コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

原爆詩集

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

原爆詩集』(げんばくししゅう)は、峠三吉詩集。東京の出版社が発売禁止を恐れてすべて発売拒否したため[要出典]、オリジナル版は1951年9月、広島で自家版として500部ガリ版刷りで発行された。ベルリン世界青年学生平和祭参加作品で[1]、当時峠と協働作業していた四国五郎が表紙装丁、挿画を描いた。翌年の1952年には5篇が追加されたものが青木書店から刊行された。

この詩集は、自らも被爆者である峠三吉が、広島市への原子爆弾投下を題材に戦争の皮肉さを訴えた作品で、中でも“ちちをかえせ ははをかえせ”で始まる『序』は名高く、『にんげんをかえせ』という題でも知られている。

この詩集を元に作曲したカンタータに、大木正夫の『人間をかえせ』(1961年,1963年)がある。

また、2016年7月15日岩波書店から文庫版[2]として発行されている。青木書店版を底本として誤記・誤植の修正のほかルビをつけている。この岩波文庫版には、大江健三郎アーサー・ビナードが解説を寄せている。

作品

[編集]
  • 八月六日
  • 盲目
  • 仮繃帯所にて
  • 倉庫の記録
  • としとったお母さん
  • 炎の季節
  • ちいさい子
  • 墓標
  • 河のある風景
  • 微笑
  • 一九五〇年の八月六日
  • 巷にて
  • ある婦人へ
  • 景観
  • 呼びかけ
  • その日はいつか
  • 希い――「原爆の図」によせて――
  • あとがき

脚注

[編集]
  1. ^ プロフィール | 峠三吉 愛と平和に生きた詩人 - 広島市立中央図書館(2020年12月11日閲覧)
  2. ^ 峠 三吉, 1917-1953 (2016.7). Genbaku shishu.. Toge, Sankichi 1917-1953., 峠, 三吉 1917-1953. 岩波書店. ISBN 978-4-00-312061-3. OCLC 1006940046. https://www.worldcat.org/oclc/1006940046 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]