中沢正隆
中沢 正隆 | |
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生誕 |
1952年9月17日(72歳) 山梨県東八代郡豊富村(現・中央市) |
国籍 | 日本 |
研究分野 |
通信工学 電子工学 量子エレクトロニクス |
研究機関 |
東北大学 マサチューセッツ工科大学 NTT |
出身校 |
金沢大学 東京工業大学大学院 |
主な業績 |
EDFAの開発 後方ラマン増幅の発明 直角位相振幅変調の応用 |
影響を 受けた人物 | デビッド・ペイン (研究者) |
主な受賞歴 |
IEEEダニエル・E・ノーブル賞 R・W・ウッド賞 トムソン・ロイター引用栄誉賞 日本学士院賞 日本国際賞 |
プロジェクト:人物伝 |
中沢 正隆(なかざわ まさたか、1952年9月17日[1] - )は、日本の工学者。東北大学特別栄誉教授、災害科学国際研究所特任研究員。
専門は光通信・光情報処理の通信工学、電子工学、量子エレクトロニクスで、エルビウム添加光ファイバ増幅器・ファイバーレーザー・光ナイキストパルスの開発で知られる。
経歴
[編集]1971年山梨県立甲府南高等学校卒業[3]。1975年金沢大学工学部電子工学科卒業。1977年東京工業大学(のちの東京科学大学)大学院理工学研究科修士課程修了[4][5]。1980年同大学院総合理工学研究科博士課程修了[4]、工学博士[6]。
1980年日本電信電話公社入社、茨城電気通信研究所。1984年‐85年MIT電子工学研究所客員研究員。1989年日本電信電話伝送システム研究所グループリーダ。1994年日本電信電話研究開発本部特別研究員[4]。1999年NTTR&Dフェロー、東北大学電気通信研究所客員教授[7]。
2001年東北大学電気通信研究所教授に就任。2008年東北大学Distinguished Professor (DP)[7]。2010年東北大学電気通信研究所長。2011年東北大学電気通信研究機構長、国立大学附置研究所・センター長会議会長。2012年東北大学総長補佐、東北大学国際高等研究教育機構長[7]。2018年金沢大学理事(産学連携・高等教育改革担当)[4]、東北大学電気通信研究機構特任教授 ディスティングイッシュトプロフェッサー[4][7]、2022年東北大学災害科学国際研究所特任教授[8]、2023年東北大学特別栄誉教授[9]。
2019年電子情報通信学会会長[7]。IEEEライフフェロー、アメリカ光学会フェロー、電子情報通信学会フェロー、電子情報通信学会名誉員、応用物理学会フェロー[7]、応用物理学会名誉会員[10]。
受賞・叙勲
[編集]- 1980年 丹羽保次郎記念賞[7]
- 1985年 応用物理学会光学論文賞[11]
- 1989年 桜井健二郎記念賞[7]
- 1990年 IEE, Electronics Letters Premium Award[7]
- 1991年 応用物理学会会誌賞[11]
- 1993年 科学技術庁長官注目発明表彰[11]
- 1993年 レーザー学会研究業績賞[11]
- 1997年 科学技術庁長官賞[7]
- 2002年 IEEE Daniel E. Noble Award[7]
- 2002年 井上春成賞[7]
- 2002年 服部報公賞[7]
- 2003年 市村産業賞[7]
- 2005年 OSA R. W. Wood Prize[7]
- 2006年 トムソン・ロイター引用栄誉賞「世界中で高速光ファイバー通信ネットワークに革命をもたらしたエルビウム添加ファイバー増幅器(EDFA)の開発に対して」
- 2006年 東レ科学技術賞[7]
- 2008年 総務省志田林三郎賞[7]
- 2009年 産学官連携功労者表彰内閣総理大臣賞[7]
- 2010年 紫綬褒章受章[12]
- 2010年 応用物理学会光・量子エレクトロニクス業績賞[7]
- 2010年 IEEE, Quantum Electronics Award[7]
- 2013年 日本学士院賞[13]
- 2013年 C&C賞[7]
- 2013年 応用物理学会業績賞[7]
- 2014年 OSA Charles Hard Townes Award[7]
- 2015年 藤原賞[7]
- 2015年 河北文化賞[7]
- 2020年 電波の日総務大臣表彰[14]
- 2021年 中央市市民栄誉賞[15]
- 2021年 電気通信普及財団賞(テレコムシステム技術賞) [16]
- 2023年 日本国際賞[17]
- 2023年 野口賞[18]
電子情報通信学会賞
[編集]- 1983年 電子情報通信学会学術奨励賞[7]
- 1994年 電子情報通信学会論文賞[7]
- 1994年 電子情報通信学会業績賞[7]
- 1996年 電子情報通信学会業績賞[7]
- 1998年 電子情報通信学会論文賞[7]
- 2000年 電子情報通信学会論文賞[7]
- 2002年 電子情報通信学会猪瀬賞(最優秀論文賞)[7]
- 2002年 電子情報通信学会論文賞[7]
- 2009年 電子情報通信学会ELEX最優秀論文賞[7]
- 2009年 電子情報通信学会功績賞[7]
- 2012年 電子情報通信学会論文賞[7]
- 2017年 電子情報通信学会マイルストーン(3件)[7]
論文・予稿・寄稿文
[編集]- 中沢正隆「光後方散乱法による偏波保持光ファイバの偏波モ-ド結合係数の測定」『光学』第14巻第5号、応用物理学会分科会日本光学会、1985年10月、350-358頁、ISSN 03896625、NAID 40001174233。
- 中沢正隆「光ファイバー中の非線形光学」『応用物理』第56巻第10号、応用物理学会、1987年、1265-1288頁、doi:10.11470/oubutsu1932.56.1265、ISSN 0369-8009、NAID 130003591907。
- 中沢正隆「Erドープ光ファイバーによる光増幅とその応用」『応用物理』第59巻第9号、応用物理学会、1990年、1175-1192頁、doi:10.11470/oubutsu1932.59.1175、ISSN 0369-8009、NAID 130003592598。
- 久保田寛和, 中沢正隆「時間および周波数領域における光ソリトンの制御」『電子情報通信学会論文誌. C-IエレクトロニクスI-光・波動』第76巻第5号、電子情報通信学会、1993年5月、147-157頁、ISSN 09151893、NAID 110003308011。
- 木村康郎, 吉田英二, 中沢正隆「超長尺エルビウム添加光アクティブ線路の増幅特性」『電子情報通信学会秋季大会講演論文集』第1994巻第1号、電子情報通信学会、1994年9月、323頁、NAID 110003338672。
- 中沢正隆「光ソリトン伝送の最近の動向」『電子情報通信学会技術研究報告. OCS光通信システム』第95巻第272号、電子情報通信学会、1995年9月、43-50頁、NAID 110003285678。
- 中沢正隆「超高速光ソリトン通信の技術動向」『電子情報通信学会誌』第79巻第3号、電子情報通信学会、1996年3月、259-271頁、ISSN 09135693、NAID 110003229607。
- 中沢正隆, 久保田寛和, 山田英一「光ソリトンの発生と伝送」『電子情報通信学会論文誌. C-1エレクトロニクス 1-光・波動』第79巻第8号、電子情報通信学会、1996年8月、265-277頁、ISSN 09151893、NAID 110003307722。
- 山本貴司, 今井健之, 中沢正隆「光強度に依存する位相整合条件を考慮した高効率四光波混合」『電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集』第1996巻第1号、電子情報通信学会、1996年9月、338頁、NAID 110003336242。
- 中沢正隆「光ソリトン通信の最近の進展と将来展望 - 光パルス伝送とレーザーモード同期技術の類似性 -」『應用物理』第66巻第9号、応用物理学会、1997年9月、922-932頁、doi:10.11470/oubutsu1932.66.922、ISSN 03698009、NAID 10004565442。
- 田村公一, 吉田英二, 中沢正隆「光ファイバレーザによる超短パルスの発生」『レーザー研究』第27巻、レーザー学会、1999年、145-146頁、doi:10.2184/lsj.27.Supplement_145、ISSN 0387-0200、NAID 130003702735。
- 稲場肇, 秋元義明, 小向哲郎, 中沢正隆「CWエルビウム添加光ファイバレーザにおけるモードホップの要因」『電子情報通信学会技術研究報告. OPE光エレクトロニクス』第100巻第349号、電子情報通信学会、2000年10月、13-17頁、ISSN 09135685、NAID 110003303426。
- 亀卦川学, 長谷川英明, 吉田真人, 廣岡敏彦, 中沢正隆「フォトニック結晶ファイバの融着における最適な空孔テーパの観測とフレネル反射の低減について」『電子情報通信学会技術研究報告. OFT光ファイバ応用技術』第103巻第257号、電子情報通信学会、2003年8月、51-56頁、ISSN 09135685、NAID 110003169891。
- 小野敦, 吉田真人, 中沢正隆「10GHz高調波再生モード同期SOAファイバレーザの発振特性」『電子情報通信学会技術研究報告. OFT光ファイバ応用技術』第104巻第262号、電子情報通信学会、2004年8月、25-30頁、ISSN 09135685、NAID 110003170023。
- 中沢正隆「レーザーによる情報通信技術の発展」『應用物理』第79巻第6号、応用物理学会、2010年6月、508-516頁、doi:10.11470/oubutsu.79.6_508、ISSN 03698009、NAID 10026356919。
出典
[編集]- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.420
- ^ 中沢正隆「The EDFA Odyssey-From Optical Soliton to Coherent Nyquist Pulse Transmission-」『東北大学電通談話会記録』第87巻第2号、東北大学電気通信研究所、2019年3月、49-70頁、ISSN 0385-7719、NAID 120006774031。
- ^ [1]
- ^ a b c d e 役員金大
- ^ [2]
- ^ 中沢正隆, 「CH4外部飽和吸収セルを用いた3.39μmHe-Neレーザの無変調波周波数安定化に関する研究」 東京工業大学 博士論文, 甲第1214号, 1980年, NAID 500000284640
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak 会長の略歴IEICE
- ^ 理事(産学連携・高等教育改革担当)(非常勤) 中沢 正隆(なかざわ まさたか)金沢大
- ^ 中沢正隆博士に東北大学特別栄誉教授の称号を授与しました東北大学
- ^ 名誉会員応用物理学会
- ^ a b c d 中沢 正隆 | 研究者情報J-Global
- ^ “紫綬褒章の受章者”. 共同通信社. 47NEWS. (2010年4月28日). オリジナルの2013年5月16日時点におけるアーカイブ。 2013年1月26日閲覧。
- ^ 日本学士院賞授賞の決定について
- ^ 中沢正隆名誉教授(電気通信研究機構 特任教授)が、第70回「電波の日」総務大臣表彰を受賞しました東北
- ^ ホーム > 2021年の受賞 > 中沢正隆名誉教授(電気通信研究機構 特任教授)が、... 2021年 | 受賞 中沢正隆名誉教授(電気通信研究機構 特任教授)が、山梨県中央市の市民栄誉賞を受賞しました 2021年4月22日 09:00 |
- ^ 第 36 回電気通信普及財団賞 受賞論文 〜テレコムシステム技術賞〜
- ^ “日本国際賞に中沢氏と萩本氏ら 光ファイバーの長距離化に貢献”. 朝日新聞デジタル (2023年1月24日). 2023年1月24日閲覧。
- ^ 野口賞 3氏、3団体をたたえる山梨日日新聞
外部リンク
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