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利用者:紅い目の女の子/翻訳の際に履歴不継承してしまったら

Wikipediaにおける記事立項・加筆のアプローチは様々です。文献調査を行い新規立項・加筆を行う、記事を読んでいて気になった記述にちょっとした補足を加えたり適切な出典を追加したりする、どれも立派な編集行為です。こうしたアプローチの主要なもののひとつに、他言語版の記事を日本語に翻訳するという方法があります。他言語版からの翻訳は、既にベースとなる文章や調査の結果である出典・先行議論などが存在しているため、執筆にあたって取り組みやすい編集活動の一つといえます[注釈 1]。一方でその手軽さとは裏腹に、様々な面で他の編集活動に比べても注意を要する場面があります。その一つが投稿時の「手続き」で、翻訳作業は他の編集行為よりも注意すべき点があります。それは、翻訳記事を投稿する際の要約欄への記入です。

本私論では、以下の内容について解説します。

  1. 要約欄への記入はなぜ必要か
  2. 要約欄への記入内容に不備があった場合にどのように対応すべきか
    1. 実際の対応事例の紹介
  3. その他、翻訳時の履歴継承に関して想定される特殊事例への対応

誤っている点があると思われましたら、お手数ですが、このページのノート、もしくは私の会話ページまでお知らせください。

本私論の位置づけ

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本私論の執筆理由

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これらの内容は、部分的には既存の方針やガイドライン、ヘルプのどこかで解説されていますが、まとまった形で記載された文書が(私の知る限りでは)見当たりません。特に、Wikipedia:翻訳のガイドライン#要約欄への記入忘れ・誤記入は、よく起こる事例における理想的な対応が記載されておらず、よくWikipedia:井戸端Wikipedia:利用案内で質問されているのを見かけます。気づいた際には個別事例に対して回答をしているのですが、似たような事例が多かったり、その対応が必要となる根拠でもある根本的な履歴継承の考え方について、毎度同じことを記載していると感じることもあり、包括的にまとめた文書の必要性を認識したことが、本文書を執筆しようと考えたきっかけです。

本私論の目的

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本私論は、「翻訳時の履歴継承」にターゲットを絞り、履歴継承に関する各種方針・ガイドラインへの理解を通じて、よくある履歴継承不備に対する疑問や対応について、情報を提供します。 また、実際の事例の蓄積を継続的に行うことにより、レアケースへの対応を整理することも長期的な目標とします。

要約欄への記入はなぜ必要か

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翻訳時に必要な記入事項のおさらい

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他言語版から記事を翻訳し、日本語版に移入するには、投稿時の要約欄に適切な内容を記入する必要があります。 何を記入するべきか、については、翻訳のガイドラインに示されています。 ガイドラインでは3種類の書式が例示されていますが、重要なことは、以下の2つの共通点です。

  1. 翻訳元の記事に対する、何らかのリンクが付与されていること
  2. 要約欄の情報を適切に解釈することで、記事のどの版から翻訳したかが一意にわかること

翻訳元の記事に対するリンクが必要な理由

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上述したように、翻訳を投稿する際の要約欄には、翻訳元の記事に対するリンクを記載することが求められます。

では、なぜリンクが必要なのでしょうか。 例えば翻訳元の版指定については、固定リンクを使うことで翻訳元の版へのリンクを示すことができます[1]が、一方でわざわざリンクせずとも、翻訳元の版が投稿された日時を記載[2]したり、oldidを記載する[3]だけでも許容されています。 同様に記事についてもリンクではなく、記事名を単に記載すれば、十分なのではないでしょうか?

実際には、記事へのリンクは必須とされており、記事名だけでリンクがないと、不適切な対応となってしまいます。 この理由は、Wikipediaに投稿される文書が、CC BY-SA 3.0というライセンスとGFDLというライセンスで提供されているためです。

これらの2つのライセンスは、いずれも再利用・改変する際には、帰属表示を付与することが求められています。 翻訳も一つの再利用・改変である以上、当然翻訳の際には適切な帰属表示が必要となるのです。 Wikipediaにおいて、この2つのライセンスを満たすために必要な帰属表示の仕方は、リンク先の節の末尾に示されています。

その方法の一つが、翻訳元の記事に対するハイパーリンクを要約欄に記載することです。ハイパーリンクを経由することで、翻訳元の記事の変更履歴にアクセスすることができるため、結果として翻訳元の初版の立項から、翻訳先に至るまで、現在の記事に至った変更履歴を全て追跡できるというわけです[注釈 2]。 なお、履歴継承は要約欄でなされるよう、定められています[4]

以上のように、翻訳の際に翻訳元記事へのハイパーリンクを付与することは、ライセンス上の要件であるため必須です。適切に翻訳元の記事が一意に指定できるようなテキストを要約欄に記載していたとしても、それがハイパーリンクになっていない限りは、ライセンス上適切な履歴継承がなされていない、と判断されるのです。また、このハイパーリンクを付与する目的が、翻訳元の記事の変更履歴にアクセスできるようにするためであることも、重要なポイントです。

まとめ

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  • Wikipediaでは、CC BY-SA 3.0、GFDLという2つのライセンスに則っており、いずれも再利用・改変の際には帰属表示が必要
  • Wikipediaでライセンス要件を満たすための帰属表示をする際には、要約欄でハイパーリンクを記載することが必要
  • 要約欄に翻訳元のハイパーリンクを付与することで、翻訳先の変更履歴から翻訳元の変更履歴にリンクをたどるだけでアクセスできる

翻訳元の記事に対する版指定が必要な理由

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翻訳のガイドラインでは、要約欄で翻訳元記事へのハイパーリンクを付与することに加えて、翻訳の際の版を指定することを求めています。 なぜ、翻訳元の版が必要なのでしょうか。

先の節でも述べた通り、翻訳元自体を指定するのには翻訳元へのハイパーリンクが必須であったのに対し、翻訳元のを指定する方法としては、版を指す固定リンクの他、oldidや投稿時刻を示すだけでもかまいません。この違いは、いったい何なのでしょうか。

その答えとしては、語弊を恐れずに言うと、実は翻訳元の版指定は必須ではない、ということになります。 (本当に語弊があるので念のため注記しますが、書かなくてもよいという意味ではありません。ぜひ書いてください。)

翻訳元の版を指定する理由は、翻訳のガイドラインの冒頭に記載してあります。

あなた以外の誰かが、翻訳元の変更に気がついて変更分を追加翻訳しようとした時に、あなたの訳が一体どの版からの翻訳か容易にわかること — Wikipedia:翻訳のガイドライン#翻訳記事の投稿の手続きより

翻訳の際には基本的に、ある特定の版の記述を見て、日本語に翻訳するでしょう。一方でWikipediaというプロジェクトでは、日々不特定多数の利用者によって、内容がアップデートされていきます。これは、翻訳元に利用した他言語版の記事も例外ではありません。翻訳の際にはその時点での最新版から翻訳したとしても、時間の経過によって翻訳元の記事も更新されていきます。 また、場合によっては翻訳作業に時間がかかり、翻訳記事を投稿した時点で、実は翻訳元でも相当内容が更新されていた、ということも起こりえます。このような場合には、日本語版での投稿日時から翻訳元の版を推定することができません。そのため、翻訳記事を投稿する際には、翻訳元の版を確実に知っている投稿者自身によって、版を指定することが求められるのです。 翻訳元の版を他人が推定するのは非常に骨が折れる作業ですし、場合によっては翻訳元が特定できない=現状の記事のどの部分が信頼できるのかわからない、と見なされ、記事全体を他の利用者によって上書きされ、せっかくの翻訳の貢献がなかったことになってしまう場合もあります。翻訳元を一つ指定するだけで、他の利用者の方にも無駄な手間がかからずに済むのです。

一方で、既に述べたように翻訳元の版指定はあくまでも編集の利便性を担保するためのものであり、翻訳元記事へのハイパーリンクとは異なり、ライセンス要件上必須のものではありません[5][注釈 3]。 したがって、ライセンス要件さえ満たすことができていれば、版指定を忘れてしまっても削除などの対応が必要になることはありません。版指定を忘れた場合の対応は、こちらの「翻訳投稿の際、要約欄に翻訳元記事へのリンクは書いたが、版指定を忘れた場合」を参考にしてください。

まとめ

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  • 翻訳の際に翻訳元の版を指定するのは、のちの編集の利便性を確保するため。
  • ライセンス要件上の要請など厳格なものが求められているわけではないので、版が分かるなら書き方はある程度自由。


事例での確認

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基本的な事例 翻訳記事の立項

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他言語版からの翻訳を行う場合、まだ日本語版にない記事を翻訳によって新たに作成することが多いでしょう。 この節では、翻訳によって新規立項する際に起こり得る事例を確認しながら、それぞれの対処を確認します。

他言語版からの翻訳記事を立項する際に、初版の要約欄に何も記入しなかった場合

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上述したように、翻訳を行う際には要約欄で適切な履歴継承を行う必要があります。当然、要約欄が未記入=履歴継承がなされていない、ということですから、対応が必要です。 ここで重要なのが、「初版である」という点です。初版であるということは、その時点ではその記事の投稿者が自分一人しかいません。この場合には、即時削除の全般8を適用することが可能です。即時削除の方針の全般8は、有益な加筆をした利用者が唯一の場合で、なおかつその唯一の利用者が削除を希望した場合に適用可能な即時削除の根拠です。記事に {{即時削除|全般8}} を張り付けましょう。この際、手元のメモ帳などに、記事のコピーをとっておくのをお忘れなく[注釈 4]。 管理者や削除者の方に即時削除の対応をいただけたら、改めて記事を再投稿しましょう。今度は履歴継承を忘れないよう、気を付けてください。

他言語版からの翻訳記事を立項する際、初版の要約欄に記入したものの、翻訳元記事へのリンクをつけ忘れた場合

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要約欄: :en:object detection の 2022年1月20日 (木) 15:00 版からの翻訳

上記のように、言語間リンクを要約欄で付与し忘れた場合です。これも上述した通り、要約欄で言語間リンクを付与することはライセンス上の要請ですから、対応が必要です。 この場合も、「初版である」ことが重要です。初版であれば即時削除の全般8が適用できますから、この場合にも{{即時削除|全般8}}を貼り付け、削除後に再投稿しましょう。

他言語版からの翻訳記事を立項する際、初版の要約欄に記入したものの版指定を忘れた場合

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2022-05-12 13:30 要約欄: en:object detection からの翻訳

このように、翻訳元記事の言語版や記事名、言語間リンクは適切に記載しているが、翻訳元の版がわからない場合です。この場合には、ライセンス上の履歴継承自体は適切にできています。しかし、他の方が編集されることなども考慮すると、翻訳元の版が分かるようにしておく方が望ましいでしょう。 具体的には、該当記事に対して空編集や本文に適当なコメントを増やすなど、記事の見た目や内容に影響を及ぼさない編集をします。その上で、編集を保存する際の要約欄で、改めて最初にすべきだった履歴継承を改めて行います。以下のように書けばよいでしょう。

2022-05-12 13:35 要約欄: 2022-05-12 13:30の版は en:object detection の 2022年1月20日 (木) 15:00 版からの翻訳

気を付けるべき点は、どの編集に対する追加情報なのかを明らかにしておく点です。上記の要約欄でいえば、「2022-05-12 13:30の版は」の部分を記載している部分です。今後様々な編集が積み重なれば積み重なるほど、どの要約欄について履歴継承を改めて実施したのか、わかりにくくなります。予め要約欄で分かるようにしておけば、のちの混乱を避けられます。

上述した通り、版指定はライセンス上必須ではないので、削除依頼は不要です。

他言語版からの翻訳記事を立項する際、初版の要約欄に記入したものの版指定を間違えた場合

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本当は2022年1月21日 15:00版からの翻訳だったのに

要約欄: en:object detection の 2022年1月20日 (木) 15:00 版からの翻訳

と要約欄に記載してしまった、といった場合[注釈 5]です。 この場合も版指定だけの間違いですので、#他言語版からの翻訳記事を立項する際、初版の要約欄に記入したものの版指定を忘れた場合と同じ対応でかまいません。

他言語版からの翻訳記事を立項する際、初版の要約欄で履歴継承ができておらず、その後自分だけが追加の編集をした場合

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#他言語版からの翻訳記事を立項する際に、初版の要約欄に何も記入しなかった場合#他言語版からの翻訳記事を立項する際、初版の要約欄に記入したものの、翻訳元記事へのリンクをつけ忘れた場合のような事例で、初版投稿直後には気づかず、後から気づいた場合です。ここで重要なのは「自分だけが」編集をしているという点です。 即時削除の全般8の要件は、「ページの履歴にその投稿者の投稿しかない」ことですから、自分しか編集をしていない場合は、初版以降他の編集をしていたとしても、やはり即時削除の全般8が適用可能です。{{即時削除|全般8}}を貼り付け、削除後に再投稿しましょう。

他言語版からの翻訳記事を立項する際、初版の要約欄で履歴継承ができておらず、その後他の利用者の編集もある場合

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先ほどと異なり、初版投稿後他の利用者の編集もなされている場合です。この場合は、他の利用者の編集内容によって、対応が変わります。

① 他の利用者の編集が、カテゴリの追加削除や単なる誤字訂正など、些末な編集の場合

この場合は、他の利用者の編集があったとしても、即時削除の全般8が適用可能です。{{即時削除|全般8}}を貼り付け、削除後に再投稿しましょう。

② 記事内容の追加・削除、加筆などが他の利用者によってなされている場合

この場合には、他の利用者の編集がないことを条件としている即時削除全般8が適用できません。選択肢は2つあります。
②-a 該当する他の利用者の方の了承を得て、即時削除全般8を適用する
即時削除全般8について制約がかけられているのは、Wikipedia:記事の所有権などに基づき、初版投稿者に必要以上の権利を持たせないためであると考えられます。もし、他の利用者の編集がない場合、という条件がないと、初版投稿者のさじ加減一つで記事を削除できてしまうからです。一方で裏を返せば、その他の利用者も初版投稿者の削除意思に同意するのであれば、削除を阻害する理由がなくなります。編集を行った他の利用者の方が活発な方ですぐに返事がもらえそう、といった状況であれば、即時削除を適用するために会話ページで問いかけるのもありです。同意がいただけるのであれば、{{即時削除|全般8}}を添付しましょう。この際、要約欄に、他の利用者の方へ問い合わせを行った際の差分などを記載しておくと、スムーズに削除が進むでしょう[注釈 6]。例えば以下のように要約欄に記載すると分かり易いと考えられます。
要約欄: 初版で翻訳時の履歴継承不備があったため、即時削除全般8の適用を依頼します。なお、この記事を編集している〇〇さんには特別:差分/xxxxxxxxxにて、即時削除の同意を頂きました。
②-b 要約欄で履歴補遺を行い、版指定削除依頼を提出する
即時削除を適用できない場合、通常の削除依頼を行うしかありません。この際、版指定削除と呼ばれる削除方法を依頼します。これは記事全体を削除するのではなく、履歴のうち一部の版だけを削除するというものです。今回の翻訳時の履歴継承の不備でいうと、一度正しい履歴継承をすることができれば、それ以降の版には問題がありません。削除するのは、正しい履歴継承をするまでの版だけでよいわけです。
具体的には、以下の手順を踏みます。
  1. 履歴継承を誤っていた記事に対して空編集などを行い、その際の要約欄に正しい履歴継承の内容を記載する[注釈 7]
  2. Wikipedia:削除依頼#依頼の基本手順に従い、削除依頼を提出する
  • 履歴継承不備は、ライセンス違反、すなわち削除の方針のケースB-1に該当します。但し、本質的には要約欄に適切な内容が記載されていなかったことが問題ですから、削除依頼の際、本文を白紙化したりする必要はありません。
  • 履歴継承不備の場合は、版指定削除依頼をすることになります。版指定削除依頼では、どの版からどの版を削除する必要があるのかを示す必要があります。履歴継承不備の場合は、最初に履歴継承を間違えた版から、正しい履歴継承を行う一つ前の版[注釈 8]を指定します。

このように、版指定削除は依頼するだけでも作業が多く、難しいです。また、版指定削除に対処する側も、記事全体を削除するのとは異なり、問題がある版だけを削除する必要があるため、負担が大きいです。可能な限り、即時削除の全般8で対応することが望ましいといえます。

コンテンツ翻訳を利用した場合

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コンテンツ翻訳を使用する場合は、2022年5月現在、コンテンツ翻訳の機能として要約欄を自動で記載するものが存在します。この自動で生成される要約欄には、翻訳元記事の言語版、翻訳元記事の記事名、翻訳元記事の版を特定する固定リンクが含まれているため、これまで説明してきた要約欄に記載すべき内容が全て揃っています。そのため、コンテンツ翻訳を使用する場合は、要約欄の記載内容について気にする必要はありません。

但し、コンテンツ翻訳には以下のような課題もあります[注釈 9]ので、適切な使い方を心がける必要があります。

  • コンテンツ翻訳の機能として、多言語版の文章の機械翻訳を生成するものがあります。これは機械翻訳結果を参考に翻訳文を作る支援をするものですが、時折、機械翻訳をほとんど修正することなく「翻訳」として立項されている記事を見かけます。機械翻訳は精度がまだ低く、適切な修正なしには正確たりえません[6]。あくまでも機械翻訳を生成する機能は、参考にするためのものでしかないことを忘れないようにしましょう。
  • コンテンツ翻訳の制限により、一部のテンプレートや表現がうまく反映されないことがあります。記事投稿後は、必ず記事を見直し、意図した表示になっているか確認するようにしましょう。
  • 日本語版と他言語版では、対応するテンプレートやカテゴリが存在しなかったり、あるいは対応するテンプレートが存在しても特定の引数が存在しない・違う引数名になっている、といったことが起こります。この結果として、表示が崩れたり、適切な情報が表示されない場合があります。これらの修正もコンテンツ翻訳で行うには限界があります。記事投稿後の確認を怠らないでください。

上記のように、コンテンツ翻訳のみで記事の体裁も含めて完成させるのは、非常に難しいです。そのためコンテンツ翻訳を利用する人の中には、コンテンツ翻訳を利用して書いた記事を一旦自身の利用者ページのサブページに投稿し、手直しをした上で、最終的に完成した記事を改めて投稿する、という手順をとる方もいます。 この手順だと、未完成の状態の記事を晒さずに済みますが、履歴継承という観点では複雑になります。詳しくは#利用者ページのサブページで翻訳の下書き・推敲を行った後、完成版を投稿する場合を参照してください。

基本的な事例 翻訳により加筆した場合

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他言語版から翻訳を行う場合として、新規立項のほかに、既に存在する記事に追記することもあります。例えば、ずいぶん以前に英語版から翻訳された記事に対して、それ以降英語版に加筆された内容を日本語版に反映するといったことや、日本語版でスタブとして立項された主題が、英語版では内容が充実しているため、翻訳によって日本語版の内容も加筆したい、といったことがあるでしょう。 以下で翻訳加筆の際に起こりうる事例とその対処について説明しますが、一般的に新規立項の場合よりも加筆の方が、ミスがあった場合の対処が複雑です。この理由は、新規立項と異なり、既存の記事には翻訳者であるあなた以外の投稿履歴が存在するからです。勿論、加筆も新規立項に負けず劣らずWikipediaに貢献する大事な行為です。だからこそ慎重に取り組みましょう。

既存の記事に他言語版からの翻訳で加筆したが、翻訳元へのリンクのみを要約欄に記載し、版指定を忘れた・間違えた場合

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これは翻訳立項の場合(参考1参考2)と同様の対応でOKです。翻訳立項の事例解説でも説明しましたが、版指定はあくまでも推奨であって必須ではありません。忘れた場合は、次の編集でどの版から翻訳したのかを追記するだけで構いません。

既存の記事に他言語版からの翻訳で加筆したが、要約欄での履歴継承ができていなかった場合

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(以下執筆中)

特殊な事例を題材とした考え方

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利用者ページのサブページで翻訳の下書き・推敲を行った後、完成版を投稿する場合

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現状で解消できていない不明点・疑問点

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(以下執筆中)

脚注

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出典

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注釈

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  1. ^ もちろん、取り組みやすいといっても、結局翻訳のベースとなる翻訳元の記事の内容や構造がそもそも妥当なのか、使われている出典は適切か、といったことを判断できないと、低質な翻訳スタブ記事を作ることしかできなくなってしまいます。結局それなりの語学力であったり、主題に対する知識というのは、当然求められます。
  2. ^ リンク先にもあるように、ハイパーリンクを付与する代わりに、投稿記録のある利用者の一覧を示しても構いません。しかし、一般的に翻訳に値する品質の高い記事は、多くの利用者の編集の手が入っているものが殆どです。翻訳元へのハイパーリンクを付与するほうが、編集者の一覧を記載するよりもはるかに容易かつ間違いが少ないでしょう。
  3. ^ 翻訳元の版を指定する方法の自由度が高い理由も、ここにあります。ライセンス要件上必須ではなく、あくまでも編集の利便性のためのものなので、版が分かりさえすればなんでもいい、ということになるのです。
  4. ^ 当然ですが、記事が削除されると、管理者や削除者の方以外は、元々の記事を閲覧することができなくなります。再投稿するためには、削除される前にコピーを取っておく必要があります。
  5. ^ ここでは翻訳元の編集日時を指定していますが、oldidを指定する場合に一桁間違えた、といった場合も同様です。
  6. ^ 即時削除全般8はあくまでも、初版投稿者だけが履歴にいる状況で適用することが想定されているためです。会話ページなどで問いかけて即時削除の許可をとった、ということは、削除してほしい記事の履歴を見るだけではわかりません。要約欄に差分リンクを記載しておけば、管理者・削除者の方にも、即時削除の許可を得ていることが伝わりやすくなります。
  7. ^ 版指定を忘れた場合の対応では、版指定を改めて要約欄に記載する際、版指定を忘れてしまった版の投稿日時も示すほうが望ましい、と述べました。しかし今回の場合は、不要です。なぜならば、履歴継承を忘れてしまった版は、この後版指定削除され、参照できなくなるからです。
  8. ^ 正しい履歴継承を行った版自体は、既にライセンス上の問題が解消しているので、削除する必要がありません。
  9. ^ 以下に挙げた課題は、特に履歴継承とは関係がありませんが、翻訳のガイドラインでも示されているような重要な課題です。