ワインラクトン
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ワインラクトン | |
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3,6-Dimethyl-3a,4,5,7a-tetrahydro-3H-1-benzofuran-2-one | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 182699-77-0 = |
PubChem | 10820954 |
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特性 | |
化学式 | C10H14O2 |
モル質量 | 166.22 g mol−1 |
精密質量 | 166.09938 u |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ワインラクトン(Wine Lactone)は、リンゴ、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、オレンジ精油、クレメンタイン皮油、また様々なワインに天然に含まれる心地よい香りの化合物である。1975年にサウスウェルにより、コアラの尿に含まれる精油揮発成分として最初に発見された[1]。数年後、グースにより白ワインに含まれることが発見され、「ワインラクトン」と名付けられた[2]。このモノテルペンは、「ココナッツのようなウッディーで甘い」香りをワインに与える。8つの異性体が存在し得るが、ワイン中で見られるのは(3S, 3aS, 7aR)の1つのみである[3]。この異性体は、8つの異性体の中で最も香りの強いもので、モデルワイン中、10 ng/Lで香りを検出できる。
グースとヘルムートは、空気中でワインラクトンの香りを感じる閾値は、0.00001-0.00004 ng/Lと報告している。
出典
[編集]- ^ Southwell, I. A. (1975). “Essential oil metabolism in the koala iii novel urinary monoterpenoid lactones”. Tetrahedron Letters 16 (24): 1885–1888. doi:10.1016/S0040-4039(00)72311-2.
- ^ Bonnlander, B.; Baderschneider, B.; Messerer, M.; Winterhalter, P. (1998). “Isolation of Two Novel Terpenoid Glucose Esters from Riesling Wine”. J. Agric. Food Chem. 46 (4): 1474–1478. doi:10.1021/jf9706033.
- ^ Guth, H. (1996). “Determination of the Configuration of Wine Lactone”. Helvetica Chimica Acta 79 (6): 1559–1571. doi:10.1002/hlca.19960790606.
外部リンク
[編集]- Leffingwell website lists a number of wine lactone variants, notably the 0.00001-0.00004 ng/l version with animated structures