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偵察航空隊 (1961)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
偵察航空隊から転送)
偵察航空隊
Tactical Reconnaissance Group
創設 1961年(昭和36年)12月1日
廃止 2020年(令和2年)3月26日
所属政体 日本の旗 日本
所属組織 航空自衛隊
所在地 航空自衛隊百里基地茨城県小美玉市
編成地 松島基地
上級単位 航空総隊
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偵察航空隊(ていさつこうくうたい、英称:Tactical Reconnaissance Group)は、2020年3月まで存在した日本航空自衛隊航空総隊直轄の偵察専門の部隊。

特徴

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使用航空機

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  • RF-4E:F-4Eの機体にRF-4Cの偵察機材を組み合わせた偵察機。偵察任務用に特化された純粋な偵察機で、各種カメラを搭載する代わりに武装系統が取り外されているため、空戦能力はない。
  • RF-4EJ:F-4EJ戦闘機からの改造機で、機外ポッド式の偵察機材を装着する。機関砲や火器管制装置等の武装系統が残されているため、通常型F-4EJと同じ戦闘能力を持っていた。
  • T-4:連絡や訓練支援として使用していた。

沿革

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  • 1961年昭和36年)12月1日:松島基地で発足(第501飛行隊、使用機:RF-86F)。
  • 1962年(昭和37年)8月24日:入間基地へ移動。
  • 1974年(昭和49年)12月3日:RF-4Eが配備される(百里先遣隊を編成)。
  • 1975年(昭和50年)9月30日:隊本部を百里基地へ移転。百里先遣隊を第501飛行隊に、RF-86部隊を入間分遣隊に改編。
  • 1977年(昭和52年)3月25日:入間分遣隊を廃止。
  • 1992年平成04年)6月22日:第501飛行隊にRF-4EJが配備される。
  • 1993年(平成05年)
    • 4月1日:偵察情報処理隊設置。
    • 8月2日:整備群設置。
  • 2009年(平成21年)3月13日:整備群が解散し、第7航空団に合併・統合される。また、航空機も第7航空団所属となる。
  • 2020年(令和02年)3月26日:部隊廃止[3]。これに先立ち、3月9日に最後の飛行訓練を行い、3月23日に隊旗を返還した[4]
    今後は帰投後の現像が必要なフィルム式カメラでなく、撮影画像の電送や電波情報収集が可能な無人航空機RQ-4 グローバルホーク」部隊や戦闘機部隊に役割を引き継ぐ予定である[1]
  • 2022年(令和04年)12月15日:部隊廃止された同部隊名を引き継ぐ、新偵察航空隊三沢基地)が編成される。

組織編成

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  • 偵察航空隊本部
    • 防衛班
    • 監理班
    • 人事班
    • 装備班
    • 安全班
  • 第501飛行隊
  • 偵察整備隊 ※航空機の支援整備は第7航空団が担当していた。
  • 偵察情報処理隊

歴代の偵察航空隊司令

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歴代の偵察航空隊司令
(特記ない限り1等空佐)
氏名 在職期間 前職 後職
偵察航空隊長
1 生井清 1961年12月01日 - 1964年03月15日 (2等空佐) 航空総隊飛行隊長
2 渥美二郎 1964年03月16日 - 1964年11月30日 第4航空団司令部防衛部長
(2等空佐)
偵察航空隊司令
偵察航空隊司令
1 渥美二郎 1964年12月01日 - 1965年07月15日
※1965年07月01日 1等空佐昇任
偵察航空隊長
(2等空佐)
第13飛行教育団飛行教育群司令
2 中川謙淑 1965年07月16日 - 1966年02月15日 第2航空団副司令 航空幕僚監部防衛部付
→1967年10月16日 外務省に出向
3 桑原泰郎 1966年02月16日 - 1968年07月15日 北部航空方面隊司令部防衛部長 航空幕僚監部防衛部調査第2課長
4 吉崎巌 1968年07月16日 - 1970年02月15日 第1航空団飛行群司令 航空自衛隊幹部候補生学校
第1教育部長
5 川上次郎 1970年02月16日 - 1971年07月15日 第8航空団副司令 第13飛行教育団司令
7 岩永成夫 1971年07月16日 - 1973年07月15日 第4航空団副司令 航空救難団司令
8 永井勝 1973年07月16日 - 1975年06月30日 第4航空団副司令 中部航空警戒管制団勤務
9 関憲生 1975年07月01日 - 1977年03月15日 西部航空方面隊司令部防衛部長 航空総隊司令部付
→1977年6月7日 停年退官(空将補昇任)
10 稲川史朗 1977年03月16日 - 1979年01月31日
※1979年01月01日 空将補昇任
南西航空混成団司令部防衛部長 第3航空団司令
三沢基地司令
11 原正夫 1979年02月01日 - 1980年10月10日 偵察航空隊副司令 第11飛行教育団司令
静浜基地司令
12 佐藤久弥 1980年10月11日 - 1982年10月15日 航空実験団飛行実験群司令 航空自衛隊幹部学校勤務
13 伊藤巖 1982年10月16日 - 1983年06月30日 第5航空団副司令 航空幕僚監部人事教育部副部長
(空将補昇任)
14 安藤堅一 1983年07月01日 - 1985年06月30日 航空幕僚監部防衛部勤務 第12飛行教育団司令
防府北基地司令
15 山本征衛 1985年07月01日 - 1987年03月15日 航空幕僚監部防衛部調査第2課長 航空資料作業隊司令
16 稲吉實 1987年03月16日 - 1988年07月06日 保安管制気象団飛行点検隊長 西部航空方面隊司令部監察官
17 難波皎 1988年07月07日 - 1989年06月29日 航空総隊司令部防衛部演習計画班長
兼 航空幕僚監部防衛部勤務
航空警務隊勤務
18 大橋武郎 1989年06月30日 - 1990年07月08日 中部航空方面隊司令部防衛部長 航空総隊司令部防衛部長
19 白川司 1990年07月09日 - 1992年03月31日 南西航空混成団司令部防衛部長 第4航空団副司令
20 笠井健介 1992年04月01日 - 1993年11月30日 航空総隊司令部防衛部運用課長 第13飛行教育団司令
21 市来徹夫 1993年12月01日 - 1995年03月22日 中部航空方面隊司令部防衛部長 第13飛行教育団司令
22 山本哲也 1995年03月23日 - 1996年07月31日 中部航空方面隊司令部防衛部長 特別航空輸送隊司令
23 橋爪俊輔 1996年08月01日 - 1998年07月31日 航空総隊司令部防衛部運用課長 第2輸送航空隊司令
24 富永恭弘 1998年08月01日 - 1999年11月30日 警戒航空隊副司令 退職
25 平岩善政 1999年12月01日 - 2000年12月08日 航空総隊司令部監察官 退職(空将補昇任)
26 源外志明 2000年12月08日 - 2002年07月31日 第83航空隊副司令 北部航空方面隊司令部幕僚長
27 庄田幸作 2002年08月01日 - 2003年11月30日 南西航空混成団司令部防衛部長 南西航空混成団司令部幕僚長
28 西村仁 2003年12月01日 - 2005年07月31日 航空自衛隊第5術科学校副校長 退職(空将補昇任)
29 佐藤敏博 2006年08月01日 - 2006年08月06日 第8航空団飛行群司令 第2航空団副司令
30 高木雅弘 2006年08月07日 - 2009年03月31日 第6航空団副司令 西部航空方面隊司令部監理監察官
31 堀川英寛 2009年04月01日 - 2010年11月30日 第6航空団副司令 航空開発実験集団司令部監理監察官
32 井出方明 2010年12月01日 - 2012年07月31日 硫黄島基地隊司令
硫黄島分屯基地司令
航空警務隊司令
33 飯島正信 2012年08月01日 - 2014年03月31日 第7航空団副司令 偵察航空隊付
→2014年7月29日 退職
34 横山寛 2014年04月01日 - 2016年05月31日 第83航空隊副司令 退職
35 軍司雅人 2016年06月01日 - 2018年09月07日 統合幕僚監部運用部運用第2課
災害対策調整官
南西航空方面隊司令部幕僚長
朝倉譲 2018年09月08日 - 2020年03月25日 航空幕僚監部監理官 航空教育集団司令部勤務

脚注

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  1. ^ a b c “冷戦期から活躍 空自偵察隊/さらば「音速の忍者」無人化の波 来年度廃止”. 読売新聞夕刊(社会面). (2018年12月28日) 
  2. ^ 「自衛隊の多彩な部隊」2000年『防衛白書』
  3. ^ 百里基地HP 基地司令からのご挨拶
  4. ^ 偵察航空隊隊旗返還式(令和2年3月23日)

関連項目

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外部リンク

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