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中村武彦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

中村 武彦(なかむら たけひこ)は、日本の実業家。Blue United CorporationのPresident & CEO。

経歴

[編集]

東京都町田市出身。幼少時代の約10年間をアメリカ合衆国で過ごした帰国子女[1]青山学院大学のサッカー部に所属し、卒業後にNEC海外事業本部に入社。その後、スポーツナビゲーション編集部に勤務。

2002年マサチューセッツ州立大学アマースト校Mark H. McCormack Department of Sport Management at Isenberg School of Management修士課程に入学。

2005年、インターンを経た後、米国のMLS国際部で、Ivan Gazidis(元 ACミラン[2]CEO)により日本人初として採用[3]。多くのチームのUSツアープロジェクトマネジャーを務め、2006年のFCバルセロナツアーでテキサスの観客動員記録を更新[4]

2008年、環太平洋のクラブによる「パンパシフィックチャンピオンシップ」の責任者となる。この大会は彼の大学院の論文が基に[5][6]。初回はヤマザキナビスコ杯王者・ガンバ大阪が優勝。第2回はロサンゼルスで、ロサンゼルス・ギャラクシーデビッド・ベッカム所属)が優勝。

2009年、アジア・北米での実績からFCバルセロナに招聘され[7]、アジア・北米・オセアニアのディレクターとして働く。欧州クラブ初のニューヨークオフィス設立に関与。

2010年LeadOff Sports Marketing社のゼネラルマネジャーに就任。メジャーリーグサッカーなどのアジア事業顧問に就任[8][9]

2011年、ESPNとハワイ観光局と協力し、ハワイで「ハワイアンアイランズインビイテーショナル」を立ち上げ、大会のChief Soccer Officerとなる[10]」。JリーグのPR部でキューレーター・ブロガー、[11]そしてレアル・マドリードMBAで招待講師としても活動[12]

2012年~2013年、マンチェスター・シティFCデル・ピエロ選手との協力で日本と欧州サッカーの架け橋となる活動を続け[13]国際サッカー連盟FIFA)公認のマッチエージェント資格も取得[14]

2014年マドリッドにある「ISDE Instituto Superior de Derecho y Economia(ISDE)」の国際スポーツ法グローバルエグゼクティブマスター課程を修了。

2015年、母校マサチューセッツ州立大学・スポーツマネジメント修士課程から「Alumni-on-the-Rise Award」受賞[15]、MLS・ニューヨーク・レッドブルズのトレーニングウェアへ初めてヤンマーのロゴを掲出するクラブ史上最大のパートナーシップ契約交渉に携わる[16]Blue United Corporation社を設立し、コロンビア大学とISDEによるスポーツマネジメントとスポーツ法学のコンパニオンプログラムの招待講師を務める[17][18]

2016年、J.リーグ・ヒューマン・キャピタル(JHC)の立ち上げに参画し、国際事業開発担当に就任[19]

2017年、鹿島アントラーズが、ニューヨークオフィスを設立し、同クラブのグローバル・ストラテジー・オフィサーに就任[20]。同年、青山学院大学地球社会共生学部の非常勤講師に着任[21]。Blue Unitedが「国際アントレプレナー賞」優秀賞(東京ニュービジネス協議会会長賞)を受賞[22]

同年11月、JリーグとMLSがアロハスタジアムで対決する「パシフィックリムカップ」を創設[23]読売テレビの「グッと!地球便」や[24]、ハワイ州最大日刊紙「ホノルル・スター・アドバタイザーの一面で特集され[25]、Sports Industry Awards(SPIA) ASIAにBest International Sporting Event of the Yearのファイナリストに[26]。また、この年パシフィックリーグマーケティングの国際事業開発ディレクター及び同社「PLMキャリア」サービスのスペシャルキャリアアドバイザーに就任。[27][28]

2018年、「SPORTS TECH TOKYO」(主催:電通、プログラム・パートナー:スクラムベンチャーズ)のメンターに就任。[29]EAスポーツのサッカーゲームFIFAシリーズを戦うプロeスポーツチーム「Blue United eFC」を設立。11月に東洋館出版社より『MLSから学ぶスポーツマネジメント』をし、2019年の『サッカー本大賞2019』を受賞[30]

2019年、スペインマドリー)の「ISDE Sports Convention」に、元バスケットボールスペイン代表のホルヘ・ガルバホサ、元ブラジル代表のロナウドと共に東洋人唯一のパネリストとして登壇[31]。またパシフィックリムカップ2019がSports Industry Awards(SPIA) ASIAにBest International Sporting Event of the Yearのファイナリストに再び選出[32]

2020年、HALF TIMEグローバルアカデミーの学長に就任[33]し、ぴあ株式会社が主催をするPIA Sports Business Program立ち上げに参画し、常任講師に就任[34]。また、この年東京大学工学系研究科の共同研究員となる[35]

2021年、Blue United eFCがFIFA eクラブワールドカップで3度目の出場し、アジアで優勝[36]。FIFAe世界ランキング5位となり、アグ選手が2年連続でe日本代表に選ばれる[37]。また、『マンガでよくわかる!スポーツマネジメント』を東洋館出版社より出版。

2022年、Blue United eFCがCity Football Groupと提携し、「Blue United eFC powered by Manchester City」と改名[38]。また、日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)、梓設計[39]、そしてスポーツエコシステム推進協議会の国際アドバイザーに就任[40][41]

2023年、Blue Unitedとデロイトトーマツコンサルティングは、日本のスポーツビジネス拡大と価値共創を目的にしたアライアンスに合意[42]。また、スポーツ庁「スポーツ産業の国際展開促進事業」の一環として、国際展開を支援するプラットフォーム「JSPIN(Japan SPorts business INitiative)」のアドバイザーにも就任[43]

2024年、スポーツエコシステム推進協議会マネジメント支援委員会 アドバイザー就任[44]。青山学院大学地球社会共生学部のプロジェクト教授に就任[45]、そして、マサチューセッツ州立大学アマースト校 男子サッカー部のボランティアシスタントコーチに就任[46]。12月にはMIXIとBlue Unitedの資本業務提携を発表した[47]

「日本と米国のサッカーの架け橋」として、多数の日本人サッカー選手(深澤仁博西村卓朗原田慎太郎平野孝山田卓也吉武剛星出悠松下幸平廣山望山田晃平田中輝和小林大悟柏瀬暁加地亮井村雄大遠藤翼工藤壮人東洸大郎栗本広輝宮地元気半谷陽介など)のMLSやUSLへの移籍も支援[48]

脚注

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  1. ^ 田崎健太. “第86回 日本と世界をつなぐスポーツビジネスエージェント 〜中村武彦vol.1〜 – SPORTS COMMUNICATIONS”. 2023年1月4日閲覧。
  2. ^ CNN, Ben Church. “Arsenal chief executive Ivan Gazidis to join AC Milan”. CNN. 2019年3月29日閲覧。
  3. ^ 日経新聞:自ら動き楽しむ気風(米国サッカーNOW4)
  4. ^ FC Barcelona 4, Club America 4” (英語). Plainview Herald (2006年8月9日). 2023年10月7日閲覧。
  5. ^ 新国際クラブ大会「パンパシフィックチャンピオンシップ」大会の仕掛け人、中村武彦氏に聞く
  6. ^ 夢は叶うと信じ3年越しの企画実現, 初の環太平洋選手権を2月に開催
  7. ^ Hernon, Matthew (2019年1月5日). “Takehiko Nakamura: Kicking around the U.S. for a career in soccer” (英語). The Japan Times Online. ISSN 0447-5763. https://www.japantimes.co.jp/life/2019/01/05/people/takehiko-nakamura-kicking-around-u-s-career-soccer/ 2019年3月29日閲覧。 
  8. ^ MLS expands international scouting network
  9. ^ South American pipeline expands
  10. ^ ESPN's New Soccer Event to Kick Off in 2012
  11. ^ Jリーグ特命PR部、キューレーターブログ
  12. ^ Nakamura, Takehiko - Teacher | ISDE” (英語) (2017年5月23日). 2023年10月9日閲覧。
  13. ^ アレッサンドロ・デル・ピエロ公式サイト
  14. ^ Match Agents” (英語). www.fifa.com. 2023年10月9日閲覧。
  15. ^ Annual McCormack Awards Banquet Celebrates Exceptional Alumni and Students
  16. ^ Japanese firm buys rights to Red Bulls’ training kit, in-venue signage
  17. ^ @TAKE_soccer,@MLS consultant and @FIFAcom Match Agent has confirmed he will lecture in the http://ce.columbia.edu/sports-management/sports-law …
  18. ^ Global Sports Law Columbia University Companion Program, Program Faculty
  19. ^ https://www.facebook.com/395475210655623/photos/a.419604608242683.1073741828.395475210655623/537697933100016/?type=3&theater
  20. ^ https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20170317/563753.html
  21. ^ http://jikanwari.azurewebsites.net/jikanwari/S6A0.pdf
  22. ^ https://prtimes.jp/main/html/rd/amp/p/000000001.000028070.html
  23. ^ http://www.pacificrimcup.com
  24. ^ 過去の放送 | グッと!地球便 | 読売テレビ”. 過去の放送 | グッと!地球便 | 読売テレビ. 2018年10月7日閲覧。
  25. ^ https://www.pressreader.com/usa/honolulu-star-advertiser/20180207/281479276867899
  26. ^ Category Finalists – SPIA ASIA” (英語). spiaasia.com. 2018年11月30日閲覧。
  27. ^ 会社概要|パシフィックリーグマーケティング株式会社”. www.pacificleague.jp. 2019年8月23日閲覧。
  28. ^ パシフィックリーグマーケティング株式会社. “キャリアアドバイザー|スポーツを仕事に!|PLMキャリア”. career.pacificleague.jp. 2018年10月7日閲覧。
  29. ^ SPORTS TECH TOKYO(スポーツテック東京) - Connecting the World to Sports Innovation”. SPORTS TECH TOKYO(スポーツテック東京) - Connecting the World to Sports Innovation. 2019年8月23日閲覧。
  30. ^ サッカー本大賞2019、「大賞」は『ディス・イズ・ザ・デイ』、『MLSから学ぶスポーツマネジメント 躍進するアメリカサッカーを読み解く』の2作品が受賞!”. www.footballchannel.jp. 2019年3月29日閲覧。
  31. ^ Home” (英語). ISDE Sports Convention. 2019年8月23日閲覧。
  32. ^ 2019 SPIA ASIA SHORTLIST” (英語). SPIA ASIA. 2019年12月4日閲覧。
  33. ^ 世界最先端のスポーツビジネスをオンラインで。「HALF TIME Global Academy」が8月にスタート”. https://halftime-media.com. 2020年11月10日閲覧。
  34. ^ PIA SPORTS BUSINESS PROGRAM”. fan.pia.jp. 2020年11月11日閲覧。
  35. ^ メンバー紹介|社会戦略工学研究室(茂木研究室) - 東京大学”. 2023年10月9日閲覧。
  36. ^ FIFA eクラブW杯アジア部門で日本勢Blue United eFCが優勝! つぁくと&アグ「アジアでのてっぺんをずっと取り続ける」”. ゲキサカ. 2021年5月8日閲覧。
  37. ^ e日本代表の3選手が決定! “国内最強”川崎Fサポ・ジェイが初選出「しっかり勝っていきたい」(ゲキサカ)”. Yahoo!ニュース. 2021年5月8日閲覧。
  38. ^ CFG to collaborate with Blue United eFC in Japan” (英語). www.mancity.com. 2022年1月27日閲覧。
  39. ^ スポーツ・エンターテインメントドメインさらなる付加価値提案とグローバル展開を強化。|Topics|梓設計”. www.azusasekkei.co.jp. 2023年5月3日閲覧。
  40. ^ スポーツエコシステム推進協議会- - スポーツエコシステム推進協議会の公式サイト”. 2023年1月12日閲覧。
  41. ^ 2021ー2022年度 第7回理事会を開催”. WEリーグ | Women Empowerment League. 2022年1月27日閲覧。
  42. ^ デロイト トーマツとBlue United、日本のスポーツビジネス拡大と価値共創を目的にしたアライアンスに合意|Deloitte Japan”. デロイト・メンバーファーム. 2023年5月3日閲覧。
  43. ^ ネットワーキング - JSPIN”. jspin.mext.go.jp (2023年9月13日). 2024年1月19日閲覧。
  44. ^ 一般財団法人スポーツエコシステム推進協議会”. council-sep.org. 2024年9月23日閲覧。
  45. ^ BLEU PROJECT”. BLEU PROJECT. 2024年9月23日閲覧。
  46. ^ Men's Soccer Adds Nakamura As Volunteer Assistant” (英語). University of Massachusetts Athletics. 2024年9月23日閲覧。
  47. ^ Blue United Corporationとの資本業務提携に関するお知らせ | ニュース”. 株式会社MIXI. 2024年12月11日閲覧。
  48. ^ The Japan Times:MLS marketing executive says league interested in Japanese players

外部リンク

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