Macintosh LC 500 シリーズ
Macintosh LC 500 シリーズは、 Apple Computerが設計、製造、販売したパーソナル コンピュータである。ここでは派生モデルのMacintosh Performa 500シリーズ、およびMacintosh TV[1]についても記述する。
概要
[編集]1992年、AppleのCEOであるジョン スカリーは、市場戦略を6か月以内に完成させるために、大画面と光学ドライブを内蔵した一体型Macintoshのデザインを、同社Industrial Design Group (IDg)に要求した。IDgがかつて没案としていたデザインをAppleのエンジニアリングチームが製品化した。
LC 520
[編集]
Macintosh LC 520 | |
別名 | "Hook" |
---|---|
開発元 | Apple Computer |
姉妹機種 | LC, Performa |
発売日 | 1993年6月28日 |
標準価格 | US$1,599(2023年時点の$3,373と同等) |
販売終了日 | 1994年2月2日 |
OS |
漢字Talk 7.1-Mac OS 7.6.1 With 68040 upgrade, Mac OS 8.1 |
CPU | Motorola 68030 @ 25 MHz |
メモリ | 36MBまで拡張可能 (80 ns 72-pin SIMM) |
サイズ |
Height: 17.9インチ (45 cm) Width: 13.5インチ (34 cm) Depth: 16.5インチ (42 cm) |
重量 | 40.5ポンド (18.4 kg) |
次世代ハード |
Macintosh LC 550 Macintosh LC 575 |
開発コードネーム「Mongo」。ロジック ボードはMacintosh LC IIIのチップセットが流用されているため、スペック上は大きな違いは見られない。後継機種のLC 550または575と同じ仕様にするアップグレードキットがAppleから販売されていた。
モデル
[編集]- Macintosh LC 520
- Macintosh Performa 520 : 付属品やサポートを充実させたほか、内蔵CD-ROMドライブがトレイローディング式とされた。ただし575へのアップグレードは公式には対象外である。
LC 550
[編集]
A Macintosh Performa 550 | |
別名 | "Hook 33" |
---|---|
開発元 | Apple Computer |
姉妹機種 | LC, Performa |
発売日 | 1993年10月18日 |
標準価格 | US$1,200(2023年時点の$2,531と同等) |
販売終了日 | 1995年3月23日 |
OS | 漢字Talk 7.1 - Mac OS 7.6.1 |
CPU | Motorola 68030 @ 33 MHz |
メモリ | 36MBまで拡張可能 (80 ns 72-pin SIMM) |
サイズ |
Height: 17.9インチ (45 cm) Width: 13.5インチ (34 cm) Depth: 16.5インチ (42 cm) |
重量 | 40.5ポンド (18.4 kg) |
前世代ハード | Macintosh LC 520 |
LC 520との主な違いは、MC68030 CPUが25MHzから33MHzへと向上したことである。光学ドライブはキャディを必要としないトレイローディング式とされた。ロジックボードは、基本的にMacintosh Color Classic IIで使用されているものと同じである。LC 575へのアップグレードパッケージも提供された。
モデル
[編集]- Macintosh LC 550 : 日本では未発売。
- Macintosh Performa 550
- Macintosh Performa 560 Money Edition : Performa 550にビジネスソフトを同梱。Circuit Cityの店舗および Apple からの直接注文を通じて、米国内でのみ販売された。
- Macintosh TV : Macintoshシリーズで初めてTVチューナーを標準装備とした。日本では未発売。
LC 575
[編集]
A Macintosh LC 575 | |
別名 | "Optimus" |
---|---|
開発元 | Apple Computer |
姉妹機種 | LC, Performa |
発売日 | 1994年2月1日 |
標準価格 | US$1,699(2023年時点の$3,493と同等) |
販売終了日 | 1996年4月1日 |
OS | 漢字Talk 7.1 - Mac OS 8.1 |
CPU | Motorola 68LC040 @ 33 MHz |
メモリ | 132MBまで拡張可能 (80 ns 72-pin SIMM) |
サイズ |
Height: 17.9インチ (45 cm) Width: 13.5インチ (34 cm) Depth: 16.5インチ (42 cm) |
重量 | 40.5ポンド (18.4 kg) |
前世代ハード | Macintosh LC 550 |
次世代ハード | Macintosh LC 580 |
CPUに MC68LC040 が採用された。ロジックボードにLC 475のアーキテクチャが採用されているほか、モデムカードやEthernetカードを追加するためのCommunication Slotが新たに装備された。Appleが公式に認めた搭載可能メモリは36MBであったが、後に128MBモジュールを用いた132MBでの動作が確認されている。
Macintoshプロセッサアップグレードカードという形でアップグレードパスも提供された[2]。
モデル
[編集]- Macintosh LC 575[3]
- Macintosh Performa 575
- Macintosh Performa 577
- Macintosh Performa 578
LC 580
[編集]
A Macintosh Performa 580CD | |
別名 | "Dragonkid" |
---|---|
開発元 | Apple Computer |
姉妹機種 | LC, Performa |
発売日 | 1995年4月3日 |
標準価格 | US$1,300(2023年時点の$2,599と同等) |
販売終了日 | 1996年5月1日 |
OS | 漢字Talk 7.1.2P - 7.5.1, 7.5.3 to Mac OS 8.1 |
CPU | Motorola 68LC040 @ 33 MHz |
メモリ | 8 MB, expandable to 52 MB (80 ns 72-pin SIMM) |
サイズ |
Height: 17.9インチ (45 cm) Width: 13.5インチ (34 cm) Depth: 16.5インチ (42 cm) |
重量 | 40.5ポンド (18.4 kg) |
前世代ハード | Macintosh LC 575 |
次世代ハード | Power Macintosh 5200 |
CPUは引き続き68LC040が採用されたが、ロジックボードは大型化されPerforma630互換のものとなった。630同様、IDEインターフェースを装備したことで安価なIDEハードディスクが採用されたほか、630用のビデオキャプチャカードに対応した。ただし630と完全に同じロジックボードでもなく、SIMMスロットが2スロットへと増やされている。
ディスプレイはLC 575で採用されていたトリニトロンディスプレイに代わり、安価なシャドウ マスクスクリーンとされた。
モデル
[編集]- Macintosh LC 580[4] : 米国では教育市場でのみ販売。
- Macintosh Performa 588CD
- Macintosh Performa 580CD
脚注
[編集]- ^ “Macintosh TV: Technical Specifications (日本)”. support.apple.com. 2023年5月31日閲覧。
- ^ “Macintoshプロセッサアップグレードカード”. web.archive.org (1998年1月19日). 2023年5月31日閲覧。
- ^ “Macintosh LC 575: Technical Specifications (日本)”. support.apple.com. 2023年5月31日閲覧。
- ^ “Macintosh LC 580: Technical Specifications (日本)”. support.apple.com. 2023年5月31日閲覧。