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八栗ケーブル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
八栗ケーブル
八栗ケーブルの車両
八栗ケーブルの車両
概要
種別 鋼索鉄道
起終点 起点:八栗登山口駅
終点:八栗山上駅
駅数 2駅
運営
開業 1931年2月15日 (1931-02-15)
廃止 1960年12月25日
再開 1964年12月28日
所有者 四国ケーブル
使用車両 車両の節を参照
路線諸元
路線総延長 0.7 km (0.43 mi)
軌間 1,067 mm (3 ft 6 in)
運行速度 3.35 m/s (11.0 ft/s)
最高地点 高低差 167 m (548 ft)
最急勾配 288
テンプレートを表示
停車場・施設・接続路線
leer
JR四国高徳線
BHFq
古高松南駅
BHFq
八栗駅
leer
ことでん志度線
KBHFa
0.0 八栗登山口駅
STR
SPLa
SPLe
STR
KBHFe
0.7 八栗山上駅

八栗ケーブル(やくりケーブル)は、香川県高松市牟礼町牟礼の八栗登山口駅から八栗山上駅に至る四国ケーブルケーブルカー路線である。『鉄道要覧』には路線名の記載がなく、主に「八栗ケーブル」の名称で案内されている。ただし、四国ケーブルの安全報告書[1]では八栗鋼索鉄道線の名称も用いられている。

四国八十八箇所第八十五番札所の五剣山八栗寺への参詣者で賑わう。通常7時半からの運行のところ、毎月1日の縁日には早朝5時から運行される[2]

路線データ

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  • 路線距離(営業キロ):0.7km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:2駅(起終点駅含む)
  • 高低差:167m
  • 最急勾配:288

歴史

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戦前、八栗登山鉄道が運営していたケーブルカーを、戦後に新会社の八栗ケーブル(現在の四国ケーブル)の運営で復活させたものである。

  • 1926年(大正15年)10月13日 八栗登山電鉄に対し鉄道免許状下付[3]
  • 1928年(昭和3年)12月 八栗登山鉄道株式会社設立[4]
  • 1931年(昭和6年)2月15日 八栗登山鉄道が八栗登山口 - 八栗山上間を開業[5]
  • 1944年(昭和19年)2月11日 八栗登山鉄道 八栗登山口 - 八栗山上間が不要不急線として休止。資材を供出。
  • 1960年(昭和35年)12月25日 八栗登山鉄道 八栗登山口 - 八栗山上間が廃止。
  • 1964年(昭和39年)8月29日 八栗ケーブルが八栗登山口 - 八栗山上間の免許を得る。
  • 1964年(昭和39年)12月28日 八栗ケーブルにより八栗登山口 - 八栗山上間が開業。

車両

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八栗ケーブル コ1

1964年の再開業の際に日立製作所で新製した車両を現在も使用している。形式はコ-1形で、1・2の2両が在籍する。前面は丸みをおびたボンネット形の形状で、側面は3扉、折り戸となっている。車両の愛称は付けられていない。2024年現在の車両塗装は2016年の全般検査時に変更されたもので、車体側面が白色、車体下部が灰色、前面は1が赤色、2が青色である。それ以前は車体側面と下部の色は同じだが、前面の色が異なっていて、1がオレンジ色、2が緑色となっていた。なお、再開業当初は同年に開業した東海道新幹線にあやかり、1・2ともにアイボリー地にブルーのラインという塗装だった[6]

かつては伊香保ケーブル鉄道六甲ケーブルにも同形の車両が存在した[7]

  • 車両寸法(全長×全幅×全高):12,000mm×2,650mm×3,200mm
  • 自重:10.2t
  • 乗車定員:127名
  • 運転速度:3.35m/s

運賃

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2020年2月1日改定[8][9]

片道 往復
上り 下り
大人 600円 500円 1000円
小学生 300円 250円 500円

下りの運賃を上りより安く設定している(別に往復運賃も設定されている)。

駅一覧

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全駅香川県高松市に所在。

駅名 営業
キロ
接続路線
八栗登山口駅 0.0 高松琴平電気鉄道志度線八栗駅(徒歩連絡約20分)
八栗山上駅 0.7  

脚注

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  1. ^ 2023年度 安全報告書 四国ケーブル
  2. ^ 八栗ケーブル”. 四国ケーブル. 2024年1月26日閲覧。
  3. ^ 「鉄道免許状下付」『官報』1926年10月13日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  4. ^ 『日本全国諸会社役員録. 第38回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  5. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1931年2月23日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  6. ^ 「鉄道ピクトリアル」1964年5月号 p86 「新幹線にあやかったブルーとアイボリーのツートンカラー」と説明されている。
  7. ^ 六甲ケーブルについては、2両編成で、山上側の車両がこれとほぼ同形になっていたが、フロントガラスの上にひさしが設けられていたことから、顔つきの印象が異なっていた。
  8. ^ 八栗ケーブル”. 四国ケーブル. 2020年2月16日閲覧。
  9. ^ 新運賃表 (PDF) - 四国ケーブル、2020年2月16日閲覧

参考文献

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  • 電気車研究会鉄道ピクトリアル』1965年2月号(通巻167号)p86 四国八栗ケーブル23年ぶりに復活
  • 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』1987年2月号(通巻475号)p102-103 吉川文夫 時刻表にも出ていない八栗ケーブル
  • けいてつ協會『知られざる鉄道』JTB(JTBキャンブックス)、1997年5月、2刷、p115

関連項目

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外部リンク

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