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三菱UFJ-VISA

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

三菱UFJ-VISA(みつびしユーエフジェイ-ビザ)は、株式会社三菱UFJ銀行(以下「三菱UFJ」)が発行するクレジットカードである。クレジットカードの発行・管理業務等は三菱UFJニコスに委託している。なお、既に新規発行は全て終了している。

概要

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2004年(平成16年)10月12日に当時の東京三菱銀行ディーシーカードに業務委託する形で、ICキャッシュカードVISAクレジットカードおよびEdyが一体した「スーパーICカード『東京三菱-VISA 』」(現在のゴールドプレミアム)の発行を開始した。日本の都市銀行本体が発行する形態は初である。
2004年(平成16年)12月以降、一般グレードおよび磁気キャッシュカード用ストライプ付きのコンビタイプを発行開始。

2006年(平成18年)1月に三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)発足に合わせて三菱東京UFJ-VISAに名称変更。但し旧東京三菱店のみでの取扱であった。同年4月より「ICクレジットカード」の発行が開始され、旧UFJ店口座でも申込が可能となった。

2018年(平成30年)4月に三菱東京UFJ銀行から三菱UFJ銀行への商号変更に合わせて現名称に変更。

その後、MUFGグループのクレジットカードブランドとして新たに「三菱UFJカード」を創設し、そちらにブランドの一本化を行うこととなったため、2022年(令和4年)1月にICクレジットカード・スーパーICカードの新規発行及びゴールドカードへのランクアップの受付を全て終了した[1]。なお、既に発行済のカードについては有効期限到来まで引き続き利用が可能。

種類

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大まかに「ICクレジットカード」及び「スーパーICカード」の2つの種類がある。後者は、三菱UFJのICキャッシュカードの機能を搭載している為、申込は三菱UFJの普通預金口座を開設している者に限られる。

種別

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一般カードの「三菱UFJ-VISA」及びゴールドカードの「三菱UFJ-VISAゴールド」(スーパーICカード(セキュリティタイプ)は「三菱UFJ-VISAゴールドプレミアム」)の2つが発行されている。なお一般カードについては、2010年(平成22年)6月20日でスーパーICカード(提携なし)の新規受付を終了したため、以後はICクレジットカード及び提携カードのみの受付となっている[2]

入会時の利用可能枠は、前者は最大100万円、後者は最大300万円である(三菱東京UFJの「Quality Life Club」(以下「QLC」)の会員は、審査のうえ最大1,000万円まで拡大する事が出来る)。

年会費は、前者は無料、後者は税抜き10,000円である(QLCの会員は、初年度の年会費が無料となり、また、ショッピングの年間利用額が100万円以上の場合は、翌年の年会費が無料になる)。

国際ブランドは、名称の通りVISAである。

ラインアップ

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ラインアップは、次表の通りである。

タイプ 提携会社 非接触決済
ICクレジットカード (なし) (なし)
ICクレジットカード KIPS 近畿日本鉄道 PiTaPa(※1)
スーパーICカード コンビタイプ (なし) (なし)(※2)
セキュリティタイプ
スーパーICカードSuica 東日本旅客鉄道ビューカード Suica
スーパーICカードTOP&PASMO 東急カードパスモ PASMO
スーパーICカードKIPS+PiTaPa 近畿日本鉄道・スルッとKANSAI PiTaPa

特徴

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スーパーICカード

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  • クレジットカード機能(三菱UFJ-VISA)、普通預金ICキャッシュカードを搭載する。
  • 近年急増している偽造キャッシュカード対策として、接触ICチップを利用して手掌静脈(身体)認証による本人確認を加えた取引を行っている。2004年(平成16年)10月の東京三菱VISA発行当初はセキュリティタイプ(ゴールドプレミアム)のみであり、磁気ストライプをつけず、取引ATMもICキャッシュカード対応ATMに限定していたことから、格段にセキュリティの高い預金保護ができるようになった。
  • 決済利用予定口座がマイカード(カードローン)や海外キャッシュカード、「東京三菱ハイブリッドカード」(東京カードDCカードと、普通預金キャッシュカードが一体化したもの、2002年募集終了)の契約が有る場合は、解約しなければ申込みが出来ないので、それらが必要であれば、スーパーICカード申込と同時に、引落用の普通預金口座開設を行う必要がある。
  • ビットワレット株式会社の非接触IC(Felica)による電子マネーEdyについては、2010年6月20日をもって提携を終了したため、以後発行されるカードについては搭載されない(既に発行済みのカードについては引き続き利用可能だが、カードの有効期限が切れるとチャージができなくなる)[2]

キャッシュカード機能

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  • セキュリティタイプのキャッシュカードは、組み込まれている接触ICチップのみ用いた取引となっており、上記の通り高いセキュリティが保てる反面、取扱ATMが当初は旧東京三菱店の対応機種(当初は富士通OEM製造による日本ATM製、その後Leadus製にも拡大)に限定されており、e-netなど各種コンビニATMや提携金融機関(BANCSゆうちょATM等)では一切預金の引き出しが出来ず不便を強いられた。
  • 2005年(平成17年)10月の三菱UFJフィナンシャルグループ発足によるUFJ銀行との経営統合から、2005年(平成17年)秋より順次、UFJ銀行(UFJ店)のATM(日立オムロンターミナルソリューションズ製)の一部にも掌静脈認証のスキャナユニットが追加される改修が行われ、UFJ銀行のATMでもセキュリティタイプによる預金取引が可能となった。
  • 2006年(平成18年)3月に従来の磁気ストライプキャッシュカードを装備した<コンビタイプ>が登場し、カードの挿入方向によってICか磁気ストライプによるキャッシュカード取引が選択できるようになった。当日の引出限度額もIC/磁気ストライプ毎にATMで設定できる(磁気ストライプは窃盗や偽造キャッシュカード作成による預金引出被害の虞が高いため、必要最低限の金額に設定することが推奨されている)。
  • 他金融機関やコンビニATMでも順次ICキャッシュカードの取扱が始まり、店舗窓口で生体(静脈)認証を登録しない場合は利用できるようになった。なお、ゆうちょ銀行(旧日本郵政公社)・みずほ銀行三井住友銀行が推してE-netへも導入された「指静脈認証」方式とはスキャナ装置の互換性が無いため、生体認証登録がされているセキュリティタイプでは一切利用が出来ない。
  • セキュリティタイプでは身体認証を行うことによって預金の不正引出があった場合に限り、独自の制度で預金被害を補償する(ゴールドプレミアムは最高1億円、一般カードは最高500万円)。但し、静脈照合は非常に精度が高い為、第三者の掌で認証しても高確率で認証不能である。
  • 2008年(平成20年)5月から旧東京三菱店でも磁気ストライプのキャッシュカード(コンビタイプを含む)を使用しているユーザーを対象に申込み制ではあるがJ-Debitが使えるようになった。なお、旧UFJ店の普通預金に関しては最初から付帯されている。詳細は公式サイト内のデビットカードサービスを参照のこと。
  • 三菱UFJ銀行では2023年5月13日21時[3]をもってATMにおける身体認証を廃止したため、翌5月14日7時以降は同行ATMで身体認証登録済のキャッシュカードを使用しても身体認証を求める案内にはならず、暗証番号のみの取引となる。このため、身体認証を使用しない場合の取引上限額を0円としている場合、取引上限額の引き上げを行わない限りATMを利用した引き出し・振込・振替が出来なくなる。

クレジットカード機能

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  • ショッピングは一括払い・2回払い・分割払い・リボルビング払いでの支払が可能である。
  • かつて搭載されていた「電子マネーEdy」は、パソコンのアプリケーションソフト上でビットワレットに登録することで、三菱UFJ-VISAでのオンラインチャージも可能である。
  • キャッシング限度額が設定されている場合は、三菱UFJ・コンビニATMや、DCカード提携の金融機関・カード会社のATM・CDでキャッシングサービスが受けられる。銀行融資であるため、貸金業者と比べて貸出金利が低く設定されている。
    • 三菱UFJダイレクトでのキャッシング申込(即時振込サービス)も利用する事が出来る。
  • クレジット引落口座が「メインバンク」総合サービスの場合は、銀行やクレジットカードの取引状況に応じて優遇サービスを行っている。詳細はメインバンクプラスを参照。
  • 三菱UFJ銀行のATM及び、三菱UFJニコス(DCカード)が提携する金融機関(クレジットカード会社を含む)のATM・CD機でもキャッシングを利用する事が出来る。
    • VIEW ALTTEにおいては、JR東日本のクレジットカード業務のビューカードへの移管に伴い、2010年(平成22年)1月末でキャッシングの取り扱いを終了した(預金の引き出しについては2010年(平成22年)4月11日より取り扱いを再開している)[4]
    • 逆に三菱UFJ銀行の預金口座の取引ができない東京スター銀行のATMでも、キャッシングによる入出金が利用可能となっている。
  • 「三菱UFJダイレクト(インターネットバンキング)」ログイン後のメニューに「ICクレジットカードWebサービス」が設けられており、クレジット利用状況の確認やキャンペーンの登録などができる。Webサービスの利用には、予め利用者が「三菱UFJダイレクト」の申込みと、三菱UFJ-VISAの決済普通預金口座を「サービス口座」に登録する必要がある。

ICクレジットカード

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  • 「スーパーICカード」からキャッシュカードと電子マネー機能を差し引いた、単体(分離)型のクレジットカードであり、クレジット機能については前記と同等である。
  • ICクレジットカードの引落口座がスーパー普通預金の場合は、スーパーICカードとほぼ同等の優遇サービスの対象となる。

提携カード

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同行のサービス見直しのため、カード有効期限に関わらず、各項目に記載の期限でのサービスの終了が案内されている。

ICクレジットカードKIPS

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近畿日本鉄道株式会社(近鉄)と提携し発行する。特徴は次の通り。

スーパーICカードSuica

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東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)及び株式会社ビューカードと提携し発行する。特徴は次の通り。

  • スーパーICカードにJR東日本のSuicaを搭載している(代理人カードはSuicaでなくEdyが搭載された)。
    • Edy機能停止に伴い、代理人カードはクレジットカード機能、Suica機能はない。
  • VISA加盟店に加えてビューカードのVIEW加盟店でも利用する事が出来る。但し、ビューカードが発行するビューカードで利用する場合と取扱が一部異なる場合がある(→Type IIカード)。
  • モバイルSuicaに会員登録した場合、ビューカードが発行するビューカードで会員登録した場合と同様に、当分の間、年会費無料で利用する事が出来る(他の三菱UFJ-VISAの場合は年会費がかかる)。

スーパーICカード TOKYU POINT PASMO

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旧称は「スーパーICカードTOP&PASMO」で、東急カード株式会社及び株式会社パスモと提携し発行する。日本初の、クレジットカード・キャッシュカード・PASMOが一体となったカード。特徴は次の通り。

  • スーパーICカードにPASMOを搭載している(代理人カードはPASMOでなくEdyが搭載された)。
    • Edy機能停止に伴い、代理人カードはクレジットカード機能、PASMO機能はない。
  • 東急カードが運営する「TOKYUポイント」に関する機能を搭載していて、三菱UFJポイントに加えてTOKYUポイントも貯める事が出来る。
  • 東急カード発行のTOP&カードを対象とした優遇サービス(提携信託銀行での取引や東急グループ以外の店におけるTOKYUポイント進呈など)は対象外となる場合がある。また、東急ハーベストクラブなどの申込に必要なTOPカードの要件に、スーパーICカードでは該当しない。
  • 他社発行のTOKYUポイント・PASMO一体型クレジットカードとは異なり、定期券としての利用はできない。

スーパーICカードKIPS+PiTaPa

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近鉄及び株式会社スルッとKANSAIと提携し発行していた。特徴は次の通り。

  • スーパーICカードのEdyの代わりにスルッとKANSAIのPiTaPaを搭載していた(代理人カードはPiTaPaでなくEdyが搭載された)。
  • KIPSカードの機能を搭載していた。
  • 「スーパーICカード KIPS+PiTaPa」の新規申込受付は、2013年4月12日に停止された[6]
  • 2024年10月末でサービス終了予定[5]

追加カード・サービス

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家族カード(スーパーICカードSuica及びスーパーICカードTOP&PASMOを除く)、代理人カード、ETCカード、Visa Touch(カード型・モバイル型)がある。

三菱UFJポイント

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三菱UFJポイントは三菱UFJ-VISAが採用するポイントサービスである。ショッピングの利用額が1000円毎に1ポイント貯まる。尚、3回以上の分割払又はリボルビング払の場合は通常の2倍のポイントが付与される。TOKYUポイントへの交換が可能である。

経緯

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  • 2004年(平成16年)10月 - 東京三菱銀行が「スーパーICカード 東京三菱-VISAゴールドプレミアム」(現在の「スーパーICカード 三菱東京UFJ-VISAゴールド<セキュリティタイプ>」)の取り扱いを開始。年会費は10,500円。
  • 2005年(平成17年)3月 - 「スーパーICカード 東京三菱-VISA」(現在の「スーパーICカード 三菱東京UFJ-VISA<セキュリティタイプ>」)の取り扱いを開始。こちらは年会費が永年無料である。
  • 2006年(平成18年)2月 - 1月に合併した旧UFJ店のオールワンICカード(ICチップに加え、磁気ストライプも搭載されているため、ICカード非対応のATMやコンビニATMでも利用できる)とサービスを合わせるため、磁気ストライプを搭載した「スーパーICカード 三菱東京UFJ-VISAゴールド<コンビタイプ>」、「スーパーICカード 三菱東京UFJ-VISA<コンビタイプ>」の取り扱いを開始。
  • 2006年(平成18年)5月 - コンビタイプのICチップによる取引をコンビニATMイーネット(ICキャッシュカード対応ATMのみ)、セブン銀行ATMに拡大。
  • 2006年(平成18年)5月 - ICチップによる取引をUFJ店ICキャッシュカード対応ATMに拡大。ただし、セキュリティタイプで身体認証を利用している場合は身体認証装置のついたATMのみでの取引となる。

加盟する信用情報機関

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三菱UFJ銀行

カードの限度枠・残債と入金状況を登録

  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC)
  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
保証会社(三菱UFJニコス)

カードの信用保証(極度)枠と入金状況を登録

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC)

脚注

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外部リンク

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