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海上公試

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
全速航行試験から転送)

海上公試(かいじょうこうし)とは、船舶建造の最終段階で行う性能試験のこと。改装工事などで性能に変化があった時も行われる。船舶が全てにおいて所定の性能を有するか否かを確認する、いわば最終テストである。海上公試運転公試運転、または単に公試とも呼ばれる。一般商船の場合は通常数日で終了するが、大型艦艇の場合は数ヶ月にわたり、延べ30日以上の海上公試を行う場合もある。その後最終艤装や仕上げ塗装を行い、就役となる。

海上公試は、船の性能を調べる艦船公試と搭載兵器の性能を調べる武器公試軍艦などの場合)に大別される。

艦船公試

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艦船公試では、旋回試験、速力試験、燃費計測、クラッシュ・ストップ・アスターン試験、その他各種計器のテストなどが行われる。

全速航行試験

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艦艇の全速を出す速力試験。

速力試験

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エンジン出力を段階的に変化させ、その時の船の速度を計測する試験。一定の距離をを切らずに直線で通過し速度を計測する。潮流の影響を排除するため、同一区間を数往復し、その平均をとる。1960年代までは1海里の間隔で設置された標柱東京湾口の館山沖など)の間を直進してその通過時間から速力を求めていた。海上交通の混雑が激しい現在では任意の地点で直線航行し、航跡記録から速力を求める方式が主流となっている。

クラッシュ・ストップ・アスターン試験

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エンジンを全速前進から、中立、全速後進とし、船を急停止させるテスト。エンジンが壊れることを覚悟で急停止しなければならない場面を想定してのテストなのでクラッシュ~の名が付いている。ちなみに「スターン」は船尾を指すことから後進(a Stern:アスターン)の原義となった。

武器公試

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例)日本海軍では「兵装公試」と呼び、以下の項目があった。

参考文献

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  • 日本造船学会『昭和造船史 第1巻』(原書房、1981年)

外部リンク

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