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小穴喜一
[編集]小穴喜一(おあなきいち 1881年(明治14年) - 1952年(昭和27年)は、日本の弁護士。書家。
来歴・人物
[編集]1881年(明治14年)安曇野市三郷温(旧温村楡)に生まれた。若くして森山儀文治の書生となり、上京して、明治法律学校に学び、明治38年判事検事登用試験に合格。司法官試補の修習を終え退官して松本に戻り、森山方で事務所を開いた。後森山儀文治の長女みどりと結婚して、南土井尻に移り、昭和の初めに新田町の清水邸(旧田町小学校前。現在の北深志1丁目)を買い取ってここに移転した[1]。明治40年築とされる小穴喜一の自宅兼事務所建物は同所に現存している。
書道に造詣が深いことで知られ、1914年(大正3年)、井口良一、青沼尚、小里頼永、石川源司、志賀正人、三村寿八郎、牧伊三郎、藤岡亀三郎、武野光江ら20余名の同志と文硯会を興し[2]、松本平の書道界に寄与した。山口蒼輪にも書を教えた[3]。
昭和24年弁護士法が改正されて長野県弁護士会が設立されて初代の会長に選ばれた[1]。
晩年、松本図書協会(松筑図書館協会の前身)の理事として図書館活動にも参画した。1952年(昭和27年)没。享年71歳であった。名古屋大学教授の小穴進也は長男。
小穴文庫
[編集]松本市中央図書館所蔵の小穴喜一の蔵書。1954年(昭和29年) 小穴喜一未亡人小穴みどりが寄贈、285点の法帖を中心とした書道関係資料で、『万葉集』『古今和歌集』などの古写本の複製などを含む。
- ^ a b 『長野県弁護士会戦後五十年物語 上』長野県弁護士会、36,37頁。
- ^ 『高山絵紀行』上条武、1984年6月1日、161,162頁。
- ^ “山口 蒼輪|安曇野ゆかりの先人たち - 安曇野市公式ホームページ”. www.city.azumino.nagano.jp. 2021年7月3日閲覧。