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利用者:Kiyoweap/sandbox

民話

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「山のこびと」の位置づけや分類だが、それは"ドイツ神話学派"によれば"ツヴェルク(ドワーフ)伝説"の一例にすぎない[注 1][1][注 2]。しかし、鉱山労働者に伝わる伝承が古代神話(ペイガニズム)に発するという前提を否定し、中世のカトリック教義の世界に発するとする学派がおり、その先鋒にたったのがイーナ=マリーア・グレヴェルス(1962年)である[3]。そしてグレヴェルスの論にしたがえば、アルプス地方のツヴェルク民話と、鉱夫に語られる伝説は、全く別物の伝承世界のものということになる[4]

上で説明したとおり、「鉱山の魔」には「山の精霊」「山霊」(Berggeist)、「山のこびと」など表現・呼称のブレがある。よってグレヴェルスとハイルフルトドイツ語版との共編による『中欧ドイツ語圏の伝説伝承における鉱業と鉱夫』(1967年)では、「山霊」として扱っており[5]


カール・ミュレンホフドイツ語版の伝説集『シュレースヴィヒ、ホルシュタイン、ラウエンブルク諸公領の伝説、メルヒェン、歌謡』第3巻の構成では、第430– 452番はいちおう「家のコーボルト」の部になっているが、うち 第443番「ランツァウ伯の幸運」、第444番「ヨシアス・ランツァウの守り刀」のヨシアス・フォン・ランツァウドイツ語版にまつわる二編では、「山のこびと」(Bergmännlein/-männchen)やその女性版(Bergfräuchen)が登場する[6]


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  1. ^ 馬場 (2019)の論文でも、大筋では「山のこびと」をツヴェルクの民話にとらえるが、民話の蒐集者によっては分類が異なることも解説される(後述)。
  2. ^ 馬場 (2019), pp. 101–102引き吉田孝夫 (2008) 185頁
  3. ^ 馬場 (2019), p. 102引き吉田孝夫 (2008) 179–181頁
  4. ^ 馬場 (2019), p. 108.
  5. ^ 馬場 (2019), p. 102.
  6. ^ 馬場 (2019), pp. 125–126.