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八王子通り魔事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
八王子通り魔事件
場所 日本の旗 日本東京都八王子市京王線京王八王子駅駅ビル
日付 2008年平成20年)7月22日
標的 民間人
攻撃手段 文化包丁
死亡者 1人
負傷者 1人
動機 仕事の悩み、親への不信感
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八王子通り魔事件(はちおうじとおりまじけん)とは、2008年平成20年)7月22日東京都八王子市のショッピングセンター内で発生した通り魔事件。

八王子市内ショッピングセンター内における通り魔殺人事件(東京地検による呼称)、八王子市内ショッピングセンター内通り魔殺人事件(法務省法務年鑑による呼称)とも呼ばれる。

本事件は東京地方検察庁が公式サイトで平成20年の著名事件として挙げている[1]ほか、法務省の法務年鑑(平成20年)においても、「平成20年中の主要事件」として挙げられている[2]

概要

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2008年(平成20年)7月22日午後9時40分頃、東京都八王子市の京王線京王八王子駅の駅ビルである京王八王子ショッピングセンターの9階啓文堂書店にて、当時33歳の男が文化包丁を用いて、中央大学文学部4年生でアルバイト店員をしていた当時22歳の女性と当時21歳の女性来店客を刺した。その後男はエレベーターで1階に下りて外に逃亡。アルバイト店員は死亡し、来店客は全治3か月の重傷を負った。事件現場には現金身分証明書が入った財布が、エレベーターには凶器包丁が放置されていた[3]

同日午後10時頃、男は事件現場300メートル離れたJR八王子駅北口近くの路上で、警察官に職務質問された際に自身を犯人と認め、八王子ターミナルビル1階に所在する八王子駅北口交番にて目撃者の立証が取れたため緊急逮捕された。パトカー警察用自転車(いわゆる白チャリ)を用いて20人近くの警察官が事件現場と逮捕現場である交番前に集結し、周囲は騒然となった。

男は「仕事でうまくいかず、親が相談にのってくれなかったため、無差別で人を殺そうと思った」[4]凶器の包丁は八王子市内の100円ショップで買った[5]と供述した。

犯人の男の父親は自宅に来た報道各社の取材に応じた。また犯人の男はフリーターとして職を転々とし、いわゆるパラサイト・シングルであったとされる。

2008年(平成20年)8月12日に男は殺人罪殺人未遂罪銃砲刀剣類所持等取締法違反で起訴された[6]

2009年(平成21年)2月12日に初公判が行なわれた[7]。9月10日の論告求刑公判で、検察側は無期懲役を求刑した[8]。10月15日に東京地裁立川支部は求刑通り無期懲役の判決を下した[9]被告控訴し、2010年(平成22年)4月14日に東京高裁は一審の無期懲役判決を破棄し、懲役30年を言い渡した[10]

その他

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  • この事件が発生した2008年には、土浦連続殺傷事件3月19日23日茨城県土浦市)や秋葉原通り魔事件6月8日東京都千代田区外神田)が発生しており、理由なき通り魔事件の続発として報道された。
  • 事件当日、現場近くの別の書店で行われた書籍出版関連イベントを取材していたフジテレビのスタッフが、警察へ連行される本事件の犯人の姿をカメラに収めている。
  • 京王八王子ショッピングセンターは事件翌日の7月23日のみを全店臨時休業とし、また8月上旬まで被害者を偲ぶ献花台が路面に設置された。
  • 事件現場となった啓文堂書店京王八王子店は、同年中にリニューアル工事が行われ、本棚の配置などのレイアウトが変更されたのち、事件発生から7年半後の2016年1月24日をもって閉店した[11]

脚注

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以下の出典において、記事名に被疑者の実名が使われている場合、その箇所を伏字とする。

関連項目

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