列子
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列子(れっし)は、中国戦国時代の諸子百家の一人列禦寇(れつぎょこう)の尊称。または、その列禦寇の著書とされる道家の文献を指す。後世の道教では『冲虚至徳真経』ともいう。
列禦寇
[編集]→詳細は「zh:列禦寇」を参照
列禦寇は、『荘子』など先秦の書物に度々登場するが、『史記』には伝記がなく、実在を疑う向きもある。
鄭の圃田(現在の河南省鄭州市)の出身とされる。同市には列禦寇をまつる墓(列子祠)がある[1]。
『列子』
[編集]多くの寓言や伝説により道家的思想を伝える。由来する成語に「杞憂」「愚公移山」「男尊女卑」「疑心暗鬼[2]」がある。湯問篇にはロボットのようなものが登場する(偃師造人)。楊朱篇は楊朱についての貴重な資料でもある。
『漢書』芸文志には『列子』8巻が見える。現行本も8巻8篇(「天瑞」「黄帝」「周穆王」「仲尼」「湯問」「力命」「楊朱」「説符」)からなる
現行本は、『荘子』と重複する部分や仏教的な部分があり、後世の加筆、あるいは魏晋以降の偽書とする説が古来よりある。20世紀末以降、疑古批判の風潮のなかで、偽書説を否定する説も出されるようになったが、定説にはなっていない[3]。
脚注
[編集]- ^ “列子故里雨中行-中新网”. www.chinanews.com. 中国新聞網. 2020年12月3日閲覧。
- ^ 本文でなく林希逸の注釈に由来
- ^ 裘錫圭「中国古典学の再構築にあたり 注意すべき問題について」『古典学の再構築』第7号、2000年、20頁。
刊行書誌
[編集]- 『列子 上』小林勝人訳注、岩波書店〈岩波文庫〉、1987年(昭和62年)1月。ISBN 4-00-332091-3。
- 『列子 下』小林勝人訳注、岩波書店〈岩波文庫〉、1987年(昭和62年)4月。ISBN 4-00-332092-1。全訳注
- 『列子 1』福永光司訳注、平凡社〈東洋文庫 533〉、1991年(平成3年)5月。ISBN 4-582-80533-7。
- 『列子 2』福永光司訳注、平凡社〈東洋文庫 534〉、1991年(平成3年)6月。ISBN 4-582-80534-5。
- ※初刊は『老子・列子 ほか 中国古典文学大系 4』福永光司訳注、平凡社、1973年(昭和48年)。ISBN 4-582-31204-7。
- 『列子 1』福永光司訳注、平凡社〈ワイド版東洋文庫 533〉、2008年(平成20年)9月。ISBN 978-4-256-80533-6。
- 『列子 2』福永光司訳注、平凡社〈ワイド版東洋文庫 534〉、2008年(平成20年)9月。ISBN 978-4-256-80534-3。
- 『列子』小林信明訳注、明治書院〈新釈漢文大系 22〉、1987年(昭和62年)12月。ISBN 4-625-57022-0。詳細な全訳。
- 『列子』小林信明訳注、明治書院〈新書漢文大系 24〉、2004年(平成16年)6月。ISBN 4-625-66333-4。西林真紀子編、新書判
- 『列子』穴沢辰雄訳注、明徳出版社〈中国古典新書〉、1984年(昭和59年)。ISBN 4-89619-228-1。
- 『老子・列子』大村益夫訳注、徳間書店〈中国の思想 6〉、新版1996年(平成8年)6月。ISBN 4-19-860498-3。「老子」は奥平卓訳、徳間文庫で再刊(2008年)
- 『全訳 列子』田中佩刀訳著、明徳出版社、2018年(平成30年)9月。ISBN 4-89619-859-X。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 『列子』 - 中国哲学書電子化計画
- 『列子』 - コトバンク