コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

吉祥寺音楽祭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
吉音コンテストから転送)
吉祥寺音楽祭
Kichijoji Music Festival.
吉祥寺駅北口駅前広場で開かれる「吉音スーパーステージ」(写真は2015年)
吉祥寺駅北口駅前広場で開かれる「吉音スーパーステージ」(写真は2015年)
イベントの種類 音楽系イベント
通称・略称 吉音
開催時期 毎年5月3日〜5日
初回開催 1986年
会場 東京都武蔵野市吉祥寺駅前近辺
主催 吉祥寺活性化協議会
吉祥寺ウェルカムキャンペーン委員会
吉祥寺音楽祭実行委員会
後援 一覧を参照
協賛 一覧を参照
運営 主催と同じ
最寄駅 JR中央線京王井の頭線吉祥寺駅
公式サイト
テンプレートを表示

吉祥寺音楽祭(きちじょうじおんがくさい、Kichijoji Music Festival.)は、東京都武蔵野市吉祥寺で毎年ゴールデンウィークに開催される音楽イベント

"今を生きよう。古きを忘れるな。新しいものを生み出せ"というキャッチコピーのもと、音楽を通して、過去と今を繋ぎ、未来へのメッセージを発信する、創造と文化のお祭りです。

歴史・概説

[編集]

文化芸術都市・吉祥寺の街の活性化の一環として1986年にスタート。開始当初は毎年趣向が変わることから、企画統一のためにアンケート調査を重ねた末、1990年の第5回よりジャズに特化したイベントとなった。

その後、2002年の第17回より、吉祥寺の更なる飛躍を目指し吉祥寺音楽祭をリニューアル。『吉音コンテスト』『スーパーステージ』『公園コンサート』『ジャズコンサート』の4つを核として、毎年ゴールデンウィークにイベント展開されていた。

屋外イベントや自主イベントは無料だが、吉音コンテストやジャズコンサートなど一部有料のものもある。

第30回を迎えた2015年からは「吉祥寺スプリングフェスタ」の一環として行われている。なお、同フェスタは2015年に吉祥寺駅南北自由通路開通1周年を記念して付けられた複合イベントのタイトルである。

なお、イベント終了後の5月末日に、J:COM武蔵野三鷹J:COMチャンネル」にてイベントの特集番組が放送される。

2020年は『吉音コンテスト』を除き新型コロナウイルスの影響により開催中止となった[1]が、『吉音コンテスト』決勝大会のみ秋に開催時期を移して行われた。

2024年 39回目はキャッチコピーを見直し、街全域で実施する音楽フェスティバルとして"OMATSURI"というテーマのもと新しく生まれ変わり実施する。

イベント内容・会場

[編集]
井の頭公園野外ステージで行われている「公園コンサート」

(入場の◎は完全有料、○は一部有料、無印は無料)

イベント 会場 開催時期 入場 備考
ホコ天パレード 平和通り 初日
吉音ストリートライブ
公園コンサート 井の頭恩賜公園野外ステージ 4月最終週
ジャズコンサート 武蔵野公会堂 5月第1週
吉音コンテスト決勝大会 吉祥寺シアター メインイベント
ビッグバンドフェスティバル 武蔵野公会堂
吉音スーパーステージ 吉祥寺駅北口駅前広場 5月最終2日間
自主イベント 吉祥寺各所
(各ライブハウスなど)
期間中連日

主催運営など

[編集]
  • 主催・運営:吉祥寺ウェルカムキャンペーン委員会、吉祥寺音楽祭実行委員会

協賛・後援

[編集]
  • 吉祥寺公園通り商店会
  • 南口商店会
  • パークロード
  • 大正通り商店会
  • 御殿山幸栄会
  • 中道通り商店会
  • 南町四商連 

ほか多数

主なイベント

[編集]

吉音コンテスト

[編集]

吉祥寺音楽祭のメインイベント。かつてはジャズコンテストとして開催されていたが、2002年より幅広いジャンルのミュージシャンが出場する大会として生まれ変わりスタートした。出場者は地元のみならず全国各地から、またプロ・アマ問わず、ストリートミュージシャンも含めフォーク・ポップス・ロック・ジャズ・フュージョンなど多岐にわたっている。出場エントリー数は毎年200組以上にも上る。

フリーエントリーの他、ライブハウス推薦枠で数組が出場し、決勝大会は毎年5月上旬に吉祥寺シアターで開催される。

グランプリに輝いたアーティストはむさしのFMでレギュラー番組も担当している。

なお、2020年(第19回)のみ10月18日に無観客で開催された(この模様はJ:COM武蔵野三鷹で放送される[2]他、YouTube配信も行われる[3])。

現在は、コンテストは実施されていない。

決勝大会進出者・グランプリなど
グランプリ 準グランプリ 審査員特別賞 オーディエンス賞 その他の出場者 備考
01 2002年 加藤茜 (制定前につき無し) JOE きんばらしげゆき オレンジママレード、AKINO、FUJIKO
河西麻希カルテット、るり、DYNAMITE SLIM、トリ夫
02 2003年 リリカル茶 the green fields
BENBENUTS
AO-1
ふくびき 鎌田やよい、ナオリュウ
山本富士夫、ESSENCE
03 2004年 花びより 夕暮れ風鈴楽団 Plastic Soul Band るーずぱんてぃ、ましゅまろ、古瀬陽子、デージー、東京ファン区、塩月辰朗、カラフルシューズ、johndoe、Diddie Wa Diddy この年からライブハウス推薦枠を新設。
04 2005年 ユースムースアベニュー 風響月歌 (休止) エストライプ 努力賞:とんかつパン[4]
その他の出場者
エンドーデュオ、moopie、Super Love Trap
the grooves、dig in、OFF人、らくだ
この年から準グランプリを新設、審査員特別賞を廃止。
また、この年のみ「努力賞」が設けられた。
05 2006年 トゥクトゥクスキップ 吉田あきら タイラトシキ STANDWAVE、spirit、JabberLoop、蓮華、SPARKLING JAMM BRAND、トランジスター、エベレスタ、Sunnyday hit singers この年から吉祥寺シアターで開催。
06 2007年 植松秀美
(現:上松秀実)
野田旭 チャボ☆チョツプ ChattyRose、sea scale、ザ・クワガターズ、岩崎健一
YOCCO、TREMOLO'55、びゅーちふるず
07 2008年 メヲコラソン nojico the Mad West もやしバット、casual comfort、akebikou
ザ・モッカーズ、岡大介、むさしのこまち
KaRato、Journal 3rd passage、音沙汰
08 2009年 麗奈 neomii & the MoonBow ハッピー☆ホッピー Cheap Luxury Store、rough mellow、SOUTH BOUND CLOVERS、Sfumart、久保田涼子、うるふ、奥野智史
09 2010年 nutmeg みのる さつまっ娘 ayaca、ウタゲユメノゴトシ、サウンドファンシアーズ、トーライ、LITTLE CANDY、クラゲボトル、タケイタケル、黒崎ちえみ
10 2011年 ゴマアブラ Kuulei 5minutes on foot. ExceNtRip、カモシカプール、川野輪裕介、The POP (RIKA)、聖音、楯川明宏、Michael Boustany、unista
11 2012年 VOLOMUSIKS SPARKLING☆CHERRY Latte ocra、ザ・ラヂオカセッツ、Gradation Pocket、l'avion、IKUCHIN&Sur、ハマムラシンイチ、兵頭佳菜衣
12 2013年 LADY,THE BITCHI Sonido del Viento the Brush 小林進、Shaba ChanS、ビビットルーズ、氏泉風、空リウム、モダンJとC、羽井カレン
13 2014年 DA,RASS BATTERY 陽香&The Super Traffic Jams 北村瞳 Little NeeM、Lyla、DA-Dee-Mix、SONRISA、HIGH東80、Lago、Journal 3rd passage、MR.M、カナリアMIMIC
14 2015年 Cats & Seaside Village ゼーゼーハーハー キラナ HMC BAND、ナギラアツシ、in da my house、宮田、ブライトピンクの月、仙人掌人形、アライヨウコ
15 2016年 bwpとファンキーヘッドライツ 直美ズ 小池啓仁 with Hitchhike Mission 吉川美咲、ナギラアツシ、中村いぶき、ザ・クレーター、逢沢ハナ、TOMOO、BLUE SUGAR SPIRITS
16 2017年 ますかけ ねこカフェ Petty Blossom モノクロパンダ、SeRafiL、CANVAS OF MUSIC、あるはるか、SUN TA LAS、みのる(サニークラッカー)、ヨシダヒロキ
17 2018年 The mammy rows 緑川マリナ 天音みひろ Diamond Lily、伊沢ビンコウ、カミバヤシユウタ、The Dawn、MINORU PHON、MIC-RINE、NUTTY WESTERN'S 平成最後の開催。
18 2019年 Academic BANANA ななめとなり 高橋のりえ (廃止) Super Bears、がきえとかっちん、ポップコーンズ,Kayoko、遠藤雅美、bloodless the war、Piano Shift 5月1日より令和に改元されたのに伴い、改元後初の開催。
審査員特別賞を15年ぶりに復活、オーディエンス賞を廃止。
19 2020年 アポンタイム ITAZURA STORE 徒花プロジェクト、東京モルモット、WELLDONEABOTAGE、シュクルシュクレ、Reflex、よこわけズ、ソーセージboys 新型コロナウイルスの影響により時期を変更、無観客で開催。
20 2021年 Lady Honkerz 休暇届 GREENWICH、坂崎葵、近藤毬生、嶋根 歩、すごいバンド名にしたかった。、鈴木彩香、STOMPIN’RIFFRAFFS、Yuuki Saito

(※出場者氏名、バンド名は当時)

吉音スーパーステージ

[編集]

吉祥寺駅前北口広場にて開催される屋外ステージライブ。吉祥寺近辺や中央線沿線で活躍する若手やプロミュージシャン、吉音コンテスト出場者などが出演、2日間で計10時間にわたってライブを行う。吉祥寺音楽祭のフラッグシップイベント。

吉祥寺をこよなく愛した高田渡[5]をはじめ、大杉漣佐野史郎小室等あさみちゆき木根尚登なども、このステージでライブを行ったことがある。

公園コンサート

[編集]

井の頭恩賜公園野外ステージにて毎年初日に開催されるコンサート。主に市内小中高校吹奏楽部などのブラスバンドやコーラスグループが出演する。

ジャズコンサート

[編集]

吉祥寺音楽祭で最も歴史の古いイベントで、ジャズファンの年配者から若年層まで幅広い人気がある。出演バンドもプロ・アマチュア問わず多彩で、吉祥寺のジャズクラブに出演しているミュージシャンの他、成蹊大学亜細亜大学などのジャズバンドなども出演する。

ビッグバンドフェスティバル

[編集]

2017年の第32回より始まった新たなイベントで、吉祥寺に日頃関わりのある学生高校生大学生)や社会人らによるアマチュアビッグバンドが一堂に会し、ジャズの生演奏を披露する。ジャズコンサートと同様に武蔵野公会堂で開催、昼の部・夜の部に分かれ、いずれも2部制で実施。

吉音ストリートライブ

[編集]

ホコ天パレード(後述)と同様に、吉祥寺駅前北口平和通りにて毎年4月29日(年度により4月30日(振替休日)もしくは4月最終日曜日)に行われる。主にストリートやライブハウスなどで活動する新進気鋭の若手ミュージシャンらがライブを行う。

  • ホコ天パレード終了後、16時から約1時間にわたり開催される。
  • 小雨でも行われるが、当日荒天の場合は開催中止となる。
  • 緊急時(災害など)の場合、平和通りでの緊急車両等の通行を配慮し、別会場に移して開催する場合もある(2011年(第26回)は東日本大震災の影響により、コピス吉祥寺1階「ふれあいデッキこもれび」に場所を移して行われた[6])。

ホコ天パレード

[編集]

吉祥寺駅前北口平和通りを中心に、毎年4月29日(年度により30日(振替休日)もしくは4月最終日曜日)に行われるパレード。これまで毎年行われてきた「ホコ天ダンス」に代わり(事実上のリニューアル)、2015年の第30回より登場。2014年4月13日に吉祥寺駅南北自由通路の開通を記念して行われたパレードが源流。

サンバマーチングバンドバトントワリングチアリーディングダンスなど多岐にわたる団体が参加し、元町通り(コピス吉祥寺)からサンロードを経由し、平和通りまでパレードを行う。地元武蔵野市のみならず、隣接する杉並区に活動拠点を置くチームも出演している。

  • 当日は14時〜15時15分前後に開催。パレード終了後、パルコ前でゲストミュージシャンによるミニライブが行われる。
  • 小雨でも行われるが、当日荒天の場合は開催中止となる。
  • 緊急時(災害など)の場合、平和通りなどでの緊急車両等の通行を配慮し、その年の開催が中止となる場合がある。

自主イベント

[編集]

期間中、イベント協賛している大型店舗、個人店舗が自費で開催するサテライトイベント。それぞれ趣向を凝らしており、ジャンルも多岐にわたっている。

特別企画

[編集]

節目の年(○0周年、○5周年)などに、特別企画として記念コンサートなどが行われる。

これまでの記念企画
  • 2010年(25回)- 25周年記念コンサート(5月1日、武蔵野公会堂)[7]
    出演:Early Times Strings Band、佐藤GWAN博、高田蓮、sanchなぎら健壱ほか
  • 2015年(30回) - 吉祥寺音楽祭30周年記念企画「Jazz Band Festival」(5月3日、武蔵野公会堂)[8]

シンボルソング

[編集]
  • 『スキスキ吉祥寺』 - 作詞:玉井まさじ、作曲:サウンド・チェッカーズ/歌:サウンド・チェッカーズ
  • 『魂のシンガー』- 作詞・作曲:持田浩嗣、歌:吉祥寺ヤングオールスターズ

CDは吉祥寺のライブハウス3店舗などで販売している。[9]

記念グッズ

[編集]

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 音楽祭本体が中止となったのは1986年の開始以来史上初。開催できれば第35回だった。
  2. ^ 吉祥寺音楽祭 吉音コンテスト決勝大会 J:COMチャンネル
  3. ^ 吉音コンテストvol.19 決勝大会 11月よりYouTube配信♫ 武蔵野市観光公社
  4. ^ 当時バンドのメンバーだった倉沢桃子がバンド解散後、2011年の吉音ストリートライブにソロで出演した。
  5. ^ 急逝 高田渡さん追悼 - 朝日新聞(東京版)、2005年4月
  6. ^ 2011年(第26回)は、3月の東日本大震災の復興支援イベントとして「がんばろう!日本」を合言葉に各会場で募金活動を行った。また震災の影響により、駅前広場で開催のスーパーステージが電力事情によりナイター回避のため時間短縮して行われたほか、例年なら平和通りで開催の「ホコ天ダンス&ストリートライブ」については、ホコ天ダンスが緊急車両等の通行を配慮して中止となったほか、ストリートライブはコピス吉祥寺1階「ふれあいデッキこもれび」に場所を移して行われた。なお、第26回では収益金や出演料の一部が復興支援に充てられた。
  7. ^ 吉祥寺音楽祭25周年記念企画の御案内(2010年当時)
  8. ^ 第30回吉祥寺音楽祭有料・無料別プログラムガイド
  9. ^ 吉祥寺音楽祭シンボルソングCDプロモーションビデオ - jojitown