初期ローマの七丘
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初期ローマの七丘(ラテン語: Septimontium セプティモンティウム)とは、古代ローマのアゴナリア祭の一つで12月11日に祝われる「七丘祭」[1]、または七丘祭で祝われる対象の「七丘」のことをいう。
この七丘は、都市ローマ成立前に人が定住したと伝えられる七丘で、オッピウス(オッピオ)、パラティウム(パラティーノの東側)、ウェリア(ヴェーリア)、ファグタル(オッピオの一部)、ケルマルス(パラティーノの西側)、カエリウス(チェリオ)、キスピウスの7つ[2][1]である。 ※カッコ内は現代のイタリア語での表記
都市ローマ成立後、神話にて都市の起源とされたいわゆる「ローマの七丘」のことを指すのではなく、それよりも地理的に狭い範囲(パラティヌスに近い狭い範囲)の丘のことを言った。ローマの七丘に含まれるパラティヌスは東西2つの丘(パラティウムとケルマルス)として扱われ、エスクイリヌスは3つに分離しその南西側の2つ(オッピオとファグタル)が初期ローマの七丘の中に加えられている[3]。
紀元前31年のローマの地図上に示した、ローマの七丘およびその他の主要地形の名称。都市を囲む黒点線はセルウィウス城壁
- 初期ローマの七丘
- 都市ローマ成立前に人が定住したと伝えられる七丘で、オッピウス(オッピオ)、パラティウム(パラティーノの東側)、ウェリア(ヴェーリア)、ファグタル(オッピオの一部)、ケルマルス(パラティーノの西側)、カエリウス(チェリオ)、キスピウスの7つである。
- ※カッコ内は現代のイタリア語での表記。
- ローマの七丘
- →詳細は「ローマの建国神話」を参照
- 都市ローマの起源となったローマの七丘は、アウェンティヌス(アヴェンティーノ)、カピトリヌス(カンピドリオ)、カエリウス(チェリオ)、エスクイリヌス(エスクイリーノ)、パラティヌス(パラティーノ)、クイリナリス(クイリナーレ)、ウィミナリス(ヴィミナーレ)の7つである。
- ※カッコ内は現代のイタリア語での表記。
- 現代のローマ七丘
- アウェンティヌス(アヴェンティーノ)、カピトリヌス(カンピドリオ)、パラティヌス(パラティーノ)、クイリナリス(クイリナーレ)、ホルトゥロルム(ピンチョ)、ヤニクルム(ジャニコロ)、オッピウス(オッピオ)の7つ[4]である。
- ※カッコ内は現代のイタリア語での表記。
参考文献
[編集]- ^ a b 株式会社日立ソリューションズ 世界大百科事典 七丘祭
- ^ Classical Philology. University of Chicago Press. (1906). pp. 71–
- ^ Timothy Venning, A Chronology of the Roman Empire (Continuum, 2011), p. 27.
- ^ 「ローマ七丘」、『世界大百科事典』(平凡社)、1988年。