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久本玄智

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

久本 玄智(ひさもと げんち、1903年明治36年)4月14日[1] - 1976年昭和51年)3月21日)は、島根県生まれの作曲家ピアノ演奏家、邦楽演奏家である。

5歳で失明した。東京盲学校卒業。山田流箏曲を初代萩岡松韻(しょういん)に、ピアノ声楽舟橋栄吉に学ぶ。東京盲学校の教諭として勤務。東京教育大学教授を務めた。

日本で初めて点字楽譜で演奏した。東京盲学校出身の山田流筝曲家山川園松(1909-1984)、初世宮下秀冽(1909-1993)などと共に若い世代の新作邦楽は新邦楽と呼ばれた。

昭和51年(1976年)3月21日死去。享年72。

作品の特徴

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演奏形態

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  • 同調箏、又は箏尺八(飛躍)
  • 尺八、箏(春の恵)
  • 箏、高低(三段の調)

作品

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  • 1931年7月 飛躍 - 洋楽に影響を受けた、明るくテンポのよい楽曲
  • 1931年4月 春の恵 - 代表作
  • 1943年春 三段の調 - 本手平調子で初心者でも弾きやすい入門曲。生田流でも用いられる

以下は作曲年ではなく出版年、曲名、著者、出版社

以下は出版年、曲名、著者は中島雅樂之都、出版社は邦樂社大阪支店。

  • 1952年2月 秋の初花
  • 1952年2月 輝く陽
  • 1952年2月 希望の光
  • 1952年2月 雲井調子による箏獨奏曲
  • 1952年2月 光輝
  • 1952年2月 小夜更けて
  • 1952年2月 静夜
  • 1952年2月 月夜
  • 1952年2月 夏の初花
  • 1952年2月 濱辺の波
  • 1952年2月 春の初花
  • 1952年2月 春の光
  • 1952年2月 春の惠み
  • 1952年2月 冬の初花
  • 1952年2月 虫の樂
  • 1952年4月 飛躍
  • 1952年4月 春興
  • 1952年7月 秋の思
  • 1952年7月 朝の歌
  • 1952年7月 あられの踊
  • 1952年7月 川瀬の宿
  • 1952年7月 こでまりの花
  • 1952年7月 三段の調べ
  • 1952年7月 早春
  • 1952年7月 月見草
  • 1952年7月 椿の蕾
  • 1952年7月 露
  • 1952年7月 流れの花びら
  • 1952年7月 渚の花
  • 1952年7月 夏の憶ひ
  • 1952年7月 花の露草
  • 1952年7月 薔薇の花
  • 1952年7月 水すまし
  • 1952年7月 虫の声

脚注

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  1. ^ 『音楽年鑑 昭和27年版』音楽之友社、1951年、p.279。

参考文献等

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  • 「三段の調」久本玄智作曲(前川出版社)1973年
  • 「飛躍」久本玄智作曲(前川出版社)1976年
  • 「春の恵(改訂)」久本玄智作曲(前川出版社)1998年
  • 「筝曲の歴史入門」千葉優子著(音楽之友社) 1999年
  • 「教養のための筝の常識と楽理のお話」野村秀子著(正絃社出版部)1973年
  • 「正派邦楽会による箏曲名作選[十二]久本玄智」(ビクターエンタテインメント)1995年 YMC-153-19-12