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Wikipedia:削除の方針

半永久的に半保護されているページ
削除依頼の方針から転送)

この削除の方針 (Deletion Policy) は、日本語版ウィキペディアに投稿されたページやファイル[注 1]の削除に関する方針をまとめたものです。ここでは一般的な削除方針について説明しますので、リダイレクトの削除については「Wikipedia:リダイレクト削除の方針」および「Wikipedia:リダイレクトの削除依頼」、利用者ページの削除については「Wikipedia:利用者ページの削除依頼」の説明に従ってください。他に、削除すべきことが明らかなページやファイルを即時に削除するための「Wikipedia:即時削除の方針」と「Wikipedia:即時削除」があります。

ページを編集すれば、ある記述を最新版から除去することはできますが、その記述は誰でも閲覧可能な過去の版に保存されています。必要に応じて過去の版の内容に戻すこともできます。しかし、ページの削除を行うと、過去の版も含む全ての版そのものを削除することができます。場合によっては、特定の版だけ削除することもあります。

ページやファイルを削除する権限は、管理者削除者のみに与えられています。

管理者・削除者が削除したページやファイルは、ある程度の期間、管理者・削除者のみが閲覧可能な状態に置かれ、ウィキペディアのデータベースからは完全に削除されません。管理者・削除者は、削除されたページの復帰も可能です(ファイルについては、2006年6月16日以降に削除されたファイルのみが復帰可能です)。誤って削除されたページの復帰はWikipedia:削除の復帰依頼 で依頼できます。管理者や削除者は、削除されたページやファイルを復帰できるからといって、ページやファイルをみだりに削除してはいけません。削除があまり頻繁に行われると、現状がよく分からなくなってしまいます。ですから、慎重な判断が求められます。

実際の削除依頼はWikipedia:削除依頼」「Wikipedia:利用者ページの削除依頼」「Wikipedia:削除依頼代行申請窓口のページなどで受け付けます(詳しい依頼場所は下記をご覧ください)。管理者・削除者による最近の削除の実行状況は 特別:Log/delete(2004年12月23日までの記録はWikipedia:削除記録)で確認できます。

削除依頼

ページやファイルが削除されるためには、削除依頼での審議を経て、合意が得られることが必要です。削除依頼が提出されると、ウィキペディアの不特定の利用者が、どのように対処すべきかを審議します。依頼および審議の手順は削除依頼を参照してください。審議結果に基づいて、管理者削除者が削除等の処置を実施します。

即時削除の方針に合致し、削除対象となることが明らかなページやファイルは、即時削除の対象となります。即時削除の対象となるページやファイルは、審議を経ることなく、管理者や削除者の単独の判断で削除されます。管理者・削除者が単独で判断できないときは、改めて削除依頼の場に審議が移される場合があります。

参加資格

削除依頼の審議の妥当性および公平性を確保する観点から、(1) 削除依頼、(2) 削除依頼に対する投票、(3) 削除依頼に対するコメントができる利用者を、以下のとおり制限します。

利用者区分 依頼 投票 コメント
依頼開始時点で編集回数が50回以上登録利用者副アカウントを除く)
依頼開始時点で編集回数が50回未満の登録利用者 および、IP利用者 不可
登録利用者の副アカウント(適正な多重アカウント使用は登録利用者に準ずる) 不可 不可 不可
不正な多重アカウント使用が判明した場合 依頼 投票 コメント
同一審議に多重投票がない場合 有効 有効
同一審議に多重投票がある場合 無効 無効

※印は、削除依頼そのものを終了するか否かを管理者・削除者が判定します。

  • 同一案件中、IP利用者が2回目以降のコメントを行う場合において、~~~~にて署名を行う際に、プレビューによる自己のIPアドレスの確認を行うと共に、自分が前回発言したIPアドレスと異なることが判明した場合、発言者と同一であることを表明することが求められます(これは、IPアドレス可変契約ユーザへの救済処置です)。
  • 管理者削除者は、審議の過程では特別な役割を果たすわけではありません。管理者・削除者は、審議には他の参加者と同じ資格と形式で参加します。

依頼の終了

削除依頼は管理者・削除者による終了判定をもって終了します。終了判定は、審議がまとまったことを宣言し告示するものです。削除依頼から終了の判定までは最低1週間かけるのが原則ですが、下記の例外もあります。

  • 権利侵害等が発生しており、緊急に対処する必要性がある場合には、緊急案件として取り扱うことを提案できます。合意が得られた場合には、通常の審議期間が経過する前に削除等の処置が取られます。著作権法違反関連で、転載元から依頼があった場合も同様です。
  • 即時存続に該当する案件は、通常の審議期間が経過する前に「存続」と判定される場合があります。不適切な依頼、依頼者による依頼取り下げ等がこれに該当します。

削除等の処置を実際に行うのは管理者・削除者です。十分な数の意見が得られていない、意見が拮抗している、その他技術的な理由等により、終了判定と削除実施が遅れることがありますが、管理者や削除者は、ケースBに該当する案件を除き、依頼者票以外に有効な投票がなされていないもの又は意見が拮抗しているものであって、依頼提出時から1か月を経過したものは存続で終了できます。ただし、再度削除依頼を提出することを妨げません。審議されている間、問題の箇所は偶然にはたどりつけないように配慮して置かれ、ページには削除依頼中の表示がつけられています。

終了判定後の作業を行うには原則として管理者・削除者権限が必要ですが、管理者・削除者権限が不要の作業もあります。管理者や削除者以外の利用者が方針等を理解した上で作業に協力することは歓迎されます。作業の具体的な手順は管理者マニュアル/ページの削除を参照してください。

削除対象になるもの

本節では、ページやファイルの削除要件を説明します。原則として、以下のいずれかのケースに該当するものが削除対象となります。編集の要約に以下のケースに含まれる内容が記入されていた場合も、そのページやファイルは削除対象となります。

ケース A: 即時削除の対象となるかどうかが微妙なもの

即時削除の対象となるかの判断に迷う場合、{{即時削除}}タグの貼付・除去で編集合戦が発生し、または発生するおそれがある場合は、ケースAとして通常の削除依頼をしてください。

ケース B: 法的問題がある場合

日本語版ウィキペディアでは、少なくとも、日本国内著作権法など)、アメリカ合衆国法(サーバーがアメリカにあるため)および「GFDLCC BY-SAのデュアルライセンス」の全てを満たす必要があります。法令違反である可能性がある場合(目安としては、法令違反の可能性が 50 パーセント以上の場合)、削除されます。そうでない場合であっても、削除しないリスクが削除することによる損失を上回るとの結論に至った場合、削除されます。削除や存続の判断にはウィキペディア外部での調査(関連する法令の確認や、その解釈について参加者が調査することを含みます)が必要となることがあります。

判断基準補足:

  • どの法令に違反しているかを明確にするよう努める。
  • 法令の正しい適用方法や正しい解釈が不明瞭であるために判断が難しい場合には、ウィキペディアにとってリスクが高い方に解釈する。

削除されるものの例:

  • 著作権に関するもの。ケース B-1:著作権問題に関してにて詳述します。
    • ウィキペディア外の著作物(書籍・ウェブサイトなど)からコピーしたもの、および、同一性が高いもの。著作者本人が GFDLCC BY-SAのデュアルライセンス での配布に同意している場合や、同ライセンスの条件下で再利用可能なもの(パブリック・ドメインのものなど)等は除きます。
    • 引用が著作権法の要件を満たしていないもの。正当な引用をするには、引用した範囲を明確にし、引用元も明記するなど、数多くの条件を満たす必要があります。詳しくはWikipedia:著作権で保護されている文章等の引用に関する方針をご参照ください。
  • プライバシーを侵害するもの。住所・電話番号など個人情報が書かれている場合など。役所の所在地のように公式のものは除きます。ケース B-2:プライバシー問題に関してにて詳述します。
  • 他者の名誉等を傷つけ、結果的に名誉毀損罪・侮辱罪・信用毀損罪などに問われる可能性のあるもの
  • 他者の利益を侵害する可能性のあるもの。肖像権侵害・商標権侵害など。タレントの写真・漫画のキャラクター・地方自治体のシンボルマークなどがこれに該当します。
  • 猥褻物。わいせつ物頒布等の罪・公然わいせつ罪に問われる可能性のあるもの。または児童ポルノとみなされる可能性のあるもの。
  • コンピューターウィルス関連。不正指令電磁的記録に関する罪に問われる可能性のあるもの。コンピューターウィルスの危険性があるプログラムやソースコード等の情報、及び当該情報へのアクセス手段。
  • その他。上記以外でも削除しなければ法的問題が発生する可能性がある場合。

名誉毀損がある場合などには法的状況の判断と対応に関する議論、その場合で削除依頼をせずに直接、管理者・削除者と連絡をとりたい場合は、Wikipedia:連絡先を参照してください。

なお、以下に挙げる代表的な法的問題については、それぞれケースB-1、B-2案件として出してください。その他の法的な問題が懸念されるものについては、ケースB案件として依頼を出してください。

ケース B-1:著作権問題に関して

著作権に関しての詳細は、Wikipedia:著作権、引用に関してはWikipedia:著作権で保護されている文章等の引用に関する方針を参照してください。方針として、

  • 同一、または類似した文章が見つからないが、書式や他の投稿から著作権侵害の可能性が高いと判断できる場合があります。このような場合は、エチケットを守りつつ投稿者に参考とした資料を確認することが望まれます。原則として、侵害元が確認できない場合は削除されません。ただし、複数の候補があって、そのいずれがオリジナルかわからない、といったケースを削除しないとするものではなく、他の条件を考え、例えば類似している外部ページの特定をもって削除する可能性があることに注意してください。
  • 同一、または類似した文章が見つかった場合でも、その文章の著作権者とウィキペディアへの投稿者が同一人物である可能性を考慮する必要があります。このような場合は、投稿者にWikipedia:自著作物の持ち込みおよび必要に応じてWikipedia:自分自身の記事をつくらないを提示し、事実関係を確認することが望まれます。
  • 事実確認が必要な状況で、投稿者が変動IPユーザや長い間隔を開けて編集している利用者であるなど対話が困難な場合や、対話を拒否された場合は、法令違反の可能性や削除しないリスクに照らして判断してください。
著作権侵害への対処方法

著作権侵害の可能性があるものについては、非常に多くの削除依頼があります。手続きの迅速化のためにも、以下の点についてノートで詳しく述べてください。

  • 過去の版すべてを削除しなくても問題を解決できる場合は、削除すべき版を投稿時刻によって指定してください。時刻指定は UTC 推奨です。これを「版指定削除」といい、問題が起こった版から問題が解消された版までの履歴の一部のみを削除し、ページは消滅しません。
  • 類似する外部サイトがある場合にはその URL を提示してください。ただし、問題の文章をノートにコピーしないでください(ノートも削除されることになるのを避けるためです)。
  • 漢字とかなの使い分け・特殊記号などの選択・用語の表記・表現・文の組み立てや論の流れなどを見て、単なる偶然の一致の可能性についても検討してください。表現の一致が単なる偶然であれば、著作権侵害は成立しません。
  • 「事実のみの記述」である可能性はあるか確認してください。その場合、事実だけの記述であっても保護される場合があるので、事実の配列や選択や表記についても創作性を欠いていて、著作権保護の対象にならない、と言えるかどうかを確認してください。
  • ある立場からその記事を執筆すると必然的にそのような文にならざるをえない、というような可能性はあるかどうか確認してください(例えば数学などの概念を説明する記事で、定義部分が一致するのは、この観点から問題がないと考えられる可能性があると思われます)。
  • 外部サイトがウィキペディアの記事を無断で(ライセンス条件に反して)転載している可能性についても検証してください(外部サイトがウィキペディアへの投稿に先行している証拠があるのが望ましいです)。
  • 外部サイトがGFDLCC BY-SAのデュアルライセンスで利用できる可能性があるかどうか確認してください。
  • 外部サイトとは別のソースがあり、そのソースがGFDLCC BY-SAのデュアルライセンスで利用できる可能性があるか確認してください。

以上の点で転載の可能性が高いと判断された場合には、投稿者と著作権者が同一人物でGFDLCC BY-SAのデュアルライセンスに同意の上で投稿を行ったかどうかをそのサイトに書いてある連絡先や利用者ページを使って確認することが推奨されます。ただし確認は義務ではありません。なお、ここで対象になるのは転載元と見られるサイトが個人のものである場合です。

  • 確認を行う場合には、そのサイトに書いてある連絡先や利用者ページを使って確認し、ノートページに確認のため連絡を行ったこと旨を記述します。また削除依頼で審議が始まっている場合には、削除依頼にもその旨報告します。確認に対して回答が得られたら、ノートページに結果を記述します。
  • この確認を行っている場合には、ノートページにおいて確認中であると報告されてから回答がノートページに記述されるまでの間、削除依頼での審議を中断します。
  • 問い合わせを行った場合でも一か月以上にわたって回答がない場合には、管理者・削除者の裁定で審議を再開することがあります。

ケース B-2:プライバシー問題に関して

積極的に実名を用いて活動している政治家・スポーツ選手・研究者・作家・芸術家・アーティスト・芸能人などの著名人を除き、本名(個人の実名)を含んでいたり、個人が特定できる記述が行われたページは、削除の対象になります。日本国法の個人情報保護法民法第709条などを参考にしていますが、法令とは関係なくウィキペディア日本語版は個人のプライバシーや名誉を尊重する方針を採っています。下記に、ウィキペディア日本語版で伝統的に削除されている例を挙げます。

  • 本名を敢えて非公開にしている著名人の実名(例:覆面作家)。
  • 著名人の記事で、著名活動をしていない家族の実名を含むもの(ただし、俳優の芸名が年長の家族の名に由来する場合などは例外的に認められることがあります)。
  • 著名人本人が公式に明かしていない、かつWikipedia:検証可能性#信頼できる情報源で公開されていない、在学中と考えられる学歴情報。
  • 事故・事件などの被害者の実名。
  • 犯罪の被疑者名または被告名または元被告名。
  • 著名人の記事内で、著名活動に多大な影響を与えたとは考えられない逮捕歴・裁判歴・個人的情報など(例:大学教授の記事で、車庫法違反で罰金の有罪判決を受けたという事実を記載してはいけません。記載された場合削除の対象になります)。

特に個人の犯罪歴に関して、実名や個人が特定できる場合、ほとんどが削除の対象になります。これは、日本国では、元服役囚に、服役囚であった事実を公開されない権利を認める判例(最判平成6年2月8日民集48巻2号149頁[注 2]など)があることに由来します(したがって日本に深い関係を持たない人物の場合は、別途、考慮が必要です)。

ウィキペディア日本語版内で、削除されず、伝統的に認められている例を挙げます。

  • 本名を公開している著名人の本名。
  • 歴史的な記事(ほとんどの関係者が既に死亡している場合)。
  • 政治家の逮捕歴。
  • 逮捕歴などを本人が積極的に公開し、自作中で使用している著名人の逮捕歴。
  • テロリストの実名。
  • 重大な事件・事故によって被害を受けた著名人。
  • 犯人または犯罪の被疑者・被告人・元被告人が、自著・刊行物などで公開し、本人による公開の意思が明らかに認められる実名。

いずれにしても、個人の実名や個人情報を含むという理由で削除依頼される可能性はありますので、実名などを記載する場合は該当記事のノートページなどであらかじめ他の利用者と話し合い、記載すべきかどうか十分に検討し合意をとりつけてください。 後述する緊急削除も利用できます。

ケース C: ページ移動の障害になる場合

ページの移動(ページ名の変更)の際に、移動先にページがあると移動できない場合があります。移動できることもありますので、まずは移動を試みてください。成功した場合には、削除依頼に出す必要はありません。移動できなかった場合は、移動依頼が必要となることがあります。「依頼できるもの」であるか確認し、移動元のページのノートに移動の提案とその理由を書いたうえで、移動依頼をしてください。「依頼できないもの」はそれぞれ対応が異なるため、移動依頼の「依頼できないもの」を確認してください。

ケース D: ページ名に問題がある場合

  • 原則として移動統合で対処し、移動によってリダイレクト化したものはWikipedia:リダイレクトの削除依頼での削除となります。
  • リダイレクトの削除方針に合致するもの。ページとしての版があるリダイレクトがこの方針での削除対象となります。
  • ページ名が間違っているもの。よくある間違いについては、正しい名称へのリダイレクトに置き換え、リダイレクト先で誤りである旨を記載することが推奨されています。滅多にない間違いの場合やリダイレクト先がない場合は、この方針での削除対象となります。なお、記事名の付け方に基づき、括弧の前に半角スペースを入れる等修正した後の残滓となったリダイレクトは、即時削除で対応することができます。記事名の付け方以外の理由による移動の残滓は、Wikipedia:リダイレクトの削除依頼に依頼をした上で議論してください。ただし、それがリダイレクトかつ『「利用者」および「利用者‐会話」の名前空間下のページ』である場合の削除依頼の提出先は2015年9月15日(火)15:00 (UTC)(2015年9月16日(水)0:00 (JST))より、Wikipedia:利用者ページの削除依頼のみとなりますので、ご注意ください。
  • 不適切なページ名。ページ名自体に問題があるもの。例:「バカの○○(名前など)」
  • 重複ページ。同義のページがより適切な名称で既に別で存在しており、かつ統合もリダイレクト化も不適当なもの。なお、既存の別ページからそのままコピー&ペーストされて作成されたページは全般6で即時削除の対象となります。

ケース E: 百科事典的でない記事

基本的に権利侵害などを伴わない単純な悪戯は、削除依頼でなく編集で対処してください(ただし、初版の場合は即時削除が適用されます)。

  • 個人的なページ。
    • 本文が検証可能性を満たさない内容や個人的内容に終始している場合。
      • 例: 個人の日記やプロフィールページのように利用したもの。
    • ただし、著名人に当たらない一般人を扱った記事については、このケース E 以前に、緊急性の高いケース B-2 (プライバシー侵害)に該当する可能性があるので、依頼の際は#ケース B-2:プライバシー問題に関しても参考にして下さい。もしプライバシーを侵害すると思われる記述があった場合は、ケース B-2を理由として削除依頼してください。
  • 独自の研究結果の発表。
  • 百科事典的な記事に成長する見込みのないもの。
  • 百科事典に記載するほどの著名性・特筆性がない記事。
  • 広告またはスパム
  • 完全に異質な記事。
  • 辞書的説明しかできそうにないようなもの。
  • Wikipedia:プロジェクト間の移動に規定される、その形式上他プロジェクトがよりふさわしいと考えられる記事(2005年7月23日新設)[注 3]

削除依頼のケースEを主張するにあたり、「この人物、事柄、事象などには特筆性がない」ことを説明しようとして、記事の対象あるいは特定の人々に対して侮辱的な表現が使われる場合があります。しかしそうした物言いは不適切であり、削除依頼のページ自体の削除が必要な場合もあります(Wikipedia:礼儀を忘れないWikipedia:エチケットを参照)。「特筆性がない」ことを示すためには、Wikipedia:独立記事作成の目安#特筆性のガイドラインを満たしていない記事に示されているような調査を行っても適切な情報源が見当たらなかったことを具体的に報告すべきです。

  • (不適切な表現)この人物には価値がない。 - 侮辱的な表現です。
  • (不十分な報告)この人物の情報はありませんでした。 - どこで何をどう調べたのかが不明瞭です。
  • (適切な報告)この人物について文献『○○』を調べましたが掲載されていませんでした。 - 何を調べたのかが明確です。

Wikipedia:独立記事作成の目安Wikipedia:特筆性 (人物)Wikipedia:特筆性 (音楽)Wikipedia:特筆性 (フィクション)などを参照する場合は、根拠の提示に加えてどの基準と照合したのかが分かるように記載してください。

  • (不十分な報告)Wikipedia:特筆性 (音楽)の基準に到達していないと判断し、ケースEとして削除を依頼致します。 - どの基準に基づいて削除依頼を提出したのかが不明瞭です。
  • (適切な報告)○○を調べましたが、Wikipedia:特筆性 (音楽)の音楽家・音楽グループの1を満たすとみられる情報はありませんでした。△△さんの仰るWikipedia:特筆性 (音楽)のマスメディアから外れた音楽家の1に該当するという意見は、出典とされる情報が□□などの点から検証可能性のある情報源を満たすものではないと考えられます。 - 調べたものと照合した基準が明確です。

また、削除依頼では記事の存廃に関する議論に集中すべきです(Wikipedia:論争の解決を参照)。それ以外の事柄はノート井戸端など適切な場所で行うようお願い致します。

ケース F: 投稿者本人から依頼がある場合

記事やファイルの削除を、その初版投稿者が希望した場合であって、他の参加者から反対がないときは、その記事やファイルはケースFとして削除対象とすることができます。初版投稿者による削除希望の表明は、削除依頼の提出、または削除依頼における投票やコメント等の手段で行なうものとします。

特定の条件の下では即時削除も可能とします。詳細はWikipedia:即時削除の方針#全般8Wikipedia:即時削除の方針#ファイル9を参照してください。

ケース G: 他言語・翻訳についての問題がある場合

他言語で記載されている場合または日本語として意味がとれない状態で放置され、改善の見込みがないと思われる記事、翻訳が行われた結果問題がある記事は、削除の対象になることがあります。主に以下のケースが削除対象となります。

  • G-1:他言語の記事
  • G-2:翻訳・日本語に問題のある記事(G-3の対象以外のもの)
  • G-3:機械翻訳の濫用が疑われる記事
  • 削除依頼の前に。
    • 履歴の継承の不備は、ケースB-1で削除依頼をしてください。
    • コンテンツ翻訳で提供されているものと、ライセンスが利用可能と確認されている機械翻訳については、ケースBは対象外です。
      • なお、コンテンツ翻訳で提供されている機械翻訳は、記事の翻訳以外では元のライセンスが適用されます。
    • ライセンスが不明なものを含む上記を除く機械翻訳は、利用可能ではない機械翻訳として扱われます。この場合はケースBでも依頼してください。十分な改稿が行われた場合には、版指定削除になります。
    • 自分で翻訳することも検討してみてください。また、履歴ページで翻訳作業が進んでいないことを確認した時は、編集参加者に声をかけたり、翻訳依頼に出すことも検討してください。
  • 削除かどうかの判断について。
    • 翻訳作業中の記事(翻訳のため転記された原文が残されている記事)は、翻訳される見込みがあるとして、原則削除の対象になりません。ただし有意な翻訳作業が行われていない場合は、対象となります。
    • ケースG全般において、削除依頼中に有意な改訳が行われたと判断される場合は、存続で終了させてください。

ケース G-1: 他言語の記事

  • 他言語版からのコピー・アンド・ペーストで作成されたままの記事は、即時削除の対象となります。
  • 日本語版で初めて投稿された他言語で書かれた記事で、その言語のウィキペディアに対応する項目のないものは、Wikipedia:プロジェクト間の移動の対象となります。移動を行ったうえで項目自体は存続させ、翻訳することも可能です。
    • 日本語版に既に存在する記事が他言語で書かれた場合、他言語で書かれた日本語版の記事は重複記事として削除されます。

ケース G-2: 翻訳・日本語に問題のある記事

  • ケースG-2の適用対象は、ケースG-3以外の記事とします。
  • 日本語になっている部分が、日本語版での記述として意味のあるものになっていれば存続としてください。日本語としての意味がとれないものは、十分な期間、適切な方法で告知されたにもかかわらず、他言語・翻訳についての問題が改善される見込みが示されない場合は削除の対象となります。また、改稿により問題が解消された場合でも存続で終了させてください。

ケース G-3: 機械翻訳の濫用が疑われる記事

機械翻訳の品質には問題があるため、コンテンツ翻訳を含む利用可能な機械翻訳を利用し、修正してもなお記事として品質上の問題がある場合は、以下の規定により削除の対象となります。必ず、日本語の記事として意味が通る内容に仕上げてください。

  • 削除する場合
    • 以下のような記事は、機械翻訳が翻訳のベースとされているという事実により、百科事典の記事として正確性の問題が発生する可能性がある誤訳が含まれていることが推定されるため、削除の対象となります。
      • いずれかの機械翻訳の出力結果と完全に一致する文が記事に多数残されていたり、「ですます調」の修正などの翻訳文の微修正にとどまっていたりする場合。
      • いずれかの機械翻訳をベースにしつつ人の手が加えられているが、誤訳または日本語として不自然な文章が残されている場合。
  • 存続とする場合
    • 明らかにどの機械翻訳とも一致しない場合。
    • 利用可能ないずれかの機械翻訳の出力結果と完全に一致する文が記事に多数残されているものの、翻訳元原文の表現そのものが様々に解釈される余地が乏しいとされる場合において、翻訳文が日本語として正しく、明らかな誤訳がない場合。
    • 削除依頼者および削除票を投じた利用者の中に、ベースと疑われる機械翻訳を明示する者が全くいない場合。
    • 審議中に改稿が行われ、その後問題箇所が残されていない場合。

カテゴリ1: 削除依頼の審議において削除合意されたカテゴリ

カテゴリ整理の指針に則り、カテゴリの廃止が検討され、削除することで合意されたカテゴリ。具体的な基準は下記の通り。

  • 1-1 - Wikipedia:過剰なカテゴリが示す類型の1つ以上に該当するカテゴリ。
  • 1-2 - そのカテゴリ名の範疇に属するべき妥当な項目が現に調わないカテゴリ。
  • 1-3 - カテゴリ構造の変更(移動・改名・統合・分割)により、不要となったカテゴリ。

削除審議にあたって、先にカテゴリの削除提案が提出されている場合は、削除提案の議論で提示されたすべての意見が十分に尊重されるべきですが、最終的な判断に際しては、削除依頼での審議結果のみが効力を有します。

削除提案の際と同様、公正中立な削除審議を行う上での現場保存のため、依頼提出時点でカテゴリに項目(ページやサブカテゴリなど)が含まれている場合は、カテゴリの中身を空にしたり言語間リンクを解除したりしないでください。項目の全除去は、削除審議の結果、管理者・削除者により、削除の判断が下された後に処理されます。

事前の合意に基づき、改名統合を経て不要となったカテゴリは、即時削除することも可能です(Wikipedia:即時削除の方針#カテゴリ6を参照)。

ケース Z: その他の問題がある場合

上記ケースAないしGのいずれにも該当しない場合であっても、ページまたはファイルを削除しなければ解消できない問題が存在し、当該問題を解消することが当該ページや当該ファイルの存続に優先すべきと認められるときは、ケースZとして、そのページやファイルを削除対象とすることができます。本ケースとして削除依頼をするときは、前記要件にあてはまる理由を明記してください。後述の「#削除対象にならないもの」に掲げられている問題は、原則として本ケースには該当しないものとします。

過去の版の削除

ウィキペディアが採用するウィキソフトウェア「MediaWiki」には、ページやファイルにある版のうち特定の版を削除する(版指定削除および特定版削除)機能が備えられています。したがって、ページやファイルの過去の版に著作権侵害、プライバシー侵害等の法律上の問題がある場合には、その版を削除することによって問題を解消できないかを検討してください。

版指定削除(旧名称:特定版秘匿)は、履歴の投稿者などの記録を残しつつ問題がある版の投稿内容を不可視化する機能です。記事本文の編集には問題がないものの要約欄の記述などの履歴情報に問題があるというような場合も、版指定削除による不可視化での対処が可能です。もう一つの方法として、問題の版以降のすべての版を削除する特定版削除があります。2010年5月18日に版指定削除機能が導入されるまでは特定版削除が唯一の過去版を削除する方法でした。特定版削除は版指定削除と比較して操作が複雑なこと、削除操作の過程でウィキデータの言語間リンクが破壊されてしまうこと[注 4]、ライセンスの要件を満たすために問題のない版も巻き込んで削除しなければならないケースがあること[注 5]などの問題があります。そのため、現在ではそのような問題が起こらないファイルページを除いて特定版削除は推奨されていません。過去の版の削除を依頼する際には、特別な理由がない限り版指定削除による対処を求めるようにして下さい。

なお、版指定削除は、管理者・削除者のみが実行できる処理であり、通常の削除(全削除)処理と比較すると作業量が多く、また対処者以外の管理者・削除者によるダブルチェックも必要になります(Help:管理者マニュアル 版指定削除を参照)。そのため、版指定削除が可能であっても、版指定削除の作業量に見合うだけの有用な内容を有する版が残らない場合、全削除後の適法な再投稿によって同等な記事を復元することが容易な場合などは、コミュニティの合意または管理者・削除者の裁量により、全削除が実行されることがあります。

緊急削除

緊急案件となるのはWP:DEL#B-2・プライバシーの侵害のおそれがある案件です。著作権侵害のおそれの案件及びその他の法的案件は基本的に通常依頼を提出してください。

人のプライバシー侵害が生じている場合等であって、審議を省略して緊急に削除すべきものと判断されるときは、緊急削除を依頼することができます。緊急を要するときは、Wikipedia:削除依頼#依頼の基本手順に従って削除依頼を行うことにより、削除依頼の審議ページがCategory:緊急案件に集められ、優先的に削除議論が進みます。依頼の後、削除されるに足る十分な賛成票、かつ緊急での対処を望む票が集まった場合は、ページやファイルは1週間の経過を待たずに削除されます。ただし、十分な賛成票がない場合は、直ちに対処されない場合があります。

なお、明らかなプライバシー侵害の場合や非公開での議論の必要がある場合、管理者・削除者は通常の審議を省略して削除する場合もあります。この手続きについての詳細はWikipedia:連絡先をご覧ください。

削除対象にならないもの

他のページへのリダイレクトにできるようなページ
対象を包摂する既存記事がある場合はそちらへのリダイレクト、名称が誤っている場合は{{もしかして}}か正しい名称へのリダイレクトに置き替えることを検討してください。検索エンジン、外部のウェブサイトがすでにそのページにリンクを張っている可能性がありますので、そういったリンクからやってくる人達を誘導するためです。リダイレクト先として複数の記事が考えられる場合は、記事として維持するか最適なリダイレクト先を検討してください。
記事名がよくある間違いの場合
他のページへのリダイレクトにできるようなページと同様に、リダイレクトが適当という判断がなされる場合があります。この場合、誤解を助長しないためにもリダイレクト先でよくある間違いであることの説明を行うことが推奨されています。
中立性を欠いた記事・広告や宣伝の類・個人的なエッセイ・論争になりやすい主題を扱ったもの
中立的な記事に書き換えるか、Wikipedia:修正依頼に掲載してください。誠意に基づく努力の結果であれば、それが拙い書き方で表現されたものであっても、偏った見方に基づくものであっても、他の何かの形で欠陥があると思われる場合であっても、それが「荒らし」でなければ単に文章を編集することで対処することができるかも知れません。
ページ上での単なる落書き
基本的に権利侵害などを伴わない単純な悪戯は、削除依頼でなく編集で対処してください(ただし、初版の場合は即時削除が適用されます)。
説明にも満たない記事、間違いがあるもの、読んでいて意味不明なものなど
無意味な記述を参考にしてください。即時削除の対象となるものもありますが、スタブ標識 ({{Stub}}) を挿入したり加筆依頼に掲載することもできますし、あなたの手で良質な記事秀逸な記事に仕上げたりすることも考えてみてはどうでしょう。

脚注

注釈

  1. ^ ウィキメディア・コモンズにアップロードされたファイルの削除依頼については、commons:Commons:削除依頼を参照。
  2. ^ ノンフィクション「逆転」事件を参照。
  3. ^ ウィキニュースは、GFDLCC BY-SAのデュアルライセンスと互換性のないライセンスを採用しており、当面はプロジェクト間移動の対象となりません(2005年7月23日新設)。
  4. ^ ウィキペディア上でページが削除されると、それに連動してウィキデータの言語間リンクからそのページが除去されるという仕様になっていますが、その後記事を復帰させても言語間リンクは自動では復帰されません。そのため、一度記事を全削除した後に問題のない版のみを復帰するという特定版削除の削除操作を行うと、言語間リンクがウィキデータから除去されたままになってしまい記事から言語間リンクが失われてしまうことになります。また、ウィキデータでは、ウィキペディア上でページの移動が行われると自動的に言語間リンクのリンク先を変更してくれる機能がありますが、この機能による言語間リンクの変更もウィキデータ上では1編集として履歴に残ってしまいます。そのため、記事の移動を2回行う特定版削除の操作によって、移動させて元に戻すというウィキデータとしては意味のない2編集の履歴が残ってしまう問題もあります。
  5. ^ 特定版削除による場合、後述する例外を除き、問題がある過去の版を削除するときは、その版以降のすべての版を、問題の有無にかかわらず削除しなければなりません。これは、技術的な制約ではなく、ウィキペディアが採用するライセンス上の制約に起因します。すなわち、問題がある過去の版のみを削除すると、削除された版において行われていた編集の内容が、削除後に残った記事に含まれる状態となるにもかかわらず、その編集を行った者の名称(ユーザ名)がわからない状態となり、GFDLやCC BY-SAライセンスが保護しようとしている記事作成に貢献した者の人格的利益が害されるおそれがあるからです。ただし、問題が生じた版の前版に差し戻す編集(リバート)や、過去の版に依拠しないで創作された記事の投稿(全面改稿)などの編集によってその問題が解消されているときは、問題が生じた版から、問題が解消した版の前版までの限定的な特定版削除が可能な場合があります。このようなケースでは、削除された版において行われていた編集の内容が特定版削除後の記事には残存しないため、前述のような人格的利益の侵害は生じないと考えられるからです。