利用者:219.106の者/翻訳途中/ブラジル海軍銃兵
海軍銃兵隊[1]または海兵隊(ポルトガル語:Corpo de Fuzileiros Navais、略称:CFN)は、ブラジル海軍内に設けられた海兵隊組織で、沿岸防備、特殊作戦および戦力投射を目的に運用されている。
海軍銃兵隊はブラジル各地に所在し、多くの沿岸部のみならずアマゾン川、パンタナル地域など内陸地域にも展開しており、平時にあっては社会開発・民生活動を通じて海軍管区内の貧困層への援助にも従事している。また、アルジェリア、パラグアイ、ハイチおよびボリビアに置かれる在外大使館の警備にもあたっている。ブラジル海軍銃兵はブラジルの歴史上のすべての紛争に関与している。
海軍銃兵隊はモットーはラテン語で「我らはここにあり(ADSUMUS)」である。また、海軍の一部ではあるが銃兵隊ではいくつかの異なる制服が採用されている。
歴史
[編集]ブラジル海軍銃兵隊の起源は1808年、ナポレオン戦争により本国ポルトガルからポルトガル領ブラジル植民地に亡命・遷都してきたマリア1世とその息子の摂政ジョアン6世に付き従い再編成された王立海軍旅団(pt:Brigada Real da Marinha)にあるとされる。同旅団はポルトガル本国にて1797年8月28日に海軍省直属の砲兵、艦艇警備、上陸戦を担任する部隊として創設されている。
ポルトガル侵略の報復として摂政ドン・ジョアンはフランス領ギアナの中心地カイエンヌへの侵攻を命じ、1809年1月12日にポルトガル陸軍が攻め込み、2日後の14日にポルトガル王旗が翻り、21発の礼砲が射たれた。
その後、部隊は様々な戦役に参加している。1816年のアルティーガス戦争(pt:Guerra contra Artigas)では水兵銃手(Fuzileiros-Marinheiros)と呼称される。1822年から1823年までのブラジル独立戦争時は海軍砲兵大隊(Batalhão de Artilharia da Marinha)と呼称されていた。1825年から1828年8月まではアルゼンチン・ブラジル戦争に、1835年から1845年のファラーポス戦争でジョン・パスコ・グレンフェル(pt:John Pascoe Grenfell)により統合され、1851年のオリベ・ロサス戦争(pt:Guerra do Prata)、1864年から1870年までの三国同盟戦争では海軍大隊(Batalhão Naval)と呼称され、この戦争後半のリアシュエロの水上戦(pt:Batalha Naval do Riachuelo)でのウマイタの突破(pt:Passagem de Humaitá)で活躍している。
1889年のブラジル合衆国樹立の時には海軍大隊はデオドロの部隊と共に陸軍本部の前で編成される。
1895年2月15日に成立した法律1698号に基づき海軍大隊に代わって海軍歩兵隊(Corpo de Infantaria da Marinha)が編成される。1924年12月24日の政令16.171号により海軍歩兵隊は海軍連隊と呼称される。1932年以降、海軍砲兵隊、リオデジャネイロ海軍砲兵大隊、海軍大隊、海軍歩兵隊など複数の部隊が集約され海軍銃兵隊(Corpo de Fuzileiros Navais)となる。
第二次世界大戦中、基地を敵潜水艦からの防備するためトリンダーデ島に海軍銃兵分遣隊が配置され、地区中隊が海岸に沿って編成・配置された。これは後に海軍銃兵群に改編される。また、水陸両用戦闘員はブラジル海軍の主要艦艇に乗り込んでいた。
1950年代、海軍作戦のために必要な地上作戦とその運用に対応するため上陸戦力として再編成される。
近年は国際連合主体による人道支援活動の機会が増えており、エルサルバドル、ボスニア、ホンジュラス、モザンビーク、ルワンダ、アンゴラ、ペルー、エクアドル、東チモールおよびハイチ(国際連合ハイチ安定化ミッション)に派遣され活動している。
編制
[編集]- 艦隊銃兵部隊(FFE) 在リオデジャネイロ、ドゥケ・デ・カシアス
- 水陸両用師団(DivAnf) 在サンパウロ、ゴヴェルナドール島
- 指揮統制大隊(BCC)
- 第1海軍銃兵大隊「リアシュエロ(Riachuelo)」
- 第2海軍銃兵大隊「ウマイタ(Humaita)」
- 第3海軍銃兵大隊「パイサンドゥ(Paissandu)」
- 海軍銃兵砲兵大隊(BAFN)
- 海軍銃兵機甲大隊(BB)
- 航空管制・防空大隊(BCADA)
- ゴヴェルナドール島海軍銃兵基地(BFNIG)
- 増強部隊(TrRef) 在リオデジャネイロ、フロレス島
- 水陸両用車大隊(BAV)
- 海軍銃兵工兵大隊(BEFN)
- 海軍銃兵後方支援大隊(BLFN)
- 揚陸支援中隊(CAD)
- 憲兵中隊(CP)
- フロレス島海軍銃兵基地(BFNIF)
- 揚陸部隊司令部(ComTrDbq) 在リオデジャネイロ、ドゥケ・デ・カシアス。 - 艦隊銃兵部隊の指揮統制を管理し地方部隊に装甲車両を提供する。
- リオ・メリティ海軍銃兵基地(BFNRM) 在リオデジャネイロ、ドゥケ・デ・カシアス
- 特殊作戦大隊「トネレロ(Tonelero)」(COMANF、水陸両用コマンドー)
- 水陸両用師団(DivAnf) 在サンパウロ、ゴヴェルナドール島
- 海軍銃兵群(GptFN) - 海軍管区隷下にあり、管内の海軍施設の警備と水陸両用師団の支援を行う。
装備
[編集]車両
[編集]- SK105キュラシェーア軽戦車 × 17輌
- AAV7A1水陸両用強襲車 × 26輌
- M113A1装甲兵員輸送車 × 29輌
- ピラーニャIII装輪装甲車 × 30輌
- Bv 206 装軌装甲車 × 1輌
- アグラレ・マルーア汎用4輪駆動車(pt:Agrale Marruá) × 29台
- ランドローバー・ディフェンダー汎用4輪駆動車
- トヨタ・バンデランテ汎用4輪駆動車
- ウニモグ汎用トラック × 228台
- メルセデス・ベンツ 1720トラック
- メルセデス・ベンツ LAK1418トラック
- ボルボ・NLトラック
火砲
[編集]- アストロス II MLRS(en:Astros II MLRS)
- M114A1 155mm榴弾砲 × 6門
- L118 105mm榴弾砲 × 18門
- K-6A3 120mm迫撃砲
- M29 81mm 迫撃砲
- ブラント60mmLRガンモーター
- ボフォース 40mm機関砲 × 6門
小火器
[編集]- タウルス PT92拳銃
- M16小銃
- M4小銃
- FN MAG汎用機関銃
- ミニミ軽機関銃
- パーカー・ヘイル M85狙撃銃
- AT4携行対戦車弾
- ALAC 携行対戦車弾
- BILL 対戦車誘導武器 × 60基
- MSS-1.2 対戦車ミサイル
- MANPADS 携行地対空ミサイル
航空機
[編集]- カルカラ 無人航空機(en:Carcara UAV)
脚注
[編集]- ^ 日本語の海兵隊や英語のMarineと対になっているpt:Infantaria de marinhaと異なる。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]
- pt:Corpo de Fuzileiros Navais 11h53min de 5 de fevereiro de 2012 版* en:Brazilian Marine Corps 12:19, 10 February 2012 版の抜粋訳