コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

上水内北部広域農道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

上水内北部広域農道(かみみのちほくぶこういきのうどう)は、長野県長野市から上水内郡信濃町に至る広域農道

北信五岳飯縄山戸隠山黒姫山妙高山斑尾山)のすべてが沿道から望める[1] ことから、北信五岳道路と呼ばれている。

概要

[編集]

長野市(旧豊野町)・上水内郡飯綱町・同郡信濃町にまたがる上水内北部広域営農団地(4,033ha)を受益地として、農作物を上信越自動車道信州中野ICから輸送することを目的に整備された[2]

長野市豊野町蟹沢と同市を結ぶ豊野幹線(豊野ライン)と、長野市豊野町大倉と上水内郡信濃町古間とを結ぶ信濃幹線(信濃ライン)の2路線から成る。

豊野幹線

[編集]
  • 起点:長野県長野市豊野町蟹沢(立ヶ花橋西交差点 = 国道117号交点)
  • 終点:長野県長野市吉(宇佐美沢交差点 = 長野県道60号長野荒瀬原線交点)
  • 延長:6.3km
  • 幅員:10m(車道6m)

長野県道29号中野豊野線信州中野IC方面から国道18号飯綱町方面、長野市若槻・長野市街地への短絡路として機能する。

この区間については、豊野ラインと呼ばれている。

主要構造物

[編集]
  • 蟹沢トンネル(長野市豊野町蟹沢 - 豊野町大倉)
    • 延長:673m
    • 幅員:15m(車道2~3車線・両側歩道)
    立ケ花駅信州中野IC方面と国道18号飯綱町方面を短絡するトンネル。このトンネルの開通により、この区間の移動は国道117号 - (浅野交差点) - 国道18号経由の半分の距離に短縮された。起点側(豊野町蟹沢側)の55m区間は、国道117号交差点至近で右折車線が確保されているため、長野県下最大級の3車線断面となっている[3]
  • 平成大橋(長野市豊野町大倉 - 豊野町浅野)
    • 全長:39.0m
    • 幅員:12.0m(車道2車線・両側歩道)
    • 構造:鋼橋H鋼
    鳥居川に架かる橋梁。左岸で国道18号に接する。
  • 月光寺沢橋(長野市豊野町豊野)
    • 全長:120.0m
    • 幅員:11.0m(車道2車線・片側歩道)
    • 構造:鋼橋H鋼
    月光寺沢と日影用水の合流点付近に架かる橋梁。
  • 油沢橋(長野市豊野町豊野)
    • 全長:48.5m
    • 幅員:12.5m(車道2車線・片側歩道)
    • 構造:鋼橋H鋼
    油沢川に架かる橋梁。
  • 三念沢大橋(長野市豊野町石)
    • 全長:109.0m
    • 幅員:10.7m(うち車道7.2m=2車線片側歩道)
    • 高さ:約30m
    • 構造:上路式鋼アーチ橋
    三念沢に架かる橋梁。周辺に生息する猛禽類への影響を抑えるために、地山の改変を縮小する設計に変更したり、繁殖期を避けるなどして施工された[4]
  • 宇佐美沢橋(長野市豊野町豊野)
    • 全長:66.0m
    • 幅員:10.0m(車道2車線・片側歩道)
    • 構造:鋼橋H鋼
    宇佐美沢と旧北国街道に架かる橋梁。全体が大きくカーブしている。

信濃幹線

[編集]
  • 起点:長野県長野市豊野町大倉(大方交差点 = 豊野幹線交点)
  • 終点:長野県上水内郡信濃町古間(長野県道364号古間停車場線交点)
  • 延長:11.2km
  • 幅員:10m(車道6m)

大方交差点で豊野幹線から分岐し、飯綱町を経て信濃町に至る路線。飯綱町の一部区間(4.4km)については、長野県営ふるさと農道三水地区として整備された。

国道18号の東側に並行しており、同国道のバイパスとしても機能している。

この区間については、信濃ラインと呼ばれている。

主要構造物

[編集]

沿革

[編集]
  • 1992年平成4年) - 着工
  • 2004年(平成16年)12月24日 - 信濃幹線の全線(L=11.7km)と、豊野幹線の立ヶ花橋西交差点から大倉中央交差点の区間(L=1.4km)が開通。
  • 2016年(平成28年)12月20日 - 豊野幹線の大倉中央交差点から宇佐美沢交差点の区間(L=4.9km)が開通し、全線開通'[5]

交差・接続する道路

[編集]

豊野幹線(豊野ライン)

[編集]
長野県道29号中野豊野線(志賀フルーツライン)

信濃幹線(信濃ライン)

[編集]

別名

[編集]
  • 北信五岳道路(全線)
    • 豊野ライン(豊野幹線全線)
    • 信濃ライン(信濃幹線全線)

沿道

[編集]

周辺はリンゴなどの生産地である。

豊野幹線(豊野ライン)
信濃幹線(信濃ライン)

脚注

[編集]
  1. ^ ただし、北信五岳が一望できるとされる飯綱町芋川地域では、戸隠山飯縄山の裏側に隠れてしまう(飯縄山と黒姫山の間に見えるのは戸隠山ではなく高妻山)。戸隠山が見えるのは上水内郡信濃町古間地域からである。
  2. ^ 上水内北部広域農道の整備 - 長野県長野地方事務所
  3. ^ 長尺フォアパイリングを用いた坑口部の沈下挙動(長野県蟹沢トンネル) - 土木学会第53回年次学術講演会
  4. ^ 上路式鋼アーチ橋(三念沢橋梁)の計画 - エイト日本技術開発『土木学会第67回年次学術講演会』、2012年
  5. ^ 広域農道(北信五岳道路)が全線開通します!〜農業と観光を結び さらなる地域振興に向けて〜 - 長野県農政部

関連項目

[編集]