ヴァレーニキ
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ヴァレーニキ(ウクライナ語:вареники / 英語:varenyky;意訳:「茹でもの」[1])は、欧亜の遊牧民に由来するウクライナの伝統料理の一つ。ダンプリングの一種であり、日本では餃子に例えられることもある[2]。
ヴァレーニキとピエロギは、ウクライナ、ポーランド、スロバキアの国民食とされている[3][4]。
日本語ではヴァレニキ、ワレニキ[5]、ヴァレーヌィクなどの表記がある[2]。
概要
[編集]ヴァレーニキは半月の形を持ち、小麦粉に水を加えて薄くのばしてつくった皮で、じゃが芋・キャベツ・肉・茸・豆類・チーズ類・キノコ・芥子の実・桜桃や苺などの果物で作った具を包み、5分ほど茹でる[2]。スメタナ、油、焼き玉葱などで調味される。現代ではサワークリームを付けて食べるのが一般的とされる[2]。
ヴァレーニキはボルシチとならんでウクライナの代表的料理である。ロシア料理のペリメニとの類似性を持ち、ウクライナでは両方が食べられているという[2]。ウクライナを長く支配してきたポーランド、リトアニア、ロシアにも普及している[6]。
ヴァレーニキはウクライナの民話・民謡にも登場しており、ウクライナ出身のニコライ・ゴーゴリの作品でもこの料理が出る場面が多い。
2006年には、ウクライナのチェルカースィにヴァレーニキの石像が建てられた。
脚注
[編集]- ^ 単数形は「ヴァレーニク」、複数形は「ヴァレーニキ」。
- ^ a b c d e 日本放送協会. “【取材の現場から・ウクライナ】彼女が作る“ギョーザ”の中身は? NHK特設サイト”. www3.nhk.or.jp. 2022年5月3日閲覧。
- ^ Ivan Andreyevsky, ed. (1890–1907), Энциклопедический словарь Брокгауза и Ефрона : Вареники (in Russian), СПб (St. Petersburg), Brockhaus and Efron Encyclopedic Dictionary : Varenyky. The dish was classified as "малороссийский" (malorossiyskiy, Little Russian), with "Малороссия" (Malorossiya, Little Russia) being at that time a common geographical term referring to the territory of modern-day Ukraine.
- ^ Вареники", Українські страви, Киев: Державне видавництво технiчної лiтератури УРСР, 1960 ("Varenyky", Ukrainian Dishes (in Ukrainian), Kiev: State publishing house for technical literature of Ukrainian SSR, 1960)
- ^ ロシア語風の表記。
- ^ ポーランド語では「ピエロギ」、ロシア語では「ヴァレーニキ」と呼ばれている。
参考文献
[編集]- Українські страви. К., 1961.
- Абельмас Н.В. Українська кухня: Улюблені страви на святковому столі. K., 2007.
- Best of Ukrainian Cuisine (Hippocrene International Cookbook Series). 1998.