久野岬
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久野岬(くのみさき、英: Kuno Point)は、南極半島西方のビスコー諸島・ワトキンス島にある岬[1]。
日本の生理学者、久野寧(くの・やす)にちなんで名前がつけられた[1][2]。
地理
[編集]南極半島西方のベリングスハウゼン海に位置するビスコー諸島の島の一つ、ワトキンス島の南西端にある岬である[1]。ワトキンス島は、ラヴォアジェ島南西約5kmにある、長さ約8kmの比較的小さな島である[3]。
歴史・名称
[編集]この地形は、1956年から1957年に行われたイギリスの南極探索 (Falkland Islands and Dependencies Aerial Survey Expedition) によって撮影された航空写真をもとに、地図に記載された[1]。
Kuno Point という名称は、英国南極地名委員会 (United Kingdom Antarctic Place-Names Committee, UK-APC) によってつけられた[1]。久野寧(1882年 - 1977年)は人間の発汗や体温調節の研究で業績を残した生理学者である[1][2]。UK-APCは、南極半島の地形に対して科学者に因んだ命名を行っており、南極半島には高木兼寛に因む高木岬(Takaki Promontory)もある[2]。
なお、アメリカ地質調査所(USGS)の地名情報システム(GNIS)は久野の名を"Kuno Yasau" と記しているが[1]、"Kuno Yasu" と記されるべき誤りである[2]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g "Kuno Point". Geographic Names Information System. U.S. Geological Survey. 2013年5月2日閲覧。
- ^ a b c d 清水祥一「「高木岬」と「久野岬」」(PDF)『日本生理学雑誌』第71巻第4号、日本生理学会、157-158頁、2013年5月2日閲覧。日本ビタミン学会誌『ビタミン』82巻11号(2008年)より転載とあり。
- ^ "Watkins Island". Geographic Names Information System. U.S. Geological Survey. 2013年5月2日閲覧。