全長は6,661 mm、全幅は2,448 mm、全高は3,086 mm、軸距は3,000 mm、自重は7.1 t - 7.2 t、換算両数は積車2.0、空車0.8、最高運転速度は65 km/hであった。

1963年(昭和38年)に最後まで在籍した車両が廃車となり同時に形式消滅となった。

車番履歴

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ミ10形 ミ110形 種車 改造年月 改造工場 配属先 ミ10形 ミ110形 種車 改造年月 改造工場 配属先 ミ10形 ミ110形 種車 改造年月 改造工場 配属先
ミ110 大正9年 ミ811 テセ84 大正14年1月 小倉 神戸 ミ88 - セムフ415 昭和14年3月 若松 門司
ミ111 大正9年 ミ812 テセ96 大正14年1月 小倉 神戸 ミ89 - セムフ435 昭和14年3月 若松 門司
ミ112 大正9年 ミ813 テセ100 大正14年2月 小倉 神戸 ミ90 - セム3162 昭和14年11月 若松 門司
ミ113 大正9年 ミ814 テセ93 大正14年2月 小倉 神戸 ミ91 - セム160 昭和14年11月 若松 門司
ミ114 大正9年 ミ815 テセ87 大正14年4月 小倉 神戸 ミ92 - セム2126 昭和14年11月 若松 門司
ミ115 大正9年 ミ816 テセ99 大正14年4月 小倉 神戸 ミ93 - セム118 昭和14年11月 若松 門司
ミ116 大正9年 ミ817 テセ103 大正14年4月 小倉 神戸 ミ94 - セム767 昭和14年11月 若松 門司
ミ117 大正9年 ミ818 テセ95 大正14年4月 小倉 仙台 ミ95 - セム833 昭和14年12月 若松 東京
ミ118 大正9年 ミ819 テセ54 大正14年4月 小倉 仙台 ミ96 - セム958 昭和14年12月 若松 大阪
ミ119 大正9年 ミ820 テセ79 大正15年3月 小倉 東京 ミ97 - セム1883 昭和14年12月 若松 大阪
ミ120 大正9年 ミ821 テセ81 大正15年3月 小倉 東京 ミ98 - セム1350 昭和14年12月 若松 広島
ミ121 大正10年 ミ822 テセ80 大正15年4月 小倉 東京 ミ99 - セム1202 昭和14年12月 若松 広島
ミ122 大正10年 ミ823 テセ87 大正15年4月 小倉 東京 ミ100 - セム1155 昭和14年12月 若松 新潟
ミ123 大正10年 ミ824 ミ101 - セム1579 昭和14年12月 若松 新潟
ミ124 大正10年 ミ825 ミ102 - セム1590 昭和14年12月 若松 新潟
ミ125 ミ826 ミ103 - セム1545 昭和14年12月 若松 新潟
ミ126 ミ827 ミ104 - セム1609 昭和15年2月 若松 札幌
ミ127 ミ828 ミ105 - セム2300 昭和15年9月 若松 門司
ミ128 ミ829 ミ106 - セム2242 昭和15年9月 若松 門司
ミ129 ミ830 テセ69 昭和2年12月 小倉 神戸 ミ107 - セム2222 昭和15年9月 若松 門司
ミ130 ミ831 テセ70 昭和2年12月 小倉 神戸 ミ108 - セム1369 昭和15年9月 若松 門司
ミ131 テセ104 大正13年2月 札幌 ミ832 テセ73 昭和2年12月 小倉 神戸 ミ109 - セム2347 昭和15年9月 若松 門司
ミ132 テセ106 大正13年2月 札幌 ミ833 テセ74 昭和2年12月 小倉 神戸 ミ110 - セム2149 昭和15年9月 若松 広島
ミ133 テセ107 大正13年2月 札幌 ミ834 廃車修繕品 昭和2年6月 小倉 神戸 ミ111 - セム2334 昭和15年9月 若松 広島
ミ134 テセ108 大正13年2月 札幌 ミ835 廃車修繕品 昭和2年6月 小倉 神戸 ミ112 - セム2407 昭和15年9月 若松 広島
ミ135 テセ109 大正13年2月 札幌 ミ836 テセ51 昭和2年8月 小倉 神戸 ミ113 - セム2335 昭和15年9月 若松 広島
ミ136 テセ110 大正13年2月 札幌 ミ837 テセ65 昭和2年9月 小倉 仙台 ミ114 - セム2283 昭和15年9月 若松 広島
ミ137 テセ111 大正12年3月 小倉 東京 ミ838 テセ59 昭和2年9月 小倉 仙台 ミ115 - セム3328 昭和15年9月 若松 東京
ミ138 テセ113 大正12年5月 小倉 東京 ミ839 テセ53 昭和2年10月 小倉 仙台 ミ116 - セム2355 昭和15年9月 若松 東京
ミ139 テセ114 大正12年3月 小倉 東京 ミ76 - テセ75 昭和3年10月 鷹取 東京 ミ117 - セム2357 昭和15年9月 若松 名古屋
ミ800 テセ115 大正12年3月 小倉 東京 ミ77 - テセ76 昭和3年10月 鷹取 東京 ミ118 - セム2362 昭和15年9月 若松 大阪
ミ801 テセ116 大正12年3月 小倉 名古屋 ミ78 - テセ78 昭和3年10月 鷹取 東京 ミ119 - セム2398 昭和16年3月 若松 新潟
ミ802 テセ117 大正12年5月 小倉 仙台 ミ79 - テセ83 昭和3年10月 鷹取 東京
ミ803 テセ88 大正13年10月 小倉 東京 ミ80 - セムフ312 昭和13年3月 若松 門司
ミ804 テセ94 大正13年10月 小倉 東京 ミ81 - セムフ338 昭和13年3月 若松 門司
ミ805 テセ90 大正13年10月 小倉 東京 ミ82 - セムフ347 昭和13年3月 若松 門司
ミ806 テセ102 大正13年11月 小倉 名古屋 ミ83 - セムフ504 昭和13年3月 若松 門司
ミ807 テセ85 大正13年11月 小倉 名古屋 ミ84 - セムフ549 昭和13年3月 若松 門司
ミ808 テセ89 大正13年12月 小倉 名古屋 ミ85 - セムフ177 昭和14年3月 若松 門司
ミ809 テセ86 大正13年12月 小倉 名古屋 ミ86 - セムフ315 昭和14年3月 若松 門司
ミ810 テセ91 大正13年11月 小倉 東京 ミ87 - セムフ410 昭和14年3月 若松 門司

参考文献

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  • 鉄道史資料保存会『鉄道史料 第39号』(初版)鉄道史資料保存会、1985年8月。 
  • 貨車技術発達史編纂委員会『日本の貨車-技術発達史-』(初版)日本鉄道車輌工業会、2008年3月1日。 

関連項目

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