利用者:219.106の者/翻訳途中/チリ海軍歩兵
海軍歩兵隊または海兵隊(スペイン語:Cuerpo de Infantería de Marina、略称:CIM、かつて一般非公式にはcosacosと呼称されていた)は、チリ海軍内に設けられた海兵隊組織で、沿岸防備、特殊作戦および戦力投射を目的に運用されている。
チリ海軍歩兵隊は1816年6月16日に創設され、現在は約4,200人規模を有している。
歴史
[編集]チリ海軍歩兵隊の起源は、ブリガンティン「アギラ(Águila)」に銃兵25人を乗船させたことから始まり、それ以降のチリ海軍軍艦の行動に付き従った。この手法はベルナルド・オイギンス署名の最高令によって進められた。
最高令では次のように機能を指定され「この兵士らは船上から小銃を撃ち、乗船時の大砲と銃剣および上陸の管理」を担当するとされた。この兵士達は戦闘中も操船作業に従事する水兵達に代わって、適材適所な戦闘配置を割り振られ水兵を補完する存在とされた。
蒸気船時代に突入すると海戦場での銃撃戦は生起しにくくなり、代わりに遠距離戦を担う大砲の重要性が増していった。このため砲手と海軍歩兵の役割は海軍砲兵大隊に集約される。1886年、海軍砲兵大隊は要塞守備隊や寄港中の軍艦の警備を担当しなければならなくなった。このような状態でありながら、その後の南米太平洋戦争ではすべての海軍戦闘に参加し見事な勇気と積極性を示している。この戦争で、チリにとり初めての近代的水陸両用強襲を経験することになる。1879年11月2日に9,000人の将兵がピサグア(es:Pisagua)に上陸し、海軍の火力支援の下で速戦の結果わずか4時間で同地を強襲し、ペルー軍は当初頑強な抵抗を示したが敗北した。
1887年からは沿岸砲兵として機能することになる。具体的な部隊の組織規則の更新は先送りされ、1938年に沿岸防備と定義される。
1964年に部隊は完全に集約・再編成され、海軍歩兵隊に改称する。これにより本格的な水陸両用戦機能を保持し現代的海軍作戦に寄与できるようになる。これ以外にも海軍内の秩序維持や保安、海軍基地施設の警備、辺境地域の維持および監視の任務も負っている。
2004年からは1個中隊規模で国際連合ハイチ安定化ミッションに派遣されている。
編制
[編集]各海軍管区内に分遣隊が配置され、それぞれ特性を持った編制となっている。分遣隊の称号には19世紀に活躍した海軍士官に因んだ名称があてられている。これ以外にも海軍装司令官の警護や国防省施設の保安にあたる海軍歩兵部隊があり、コマンダンテ・ハイメ・チャールズ学校では海軍将兵に海軍歩兵の専門技能を付与する教育に当たっている。この学校はビニャ・デル・マールのラス・サリナスにあるベルガラ要塞にあり、組織上は海軍歩兵に依存せず、海軍教育系統に属する。2006年まで第51海軍歩兵コマンドー群が存在していたが、その年に艦隊の特殊作戦部隊として再編成され戦術潜水兵コマンドーに改称されている。
他には軍楽隊も有しており、アルトゥロ・プラット海軍学校軍楽隊、アレハンドロ・ナヴァレッテ・チステルナ水兵学校軍楽隊、海軍工科大学校軍楽隊、第1から第5までの海軍管区にも軍楽隊が設けられ、軍艦「エスメラルダ」の軍楽隊にも教育を施している。これらの軍楽隊は艦隊軍楽隊の指揮下に置かれている。海軍歩兵隊は海軍総司令官の指揮下にある。
- 第1海軍歩兵分遣隊「リンチ」(第4海軍管区、本部:イキケ)、砲兵とミサイルシステムを運用し管区内で沿岸防備に任じている。
- 第2海軍歩兵分遣隊「ミラー」(第1海軍管区、本部:バルパライソ)、水陸両用戦と戦力投射に特化し、チリ全国に機動展開できる。
- 第3海軍歩兵分遣隊「アルデア」(第2海軍管区、本部:タルカワノ)、海軍基礎訓練センターとして機能し、士官候補生、志願兵および徴集兵に基礎訓練を施す。
- 第4海軍歩兵分遣隊「コクラン」(第3海軍管区、本部:プンタアレナス)、アルゼンチンとの国境に近く第1海軍歩兵分遣隊を同じく沿岸防備のほかに、水陸両用戦や監視任務に特化している。
- 戦術潜水兵コマンドー(艦隊直轄の特殊作戦部隊)
装備
[編集]車両・火砲
[編集]- ハンヴィー × 20台
- スコーピオン装甲偵察車 × 29輌
- Bv 206装軌装甲車 × 40輌
- パナール PVP 装輪装甲車 × 15台
- 起亜 KM 25 トラック
- 起亜 KM 420 SUV
- 起亜 KM 450 ピックアップトラック
- 起亜 KM 421 救急車
- ソルタム M-71 155mm榴弾砲 × 29門
- KH-178 105mm榴弾砲 × 16門
- M252 81mm 迫撃砲
- エグゾセ対艦ミサイル・システム × 4セット
- ブローパイプ携行式地対空ミサイル
- ボフォース 40mm機関砲
- エリコンFF 20 mm 機関砲
2010年1月チリ政府はストライカー装甲車の購入を検討していた[1]
舟艇
[編集]水陸両用戦に供される艦艇。
- サルヘント・アルデア(LSHD Sargento Aldea)
- チャカブコ(LST Chacabuco)
- ランカグア(LST Rancagua)
水陸両用戦での800人規模の第一波用に供される強襲揚陸艦。
- アキレス(AP Aquiles)
海軍歩兵を支援する2艘のはしけ。
- エリクラ(LSM Elicura)
- オロンペロ(LSM Orompello)
小火器
[編集]- H&K HK33小銃
- M16小銃
- M4カービン小銃
- H&K MP5短機関銃
- FN P90短機関銃
- FAMAE SAF短機関銃
- CIS ウルティマックス100軽機関銃
- ラインメタルMG3軽機関銃
- M60機関銃
- バレットM82A1対物狙撃銃
- AT4携行対戦車弾
- M72 LAW対戦車ロケット弾
- Mk19 自動擲弾銃
- ダネルMGL擲弾銃
- ブローニングM2重機関銃
脚注
[編集]関連項目
[編集]外部リンク
[編集]
- es:Cuerpo de Infantería de Marina (Chile) 05:19 17 ene 2012 版
- en:Chilean Marine Corps 12:52, 14 January 2012 版の訳