位相空間法
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応用数学の分野における位相空間法(いそうくうかんほう、英: phase space method)とは、力学系の解を構成し解析するための、すなわち、時間依存の微分方程式を解くためのある手法のことを言う。この手法では、まずはじめに、新たな変数を導入することによって、方程式を時間について一階の連立微分方程式へと書き換える。すると、元の変数と新たな変数は、位相空間におけるあるベクトルを形成する。このとき解は、時間によってパラメータ付けられる、位相空間内の曲線となる。この曲線は通常、軌跡(trajectory)や軌道(orbit)と呼ばれる。微分方程式は、その曲線の幾何的表現として再び定式化される。すなわち、元の時間のパラメータ表現を必要とせず、その位相空間の変数のみについての微分方程式として、再び定式化される。最後に、その位相空間で得られた解が、再び元の設定へと変換される。
位相空間法は物理学の分野で幅広く用いられている。例えば、反応拡散系の進行波解を見つける時に、用いられる[1][2]。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- ^ A. Kolmogorov, I. Petrovskii, and N. Piscounov. A study of the diffusion equation with increase in the amount of substance, and its application to a biological problem. In V. M. Tikhomirov, editor, Selected Works of A. N. Kolmogorov I, pages 248--270. Kluwer 1991. Translated by V. M. Volosov from Bull. Moscow Univ., Math. Mech. 1, 1--25, 1937
- ^ Peter Grindrod. The theory and applications of reaction-diffusion equations: Patterns and waves. Oxford Applied Mathematics and Computing Science Series. The Clarendon Press Oxford University Press, New York, second edition, 1996.