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男の娘
[編集]初出
[編集]記事では2000年の2ちゃんねるから、2006年のCOS☆Hまでは間があいているが、探せばあるようだ。
『決定版!! このマンガがすごい!:マンガナビ厳選1328作品』宝島社〈別冊宝島〉、2004年2月26日、230頁。ISBN 978-4796638388。
路杏るう『GIRL TO LOVE』を紹介して、「チン娘と男の娘が繰り広げるキュートでエッチな物語」
誌面から文責明確でないが、十中八九永山薫氏。
定義
[編集]論者 | 定義 | 出典 |
---|---|---|
「NEWTYPE」代表 茶漬け |
〔……〕と笑顔で話すのは、同店代表の「茶漬け」さん。店員の中には女性の心を持つ人もいれば、コスプレの延長線上の人もいるといい「中身に関係なく、外見がかわいいのが“男の娘”」。 | [1] |
美術評論 暮沢剛巳 |
特にこだわりたいのが、「男の娘」があくまでもフィクション作品に登場する架空のキャラクターであって実在の少年にはあてはまらない点と、そうした架空のキャラクターを対象とした萌え属性の一種である点である。 | [2] |
ライター 森瀬繚 |
未だ明確な定義が定まらない「男の娘」だが、「恋の相手」である主人公から「女性(ヒロイン)」として認識され、当人も意識/無意識に関わらず、女性的振る舞いをする男性キャラというのが、最大公約数だろう。 | [3] |
精神科医 斎藤環 |
どうみても美少女にしかみえない少年。それが「男の娘」だ。 | [4] |
日本文学研究者 伊藤慎吾 |
〈男の娘〉についてはご存じない人も多いだろう。端的に言えば、すなわち萌える男の子キャラクターのことである。女装していることが多いが、絶対条件ではない。大切なことは、見るものをして萌えさせる存在、言い換えれば愛でたくなる存在であることである。〔……〕次第に二次元の境界を飛び越えて、その使用範囲が現実にまで拡大し、リアルな女装男子に対しても用いられるようになっていった。 | 「稚児と〈男の娘〉」『異性装:歴史の中の性の越境者たち』 |
「男の娘」AV女優 橘芹那 |
三次元では敢えて言葉を濁している人が多いから、定義をはっきり確立させたほうがいいよ。誰一人、三次元で男の娘という言葉の定義をはっきりさせていない。だから、叩かれるのは当たり前だと思う。人によって定義が違うんだから。自分が「男の娘とは何か」と訊かれたら、それは女装もニューハーフも含むと断言するよ。 | [5] |
漫画家 秀良子 |
男の娘はわたしにとって二次元の存在というイメージが強くて〔……〕、どちらかと言うと魔法少女に近いような存在として捉えていて、わたしのなかでは男の娘がどういうものなのかというのはそこまで確立されているわけではないんですけど、女装男子とは違うものとして認識しています。 | [6] |
比較文化研究 佐伯順子 |
「男の娘」「女装子」は、服装のトランスジェンダーであるが、身体的性の越境や、性的指向が男性に向かうことを伴わないという意味で、「ニューハーフ」とは区別する必要があるだろう。 | [7] |
日本近代文学研究 樋口康一郎 |
2000年代以降、オタク文化/サブカルチャーの領域で「男の娘」と呼ばれる中性的な少年の表象が多く読者の人気を獲得し、現在ほぼ一般化している。「男の娘」は、一見、美少女に見える容姿を持ちながらも、性別は男性であるような少年であり、必ずしも女装しているとは限らない。 | [8] |
俳優 阿久津愼太郎 |
女装とは本来、女性の格好をすればそれだけで女装と言えるはずなのだから、女の子と見間違えられる必要性も、かわいくなければいけない必要性もない。なのに、あくまでも女性に見間違えられることに拘る女装子は少なくない(この点において文字通り男であることが女の子に見えることとともに前提とされる「男の娘」は「女装子」と異なる〔……〕)。 | [9] |
「テクノコスプレ研究会」主宰 あしやまひろこ |
本稿では「男の娘」という語を、客観的に見て女子に見える、かつ肉体改造を施していない男性という意味で用いる。化粧の有無等は問わない。 | [10] |
美術家 柴田英里 |
日本神話の中でヤマタノオロチを女装して倒したスサノオノミコトや、若衆歌舞伎・陰間茶屋の文化を含めた歌舞伎の女形、シスターボーイやニューハーフ、ドラァグクイーン、性同一性障害(GID)におけるMtFないしMtXトランスジェンダー、インターセックス(両性具有)、女装家・女装屋・女装子・コスプレ女装などのクロスドレッサー、全て広義の意味では<男の娘>といえる。 | [11] |
漫画家 幾夜大黒堂 |
最初の認識は女の子にしか見えない男性という意味合いとして捉えていました。〔……〕たぶん狭義の男の娘——特に二次元限定で——はそういうことだと思うんですが〔……〕。いまは男の娘のバリエーションもかなり広がっていると思います。それこそ三次元も含むものになっているわけですし、それくらい広い意味を指すことばになっている。 | [12] |
漫画評論 永山薫 |
男の娘漫画の定義について筆者はアバウトに「相対的に若年で主人公または主要登場人物が常時、あるいは高い頻度で女装する漫画」という捉え方をしている。時代で区切るならば「ゼロ年代以降」だ。 | [13] |
文化研究 溝口彰子 |
〔三次元の〕「男の娘」は、性自認も生殖能力も男性のままで、着衣時の外見的には若くてかわいい女性に見え、なおかつ、女性と男性の両方をセックス・パートナーとする精力的な男性であるという、これまでになかった組み合わせをアピールする呼称であるようなのだ。 | [14] |
サブカルチャー研究 椿かすみ |
現在、一般的に《男の娘》は「女装する男性」全般を指す言葉となっている。が、本稿では少し幅を狭めて、斎藤環が《戦闘美少女》の定義で用いたような「トラウマ」を持たない存在、ざっくりとまとめれば、フィクションに登場する「女性にしか見えない男性」を、ここでは考察の対象としたい。 | [15] |
メカニズム
[編集]「八〇年代末期から囁かれてきたことなんですが、エロ漫画の作者、読者というのは実は女の子になりたいんじゃないかということがあるんですね。」(永山薫)のところは、
上野 これ(『ペンギンクラブ』)って少年マンガというより少女マンガの絵よね。……ここにあるのはみんなかわいい女の子の絵ばかりで、成熟したセクシーな女っていうのはひとつもないでしょ。この「かわいい」っていうのがキーワードなのよね。これを描いてる男の子も、きっと「かわいい」少女の世界にいたいのね。……
上野 ……このイラストの女の子が、この絵を描いた男の子の自画像ということになるんだけど、それだって不可能だよね。それに性転換でもしないかぎり少女の世界からは拒絶されている。だから彼は、永久に自分の欲求を実現できない。 — 上野=上野千鶴子、別冊宝島『おたくの本』(1989年)131-132頁
なんかのことだよ。これをショタが解決したんだね。
上野千鶴子「ロリコンとやおい族に未来はあるか!?:90年代のセックス・レボリューション」『おたくの本』JICC出版局〈別冊宝島〉、1989年12月、131-132頁。ISBN 978-4796691048。
ちなみに同じ文章に
聞き手 この手の漫画を見ていると、両性具有の登場人物がかなりいることに気がつくんです。たとえば、性転換で胸だけ大きくした男、もしくはペニスをもった女にレイプされる漫画とか。
上野 それはエロ漫画では昔からよくあるパターンね。異性愛神話に冒されている証拠だと思う。セックスっていうのはペニスの挿入がなければ完成しないっていう思い込みがあるから、レズビアンを描いても、女の子にペニスをつけちゃうのよ。ほんとは挿入なんて要らないのにね。 — 133頁
があるけど、これは間違いだね。
できごと
[編集]- 2011年9月、オーストラリアで人質立てこもり事件が発生し、AFP通信が「中年の男が少女を連れて法律事務所に立てこもっている。少女は男の娘と見られる。」(要旨、椿)と速報したところ、日本のネットはこれに反応した[16]。
- 2013年12月、人工知能学会が、人工知能を搭載した女性型エージェントが掃除をしている姿を新学会誌の表紙デザインに採用したところ、女性が家事労働を強いられているという批判の声が一部からあがり、Twitterで論争となった[17]。そこへ、エージェントは「男の娘」である(から問題ない)というジョークが投稿されると、2,600回以上リツィートされた[18]。
見解
[編集]- 漫画家の志村貴子は、百合ものの『青い花』(2004年)を描いていた同時期に、「男の娘」ものの『放浪息子』(2002年)も執筆している。日本近代文学研究家の樋口康一郎は、そこにも百合ブームと「男の娘」ブームの関連性が示されていると述べている[19]。
- 「男の娘」表象は、実は、明治期後半には既に書かれていたと樋口は解説する。夏目漱石『それから』の主人公・代助は就職難の当時において立身出世のコースから外れ、実家からは良家の娘との結婚以外のことを期待されていない。樋口は、小説の以下の場面を、石原千秋が「代助のナルシシズム的感性を表す」として読まれてきたと言ったものであり、水田宗子が「代助がジェンダー化されている」と言ったものとして紹介し、百合を愛好する現代のオタク男性と同じように、代助の内面が少女に接近している様を描いたものと論じている[20]。
代助はそのふっくらした頬を、両手で両三度撫 でながら、鏡の前にわが顔を映していた。まるで女が御白粉 を付ける時の手付と一般であった。実際彼は必要があれば、御白粉さえ付けかねぬ程に、肉体に誇を置く人である。 — 『それから』(新潮文庫、pp. 6-7)
- 三橋順子の立場は次のとおりである。
- まず三橋本人は、自らを性別違和感型:ナルシシズム型=7:3の女装者であると分析している(新宿女装コミュニティは性別違和感型が多いとしている)。
- その上で、三橋(新宿女装コミュニティ)にとっての女装とは、あくまで①性別越境の手段であるとしつつ、それは②性同一性障害などからは距離を置いた気楽・気軽なものであり、③「ありたい私」になるための自己表現であるとしている。
日本における女装文化は、21世紀においても、男性同性愛の世界とはさらに距離を置く形で、また「変態性欲」や性同一性障害のような病理化の動きに絡めとられることなく、広義のコスチューム・プレイとして、アンダーグラウンドな世界からサブカルチャーへ進出する形で、ますます広がりをみせることだろう。 — 三橋 2009, p. 113
- 1990年代は「男の娘」の暗黒期。
このように、90年代にも「男の娘」的なものについての盛り上がりはあった。でも、世間はやはり偏見の目で見ていたし、どうしても「マイナーなジャンル」「一瞬の流行にしかならないもの」となっており『らんま1/2』や『少女少年』といった作品がヒットしても、ジャンルそのものがブレイクすることはなかった。……この状況が変わるためには、インターネットの普及と、マイナーとメジャー、両方からの起爆が必要だった。 — 来栖 2009b, p. 171
影響
[編集]吉本たいまつは、「男の娘」(ショタ)ブームが、男性のボーイズラブ愛好に一部で接続した可能性を調査している。ボーイズラブを愛好する男性、いわゆる「腐男子」の動向に関する吉本の2008年のアンケート調査では、「なぜ腐男子になったのか」という設問に対し、「異性の友人に教えてもらって」が19.5%と最も多く、腐女子から男子にBL知識が伝播したという構図が優勢であったものの、「ショタ、男の娘好きなので」という回答も14%を占めていた[22]。女装少年ものと認識され、性的志向がノーマルの男性からも読まれるBL作品(宮下きつねなど)もでてきた[23]。
一方、2010年の調査では、「BL作品と同時に、楽しんでいる文化、ジャンルはありますか」という設問に対し、ショタという回答は多かったものの、女装少年はショタよりは少なかった[24]。
ビジュアル・カルチャー研究家の溝口彰子は、2つの理由を挙げ、ボーイズラブには「男の娘」は存在しないと断じている。
- ボーイズラブ登場人物の女装姿は、「美少女」のように見えてはならず、「美少年の女装」に見えることが重要である[25]。
- 腐女子が旧来の女性役割から避難する場所としてのボーイズラブにおいて、主人公は異性愛であってはならない[26]。(溝口は大島を念頭に「男の娘」はバイセクシュアルであるものと前提している。)
雑多
[編集]# | 文句 | 出典 |
---|---|---|
空想 | こんなに可愛いのに女の子のはずがない! | [28] |
ゲーム編 | 『オトコの娘』の時代がやってきた! | 現物 |
2009 | 『オトコの娘』に萌えずに、何に萌えるんだ | [29] |
出典待ち
[編集]タイプ | 直接の背景 | 楽しみ方 | 男性器描写の有無 | 代表的キャラクター | 批評のされ方 |
---|---|---|---|---|---|
主人公型 | 百合 | 感情移入 | 必須、あるいは推奨 | 宮小路瑞穂、白姫彼方 | ミサンドリー、男性の解離 |
代替少女型 | ショタコン | 愛でる(二人称) | 必須でない | 渡良瀬準、ブリジット、木下秀吉 | ミソジニー、ホモフォビア、ホモソーシャル、ヘテロ |
- 日本語の日常会話ではあまりHe/Sheを使わず名前で呼ぶのも多少あるのではないか。
- ツンデレ、ヤンデレ、妹……の系譜で語ってる人が見当たらない
タイプ | 説明 |
---|---|
問題解決型 | ヒロインの抱える問題を主人公が解決する。その見返りとして充分理解できるヒロインの愛 |
ツンデレ | ツンツンした態度が愛情の裏返し |
ヤンデレ | 病むほどの愛=真実の愛 |
妹 | ただの恋人では信じられくなりつつあるので血縁でカバー |
男の娘 | 女がしんじられなくなった |
艦船・ウマ | 人間と違い、ウマは裏切ったり騙したりしない |
ブリジット論争
[編集]2022年8月、世界最大規模の格闘ゲーム大会「EVO 2022」で、『Guilty Gear Strive』(2021年)にブリジットが追加実装されることが発表された。この影響でTwitterでは「Bridget」がワールドワイドでトレンド1位を獲得[30][31]。Steamにおけるゲームの売り上げも1位となり[32]、平均約1,600人だったプレイヤー数は10,000人を超えた[31]。
ところがブリジットの台詞に「[calling me] Cowgirl is fine. Because…I'm a girl!」というものがあり、トランスジェンダーのカミングアウトと受け取られたことで騒動が発生した。この件を報じたKotakuなどの各メディアは、「カミングアウト」を歓迎し、「設定の変更」を拒絶する一部のユーザーの態度を批判している。
At a time when the U.S. government is penning legislation aimed at attacking the queer experience, getting representation in media—especially in games—should be seen as a boon. It reassures folks in our community that it’s OK to be who you are, and how you identify is both accepted and loved. — Kotaku
この事態に対し、漫画家のえびふらいは、
「ここ(日本)ではあなたのお国より、性癖がもうちょっと複雑なの。性自認の不一致で片付けるならいつでもできるけど、ポリコレはボクの国だけでほざいてなさいね」って言いたい。加藤登紀子の声で。 — えびふらい[33]
と、欧米のポリティカルコレクトネスが逆に多様性を排除しているという皮肉を述べている。漫画研究家の泉伸行は「ある種の逸脱を抱えて窮屈そうにしている人がいるとなぜかその内心を勝手に忖度して代弁することが善とされるのは、個人主義のイメージの強い欧米社会らしくなくて興味深い」と述べている[34]。メディア研究者の中川譲は、「男の娘」を欧米のポリティカルコレクトネスにあてはめてトランスジェンダーとして解釈しようとする目論見は、欧米の性の倫理を他国へ強制しているのではないかという観点から考察することができると述べている[35]。
小山晃弘は「男の娘」の歴史を1980~1990年代の第一波、2000年代の第二波、2010年代の第三波にわけ、ブリジットは第一波が第二波へと移行する転換点であったとし、それを第一波的なトランスジェンダーにするのは反動的であると強く批判している。
ブリジットの性自認はどちらなのか、多くの問い合わせがアーク社に寄せられたという。これらに答える形で、9月、シリーズ統監督の石渡太輔は「アーケードモードのブリジットストーリーを経て、ブリジットは自分を女性と自認するようになりました」と明言、ブリジットはアーケードモードのストーリーで自分自身と向き合い、勇気を振るった決断をしたのだと解説した。ブリジットの代名詞はいまや「彼女」であるとしている。
- Winslow, Jeremy (2022年8月8日). “Fan Fave Bridget Joins Guilty Gear Strive, Comes Out As Trans” (英語). Kotaku. 2022年8月10日閲覧。
- McWhertor, Michael (2022年8月8日). “Guilty Gear Strive brings back Bridget for season 2: Release confirms that Bridget is now canonically trans” (英語). Polygon. 2022年8月10日閲覧。
- Issy van der Velde (2022年8月8日). “Guilty Gear Strive's Bridget Officially Confirmed As Trans: "Cowgirl is fine! Because... I'm a girl!"” (英語). TheGamer. 2022年8月10日閲覧。
- “「ギルティギア」ブリジットは「自分を女性と自認」 シリーズ総監督が説明”. ねとらぼ (2022年9月14日). 2022年9月14日閲覧。
かわいいの系譜
[編集]かわいい男子の誕生・・・
古賀は、「「かわいいメンズ・モード」のキー・ファクターは、「少年ぽさ」あるいは「ユニセックス感覚(中性性)」、ある種の「少女趣味装飾性」とミックス感覚といったところ」と考察している(古賀、162)。
1980年代ごろ、「ユニセックス」の流れが生まれた(古賀令子『「かわいい」の帝国』、159・162)。 それは1990年代に顕著になり、2000年代においてもひとつの潮流として定着を見せた(古賀、160・162)。
『an・an』は2006年度から「かわいい男」ランキングを発表するようになった(古賀、150・161)。
『CUTiE』も2007年頃から「ユニセックス男子」と称して、レディースの服を着た男性の写真コーナーを設けている(古賀、160-161)。
古賀令子は、女性と同じ価値観を共有するようになった2000年代の男性たちにとり、「かわいい」がもはや無視できない要素になっていると述べている(古賀、162)。
ブロントさん
[編集]ブロントさんとは、2ちゃんねるネトゲ実況板における匿名投稿者の一人である[36]。独特の言語センスで知られた[36]。
名言は多くある[37]。精神科医の斎藤環は「おれにパンチングマシンで100とか普通に出すし」「俺がどうやってBurontだって証拠だよ!」を気に入っているという[37]。
バンクーバー五輪で国母選手の服装態度が物議をかもしたさい、朝日新聞から原稿を依頼された斎藤は「きた!」「アサヒきた!」「これで勝つる!」と意気込んだ[37]。
できるだけ格調高い感じで書きはじめておいて、まず第一弾投下。「さすが集団主義と同調圧力の国は格が違った」。
……
第二弾投下。「君が人気者になるのは確定的に明らかだ」。これ文法おかしいからさすがに直されるな…… — 斎藤環[37]
斎藤によれば特に修正の指示などはなかったといい、朝日新聞にはブロント語が2つ掲載されている[37]。
萌え属性であることの出典
[編集]- メイド服、「触手のように刎ねた髪」(アホ毛のこと)、猫耳、鈴、緑色の髪、しっぽ、大きな手足 …… 動物化するポストモダン p.66(東)※「萌え要素」の表現
- 動物、天使、メイド、めがね …… 動物化するポストモダン p.69
- 「にょ」などの特徴ある語尾 …… 動物化するポストモダン p.70
- メイドさん …… 萌える男 p.140
- 妹萌え、家族萌え、弟萌え、ロボット萌え(⊂人外萌え)、眼鏡萌え、僕っ子、男まさり …… 萌える男 pp.142-161
- ツンデレ、アホ毛、絶対領域 …… 吉本「男もすなるボーイズラブ」p.108 ※「萌え要素」の表現
- 猫耳、巨乳、ツインテール、お嬢、ショタ …… オトコノコ倶楽部Vol.3 p.222(来栖)※「萌え要素」の表現
- ロリ、ツンデレ、委員長、眼鏡っ子、先輩、妹、猫耳、男の娘 …… キャラクター文化入門 p.194(暮沢)
- ツンデレ、ヤンデレ、クーデレ、僕っ娘、男の娘 …… 『異性装:歴史の中の性の越境者たち』p.233(伊藤)
- 永山『エロマンガスタデイーズ』pp.113-114
- コスチューム(メイド服、ゴスロリ、巫女、各種の制服)
- ヘアスタイル(ツインテール、アホ毛)
- 装身具・衣服の一部(眼鏡、ソックス、リボン)
- 身体的特徴(スレンダー、巨乳、貧乳、猫耳、尻尾、エルフ耳)
- 設定(「職業、地位、身分、性格、境遇、続柄、言葉遣いといった設定にまで踏み込んでいく」)
出典
[編集]- ^ 中国新聞 2010.
- ^ 暮沢 2010, pp. 172–173.
- ^ 森瀬 2010, p. 74.
- ^ 斎藤 2015, p. 203.
- ^ 川本 2014, p. 53.
- ^ ふみ・秀良子 2015, p. 57.
- ^ 佐伯 2015, p. 82.
- ^ 樋口 2015, p. 85.
- ^ 阿久津 2015, p. 106.
- ^ あしやま 2015, p. 114.
- ^ 柴田 2015, p. 131.
- ^ 幾夜 2015, p. 144.
- ^ 永山 2015, p. 153.
- ^ 溝口 2015, p. 168.
- ^ 椿 2015, p. 192.
- ^ 椿 2011, p. 26.
- ^ 鳥海・榊・岡崎 2014, p. 172.
- ^ 鳥海・榊・岡崎 2014, p. 174.
- ^ 樋口 2015, p. 92.
- ^ 樋口 2015, pp. 89–90.
- ^ 彩画堂の2024年のポスト
- ^ 吉本 2008, p. 4.
- ^ 吉本 2008, p. 20.
- ^ 吉本 2010, pp. 5–6.
- ^ 溝口 2015, p. 170.
- ^ 溝口 2015, p. 175.
- ^ a b 「おと☆娘わ〜るど vol.2」『おと☆娘 VOL.3』ミリオン出版〈ミリオンムック〉、2011年4月26日、191頁。ISBN 978-4813064503。
- ^ 宮本 2017.
- ^ 吉本 2009.
- ^ [1]
- ^ a b [2]
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- ^ [5]
- ^ [6]
- ^ a b 斎藤 2015, p. 182.
- ^ a b c d e 斎藤 2015, p. 183.
参考資料
[編集]- 『ユリイカ 2015年9月号 特集=男の娘 —“かわいい”ボクたちの現在—』青土社、2015年8月27日。ISBN 978-4791702947。
- ふみふみこ、秀良子(聞き手:編集部)「女装男子は一日にしてならず、いわんや男の娘をや」、56-68頁。NAID 40021144955。
- 三橋順子「トランスジェンダー文化の原理:双性のシャーマンの末裔たちへ」、69-76頁。NAID 40021144969。
- 佐伯順子「“男性差別”社会の癒やし:女装男子の歴史と現在」、77-84頁。NAID 40021144976。
- 樋口康一郎「「女の子になりたい男」の近代:異性愛制度のなかの〈男の娘〉表象」、85-92頁。NAID 40021144985。
- 大島薫(聞き手:編集部)「超克される性/別:〈男の娘〉という存在論」、93-104頁。NAID 40021144995。
- 阿久津愼太郎「〈かわいい〉をめぐるエポケーとその諸条件」、105-109頁。NAID 40021144999。
- さつき「男の一生よりも刺激的な女の一夜」、110-113頁。NAID 40021145005。
- あしやまひろこ「女装と男の娘の容姿と身体」、114-121頁。NAID 40021145010。
- 田中東子「自由と抑圧のはざまでかわいさを身にまとう」、122-130頁。NAID 40021145017。
- 柴田英里「ヘルマフロディトスの身体:オブジェとしての男の娘は如何にして誕生し、何を求めるのか」、131-138頁。NAID 40021145026。
- 幾夜大黒堂「境目と境界の漸近線:『境界のないセカイ』の向こう側」、139-146頁。NAID 40021145032。
- 永山薫「大きな声ではいえないオトコノコ漫画の秘密」、147-157頁。NAID 40021145037。
- 日高利泰「彷徨う者たちの倫理:来るべき志村貴子論のために」、158-166頁。NAID 40021145042。
- 泉信行「男の娘のメカニズム:その見られ方、読まれ方」、176-181頁。NAID 40021145053。
- 井戸隆明(聞き手:編集部)「“オトコノコ”はどこにいる」、182-190頁。NAID 40021145063。
- 椿かすみ「魅せ(られ)た男たち:《男の娘》10年の軌跡」、191-198頁。NAID 40021145076。
- 水野麗「「男の娘」への愛と傷と鏡」、199-204頁。NAID 40021145083。
- 二村ヒトシ「彼女から生えているのは「ぼくのと同じちんぽ」だ」、205-209頁。NAID 40021145090。
- 吉本たいまつ「ショタ・女装少年・男の娘:二次元表現における「男の娘」の変遷」、210-224頁。NAID 40021145098。
- 鳥海不二夫、榊剛史、岡崎直観「「人工知能」の表紙に関するTweetの分析」『人工知能』第29巻第2号、人工知能学会、2014年3月、172-181頁、doi:10.11517/jjsai.29.2_172、NAID 110009816906。
- 吉本たいまつ『腐男子にきく。』みるく☆きゃらめる、2008年12月30日。全国書誌番号:21539458。
- 吉本たいまつ『腐男子にきく2。』みるく☆きゃらめる、2010年8月15日。全国書誌番号:22066783。
- 斎藤環『おたく神経サナトリウム』二見書房、2015年10月26日。ISBN 978-4576151694。
関連資料
[編集]男の娘テーマの卒論
[編集]- 「第三性別の「男の娘」」(99学年度、文藻外語大学)
- 渡邊雄気「男の娘という存在:ホモソーシャルなオタク文化」『近畿大学文芸学部・桒原ゼミ卒業論文集』2012年度、桒原丈和、2012年、7-42頁。
- 「「男の娘」論:サブカルチャーにおけるキャラクター研究」(2012年度、横浜国立大学)
- 「「かわいい」を求める「男の娘」:二次元から三次元へ広がる新しき女装文化」(2013年度、明治大学)
- 「2000年代における「男の娘(女装男子)」の表象について:「オトコノコ雑誌」を中心に」(2013年度、北海道大学)
- 「〈男の娘〉のセクシュアリティ」(2013年度、慶応大学)
- 「「男の娘」論」(2013年度、和光大学)
- 「「男の娘」という新たな欲望の喚起:「男なのに」によって生じる魅力」(2014年度、武蔵大学)
- 「2000年以降の自己充実手段としての女装 :「男の娘」の登場とその社会的背景」(2016年度、東洋大学)
- 「〈男の娘〉キャラクターが与える現実世界への影響:二次元作品をもとにジェンダーの観点から考える」(2016年度、京都女子大学)
- 「女装と男の娘」(2016年度、新潟県立大学)
- 七瀬しのぶ「「性別越境」のマンガ的表現:『放浪息子』における「越境者」と「観測者」」『フォーラム人文学』第15号、大阪公立大学、2018年。
- 「「男の娘」から見るジェンダー:曖昧になる境界線」(2018年度、同志社大学)
- 「男の娘カフェにおけるジェンダーの在り方:秋葉原での調査を事例として」(2019年度、大妻女子大学)
- 「ポルノコンテンツから見る男の娘・BL・ショタの比較調査」(2019年度、東京経済大学)
- 「ゲーム化するセクシュアリティ:「男の娘(こ)」と「バ美肉(びにく)」の考察」(2021年度、成城大学)
- 「漫画・アニメの「オカマ」像:作られるジェンダー観」(2021年度、大東文化大学)
近いテーマ
[編集]- 長谷川翔太「男性両声類の女声らしさに関わる特徴量の分析(平成28年度・日本大学文理学部情報科学科卒業論文)」、北原鉄朗、2017年2月。
なんか
[編集]- 茶漬け「【解説】男の娘って結局なに???」
- 民安ともえ【#エッゲ夜話】第三夜:ツイててラッキー!男の娘【たみー/Vtuber】
- 小山晃弘「「男の娘」の40年史 またはブリジットをトランス女性にすることがなぜ反動的なのかの歴史的説明」
- 御田寺圭「女装男子のリベリオン」
- 御田寺圭「『威信』からのエクソダス」
- 「男の娘」「女装男子」ブームと街角から日本の社会病理を考察する
- 森川滋之「男装女子と男の娘と女ぎらい」
- 【全力解説】ショタ好きスタッフ・FANが熱弁!本気のショタ語りにバキ童感動
- Karl Andersson「The SHOTAFICATION of Japan」
- 『中国経済:中国経済情報研究会員資料』(JETRO)(2010年の?月号。所蔵:東大経済・慶応・早稲田あたり)
- シャロン・キンセラ「コスプレ、女装子、女の子らしさに対するパロディ:若年男性における女装という最新流行ファッションの変遷の探求」『応用倫理:理論と実践の架橋』Vol.6 別冊、北海道大学大学院文学研究院応用倫理研究教育センター、2013年
- 宮田りりぃ、石井由香理「クロスドレッシング・アウトロー:交流イベントの成立過程と女装者たちの自己語り」『社会学評論』71巻 (2020-2021) 2号
- これは新世界の女装者にインタビューしたもので、使えない。
- 宮崎あゆみ「日本の大学の女装コンテスト参加者が紡ぐ多様な女性性/男性性の解釈分析:ハイブリッド男性性概念を用いて」『日本文化人類学会第57回研究大会』、2023年
- ^ Pearson, Ryan (18 August 2022). "Bridget Seemingly Being Retconned Into Transgender In 'Guilty Gear Strive' Described As "Cultural Plagiarism" By Japanese Players". Bounding Into Comics. 2022年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月6日閲覧。