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紀伊中ノ島駅

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中之島駅 (和歌山県)から転送)
紀伊中ノ島駅*
駅舎(2018年10月)
きいなかのしま
Kii-Nakanoshima
JR-R52 六十谷 (3.0 km)
(1.1 km) 和歌山 JR-R54
地図
所在地 和歌山県和歌山市中之島391-4
北緯34度14分32.92秒 東経135度11分22.16秒 / 北緯34.2424778度 東経135.1894889度 / 34.2424778; 135.1894889座標: 北緯34度14分32.92秒 東経135度11分22.16秒 / 北緯34.2424778度 東経135.1894889度 / 34.2424778; 135.1894889
駅番号 JR-R53
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 阪和線
キロ程 60.2 km(天王寺起点)
電報略号 ナシ
駅構造 高架駅
ホーム 2面2線
乗車人員
-統計年度-
462人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1932年昭和7年)1月1日[1]
備考 無人駅(自動券売機 有)
* 阪和線のりばは1936年まで阪和中之島駅(開業当初は中之島駅)
** 1974年までは和歌山線も乗り入れていた。
*** 盛土上の高架駅である。
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紀伊中ノ島駅(きいなかのしまえき)は、和歌山県和歌山市中之島にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)阪和線である。駅番号はJR-R53

歴史

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旧 和歌山線ホーム。高架は阪和線。(2018年10月)

大阪と和歌山を高速に結ぶことを目的として建設された阪和電気鉄道の中間駅として1932年昭和7年)1月1日に開業した[1]。(開業から1936年までは阪和中之島駅)当初から築堤上にある駅で、この駅のすぐそばで既存の鉄道省(国有鉄道)和歌山線の線路を乗り越えていた。この当時、国鉄和歌山線は東側の田井ノ瀬駅からまっすぐ西へ向かい和歌山駅(現在の紀和駅)へと通じていた。

その後、双方の連絡を行うために1935年(昭和10年)1月1日に両者の交点付近に国鉄が紀伊中ノ島駅を開業させ、同時に阪和電気鉄道の駅は102 m南の交点付近へ移転した。この時に国鉄が建設した駅舎が現存する駅舎で、またこの時に阪和電気鉄道が建設したホームが現存するホームである。国鉄・阪和電気鉄道がそれぞれ駅舎を設けていたが、1936年(昭和11年)9月25日に阪和電気鉄道の駅名を国鉄に合わせて紀伊中ノ島と改称するとともに、阪和電気鉄道側の駅舎は撤去され、駅を共同使用するようになった。その後阪和電気鉄道は南海鉄道を経て国鉄に買収され、国鉄阪和線となり阪和線と和歌山線の乗換駅となった。

阪和電気鉄道が乗りいれた東和歌山駅(現在の和歌山駅)が重要になるにつれて、和歌山線の田井ノ瀬駅から東和歌山駅へ乗り入れる線路(当時は貨物支線として設定)が1961年(昭和36年)に完成し、1968年(昭和43年)には従来の和歌山駅を紀和駅へ、従来の東和歌山駅を和歌山駅へ改称した。 この貨物支線経由の旅客列車は当初、準急列車だけであったが、やがて普通列車にもこちらを経由する列車が設定されるようになった。1972年(昭和47年)3月15日のダイヤ改正で和歌山線の定期列車がすべて和歌山駅へ直通するようになると、田井ノ瀬から当駅を経由して紀和へ向かう元来の和歌山線は支線となった。この際、当駅の所属線が和歌山線から阪和線に変更される[1][2]。和歌山線の支線は、1974年(昭和49年)9月30日限りで廃止され、当駅は阪和線単独の中間駅となり、乗換駅としての機能を失った。

2008年平成20年)8月に、この駅のホーム(阪和電気鉄道が建設したもの)の屋根を支える鉄骨が、八幡製鉄所が操業を開始した当初に製造したレールを転用したものであることが発見された。レールを転用したホーム屋根骨組みは各地に存在するものであるが、八幡製鉄所の創業当時のレールは珍しく、日本の重工業・鉄鋼史の面から貴重な産業遺産と評価され、2009年(平成21年)に産業考古学会の推薦産業遺産[3][4]として認定された。

和歌山線との乗換駅となった当初は和歌山線側が短距離運用のガソリンカーのみ停車としたため、阪和電気鉄道側もガソリンカーに連絡する特急急行のみ停車していた(特急は超特急のうち当駅停車列車を改称したもの。上り2本、下り1本)[5]。同年11月の改正で和歌山線の通過列車が和歌山市行き最終1本のみとなると阪和側の停車本数も増加し[6]1937年(昭和12年)6月の改正で全ての特急・急行が停車するようになった[7]国有化し国鉄阪和線になった後は快速列車の停車駅となり、1993年(平成5年)3月17日までは一部の快速列車が停車していた。その後、2011年(平成23年)3月12日のダイヤ改正で紀州路快速の多くが日根野駅 - 和歌山駅間で各駅停車としたため、朝のラッシュを終えた時間帯のみ快速が停車するようになった。

年表

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駅構造

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ホーム

相対式2面2線のホームを持つ高架駅で、開業時からの古い駅舎が現在も残っている。分岐器絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。

かつてこの駅が和歌山線との乗り換え駅であった名残で、駅舎から和歌山線ホームを通って阪和線ホームへ達する構造であるため、2016年現在も和歌山線ホームの痕跡が残るものの、旧和歌山線ホームは、駅舎付近が阪和線ホームへの通路として使われている他は、閉鎖もしくは撤去されている。駅舎は2016年現在は、単なる待合スペースとなっている。 

和歌山駅が管理している無人駅である。ICOCA対応自動改札機・簡易型自動券売機・連絡用インターホンが設置されている(相互利用可能ICカードはICOCAの項を参照)。トイレは改札外に男女共用汲み取り式の物がある。バリアフリー設備は設置されていない。また、構内にグループ会社の研修施設・JR西日本メンテック和歌山道場がある。

のりば

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のりば 路線 方向 行先
1 R 阪和線 上り 日根野天王寺関西空港方面[15]
2 下り 和歌山方面[15]

利用状況

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「和歌山県統計年鑑[16][17]」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通りである。

年度 1日平均
乗車人員
1998年 312
1999年 324
2000年 296
2001年 301
2002年 276
2003年 272
2004年 285
2005年 277
2006年 273
2007年 278
2008年 274
2009年 261
2010年 295
2011年 344
2012年 354
2013年 378
2014年 389
2015年 403
2016年 398
2017年 407
2018年 429
2019年 462
2020年 404
2021年 418
2022年 466

駅周辺

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周辺は主に住宅地である。

以前は以下の停留所が存在したが、2020年3月末を以て、路線と共に廃止された。

隣の駅

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西日本旅客鉄道(JR西日本)
R 阪和線
快速・直通快速
通過
紀州路快速(朝の下りの一部は通過)・区間快速(平日のみ運転)・普通
六十谷駅 (JR-R52) - 紀伊中ノ島駅 (JR-R53) - 和歌山駅 (JR-R54)

かつて存在した路線

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日本国有鉄道
和歌山線(旧線)
田井ノ瀬駅 - 紀伊中ノ島駅 - 紀和駅

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k 石野 1998, p. 369.
  2. ^ a b c 石野 1998, p. 365.
  3. ^ 小山 徹・大島 一郎「産業考古学会 2009年度推薦産業遺産にJR紀伊中ノ島駅の初期官営製鉄所製レール構築物を認定」『鉄道ピクトリアル』No.824(2009年10月) pp.112 - 113 電気車研究会
  4. ^ 産業遺産学会 推薦産業遺産 一覧 - 産業遺産学会(旧:産業考古学会)
  5. ^ a b 竹田辰男『阪和電気鉄道史』鉄道資料保存会、1989年、172頁。ISBN 978-4885400612 
  6. ^ a b 竹田辰男『阪和電気鉄道史』鉄道資料保存会、1989年、178頁。ISBN 978-4885400612 
  7. ^ a b 竹田辰男『阪和電気鉄道史』鉄道資料保存会、1989年、185頁。ISBN 978-4885400612 
  8. ^ 竹田辰男『阪和電気鉄道史』鉄道資料保存会、1989年、184頁。ISBN 978-4885400612 
  9. ^ 竹田辰男『阪和電気鉄道史』鉄道資料保存会、1989年、102頁。ISBN 978-4885400612 
  10. ^ a b c 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 42号 阪和線・和歌山線・桜井線・湖西線・関西空港線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年5月16日、12-13頁。 
  11. ^ 日本国有鉄道公示S60.3.12公181
  12. ^ 「通報 ●福知山線石生駅ほか147駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報号外』日本国有鉄道総裁室文書課、1985年3月12日、15-16面。
  13. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '99年版』ジェー・アール・アール、1999年7月1日、185頁。ISBN 4-88283-120-1 
  14. ^ 「ICOCA」いよいよデビュー! 〜 平成15年11月1日(土)よりサービス開始いたします 〜(インターネット・アーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年8月30日
  15. ^ a b 紀伊中ノ島駅|時刻表”. 西日本旅客鉄道. 2022年1月30日閲覧。
  16. ^ 和歌山県統計年鑑 - 和歌山県
  17. ^ 令和4年度和歌山県公共交通機関等資料集” (PDF). 和歌山県. 2024年7月15日閲覧。

参考文献

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  • 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6 

関連項目

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外部リンク

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