ローヤルアゼール
ローヤルアゼール(Royal Azel[1])は、杉石(スギライト)の、特に紫系のものの宝石としての呼び名。日本語ではロイヤルアゼル[2] (英: Royal Azel、英語発音: /ˈroiəl/əˈzel /)とも発音される。
杉石(和名)は1944年岩城島で発掘され、村上允英博士が1974年に杉健一博士の名にちなんで付けたが、欧米諸国では「スギライト」、「ルブライト」、「ローヤルアゼール」 [1]等で呼ばれている。
由来・語源
[編集]ローヤルアゼールの“ローヤル”は、アイ・カーゲン[3]が紫スギライト特有の高貴な紫色に着目し、インターナショナルマーケティングのもと西洋風皇帝紫[4] と日本古来の皇室紫[5] に共鳴しローヤルという言葉を使った。“アゼール”(Azel)は南アフリカのホットアゼール(Hotazel)地域で発掘されたことに起因する。この地域は、夏季は平均温度が40度を越える日々が続くという事もあり、地域の人々に“地獄の暑さ”(英語では、“Hot as Hell”が短縮され“Hot-az-el”)と呼ばれた[3]ことが由来である。
南アフリカのダイヤモンド業者アイ・カーゲン(元ローヤルアゼール社会長1924年6月18日-2016年5月3日没)が1981年に、会社をロサンゼルスにオープン、ハリウッドスター・上層階級に宝石として紹介し、一般向けとしてパワーストーン商品を紹介する。1980年代には、ニューエイジムーブメントとパワーストーンブームがスギライトのマーケット化に大きく貢献する。1984年~1985年勢力的なマーケット活動に成功し[3]、スギライトが欧米に「ローヤルアゼール」として定着する。
パワーストーン
[編集]クリスタルヒーラーの草分けであるジェーンアン・ドゥは[2]、パワーストーン(ヒーリングストーン)としてスギライトを愛好しその名は一躍世界的に普及した。1980年代には、アメリカを中心にニューエイジムーブメントが起こりパワーストーン愛好家の中で、異常とも思える程のブレイクをする[2]。スギライトは世界三大ヒーリングストーンの一つとされている。
脚注
[編集]- ^ a b https://www.mindat.org/min-26511.html MinDat.org 2013年12月13日閲覧。 (英語)
- ^ a b c http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery4/256sugi.html 「鉱物たちの庭」〜カリフォルニアの業者はロイヤル アゼル Royal Azel という〜 2013年12月13日閲覧。
- ^ a b c MODERN JEWELLER "Sugilite"... the most imaginative and extensive marketing of sugilite as a jewelry gem was undertaken in 1984-1985 by I. Kurgan, a South African diamond firm that had opened an office in Los Angeles.
- ^ http://www.art-express.co.jp/column/column/09.7column2.html 貝紫は別に古代紫、 ローマ紫、 帝王紫などとも呼ばれ、〜 2014年3月3日閲覧。
- ^ http://koji-mhr.sakura.ne.jp/PDF-3/3-1-6.pdf#search='推古天皇16年(608年)「錦・紫・繍・織と五色の綾羅」'〜推古天皇16年(608年)「錦・紫・繍・織と五色の綾羅」〜 2013年10月10日閲覧。
参考文献
[編集]- Dr. James E.Shigley , Jhon I.Koivula and C. W. Fryer (1987). “THE OCCURRENCE AND GEMOLOGCAL PROPERTIES OF WESSELS MINE SUGULITE”. Gems & Gemolgy (GIA) XXIII (Summer): 78-89頁. ISSN 0016-626X.
- マダム・マーシ先生 (2011). “パワーストーン大辞典”. パワー (学研) 第1: 95頁. ISBN 978-4-05-405048-8.