利根川裕
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利根川 裕(とねがわ ゆたか、1927年3月28日[1] - 2024年1月29日)は、日本の作家である。テレビ朝日系の深夜番組「トゥナイト」の司会を長く務めた。
新潟県糸魚川市出身[2]。日本ペンクラブ会員[1]。 代表作は『宴』(ISBN 978-4122007079)、『十一世市川団十郎』(ISBN 978-4480802002)[注 1]。
略歴
[編集]新潟県立糸魚川中学校、新潟高等学校を経て、1950年東京大学文学部哲学科卒業、同大学院中退。東京都立上野高等学校教員ののち、1959年中央公論社に入り、『婦人公論』副編集長など、1966年編集局次長で退職し、作家となる。1968年「糸魚川心中」で直木賞候補、1969年「B少年の弁明」で直木賞候補。1980年から1994年まで「トゥナイト」の司会。
1980年『十一世市川団十郎』『ホットアングル』で日本文芸大賞特別賞、1991年『それぞれの方舟』で日本文芸大賞受賞。2007年大衆文学研究賞受賞。歌舞伎に詳しい。
1994年から1998年まで新潟経営大学教授。
2024年1月29日午前3時33分、東京都の病院で下肢閉塞性動脈硬化症のため死去[3]。96歳没。
TBSのチーフプロデューサーである利根川展は長男[3]。
著書
[編集]- 『宴』(糸魚川浩)筑摩書房 1966 のち中公文庫(利根川名)
- 『北一輝 革命の使者』人物往来社(近代人物叢書) 1967
- 『亀井勝一郎 その人生と思索』大和書房 1967
- 『幸福の素顔』集英社 1967
- 『館』講談社 1969
- 『開かれた暦』中央公論社 1971
- 『私論・天皇機関説』学芸書林 1977
- 『十一世市川団十郎』筑摩書房 1980 のち朝日文庫
- 『勝海舟に学ぶ人間鑑定法 人のどこを見、どう育てるか』日本文芸社 1980
- 『日本人の死にかた “白き旅"への幻想』PHP研究所 1981 のち朝日文庫
- 『暦のある風景』講談社 1985
- 『喜屋武マリーの青春』南想社 1986 のちちくま文庫
- 『明治を創った人々 乱世型リーダーのすすめ』講談社文庫 1986
- 『それぞれの方舟』文化出版局 1990
- 『歌舞伎英雄伝説』講談社 1994
- 『あらすじで読む名作歌舞伎50』世界文化社(ほたるの本) 2004
- 『利根川裕のじつは、じつはの話』右文書院 2005
- 『歌舞伎ヒロインの誕生』右文書院 2007
- 『歌舞伎ヒーローの誕生』右文書院 2007
編纂
[編集]- 愛がつまずくとき 『婦人公論』体験手記1 中央公論社 1983
- 女が男と離れるとき 『婦人公論』体験手記2 中央公論社 1983.5
- 嫁と姑のたたかい 『婦人公論』体験手記3 中央公論社 1983.8
- 智弥子百句 長谷川智弥子俳句 おぐに山荘出版 1992.10
出演
[編集]テレビ
[編集]ワイドショー・討論番組
期間 | 番組名 | 役職 | |
---|---|---|---|
1980年10月 | 1994年3月 | トゥナイト(テレビ朝日) | 司会 |
1987年4月24日 | 朝まで生テレビ!(テレビ朝日) | 討論司会 | |
1995年9月 | 2002年3月 | 小野沢裕子のいきいきワイド(新潟テレビ21) | 火曜日コメンテーター |
その他
- 芸能花舞台(NHK教育)
- 制作2部青春ドラマ班(1987年、テレビ朝日)
ラジオ
[編集]- おはよう利根川裕です(1976年4月 - 1977年9月、TBSラジオ)[4]
CM
[編集]- 協和発酵「カラダワンダーランド」シリーズ(1989年 - 1990年)
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c 日本文藝家協会 2023, p. 85.
- ^ 利根川裕(とねがわ ゆたか)-直木賞候補作家|直木賞のすべてには「千葉県生まれ」、利根川裕とは - コトバンクには「千葉県出身」と記載されている
- ^ a b “利根川裕氏死去 作家、評論家”. 時事ドットコム (2024年2月5日). 2024年2月5日閲覧。
- ^ ラジオ東京スピリッツ〜TBSラジオ開局60周年〜過去のラジオ番組表 Archived 2013-12-19 at the Wayback Machine.
参考文献
[編集]- 日本文藝家協会 編『文藝年鑑2023』新潮社、2023年6月30日、全592頁。ISBN 978-4-10-750049-6。